日本一の桜の名所といえば、言わずと知れた吉野山。
桜の開花時は一目千本と呼ばれ、
およそ三万本の桜の花が咲き誇る美しさは、
この世のものとは思えないほど幻想的です。
しかし吉野の山が、なぜこれほどまでに
桜で埋め尽くされているかは意外と知られていません。
それは今から1300年ほど前、修験道の開祖、
役行者が桜の木に日本で初めての仏となる「蔵王権現」を彫ったことから、
その後に続く弟子たちが、祈りのあらわれとして
桜の木を植えているからなのです。
吉野の祈りの桜は千年以上絶えることなく植え続けられ、
年に一度、桜満開の時期、花供会式が行なわれ
役行者への奉告祭が行なわれるのです。
今回『TENの極上旅』吉野編は、この時の吉野山へ、
皆様をご案内することにしました。
数々の歴史に彩られた吉野山。
歴史や文化に触れる時間も設けますが、
この時ばかりは、桜色に染まる
吉野山での時間を贅沢に堪能してください。
また役行者に深い関わりがある天川村では、
修験寺や修験博物館を訪ね、
聖域中の聖域、天河神社での静かな時間も過ごします。
桜満開の時に吉野山に泊り、
このうえない極上な時間を過ごす…。
日本人なら一度はそんな贅沢もいいかもしれませんね。
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