本年7月、文化庁では「宗像・沖ノ島と関連遺産群」を
ユネスコ世界遺産へ推薦することを決定しました。
4世紀から9世紀までの500年間に渡り、祭祀が行われていたこと。
そして日本固有の信仰として、今も残っていることが評価されてのことです。
そんな宗像の地には、神代の時代、アマテラスとスサノオの
誓約(ウケイ)で産まれた三女神が祀られています。
神宿る島として名高い沖ノ島の沖津宮には長女の神「 田心姫神(たごりひめのかみ)が、大島には次女の神「湍津姫神(たぎつひめのかみ)」が、そして宗像の辺津宮には、末娘の神「
市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)」がそれぞれ鎮座。
そんな三姉妹の神々が年に一度だけ共に過ごすため、船に神々が乗り移動します。
一年に一度、三女神が揃った宗像大社では、奉納や神事が三日間に渡り行われ、
最終日の夜、古代からの禁足地「高宮」において、幻想的なかがり火の中、厳かに執り行われるのが『高宮神奈備祭』です。
これは、新たなる霊力で甦った神々がそれぞれの地にお戻りになる為の神事で、
普段は、中に入ることが許されない聖域ですが、この祭の際には入ることが許されています。
今回TENでは、古式ゆかしい神秘的な「高宮神奈備祭」に立ち会いながら、
宗像大社の祭りをじっくり楽しんでいただく旅を企画しました。
また、旅の中盤には、龍の都とも称され、独特の祭祀風習を持つ
「志賀海神社」へも足を運びます。
ここには海の三女神、宗像三神に対して海の三男神、綿津見三男神が
お祀りされています。神社のある志賀島は「金印」が出土したことでも有名で
大陸との濃い関係が伺えます。
旅の最後には、かつて大和朝廷と東アジアとの文化の交流地であり要所ともなっていた太宰府庁にも立ち寄り、はるか昔の大らかな時代へと思いを馳せようと思っています。
古代から国の重要な祭祀場であった宗像は、同時に最も尊い道の神でもあります。
自分の進むべき道、そして今、国が進むべき道をも祈り、未来を輝かしく照らしてもらえるような旅へ、是非 ご一緒いたしましょう。
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