スサノオとクシナダヒメの血を引くオオクニヌシは若いときの名前をオオナムヂといい、たくさんの兄がいました。あるとき、兄たちは、稲羽の国に八上比売(ヤガミヒメ)という美しい姫神がいると聞き、自分の妻にしようと思い、揃って出かけていきました。一番末のオオクニヌシは、みんなの荷物を持たされ、一番後からついていきました。
途中で、一羽の兎が皮を剥かれて真っ赤になって泣いているのに出会いました。兄たちはおもしろがって、うさぎに嘘を教えると、うさぎの傷はますますひどくなるばかり。
そこへ一番最後に到着したオオクニヌシが傷を治してあげました。うさぎは大喜び。美しいヤガミヒメも、兄達ではなく、やさしいオオクニヌシと結婚することにしました。
その後、オオクニヌシはスサノオの娘スセリヒメとも結婚をし、子をつくり国の王となって国づくりを始めます。
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