ブータン旅写真日記7

車で行くことが出来る
ブータンで最も高い峠「チェルラ峠」。
標高は富士山よりも高く
3880メートル。
 

さすが、ヒマラヤのふもとの国。
遠くには、6000〜7000メートル級の山々が並びます。
  

山が見える風が通る場所に必ずあるのが
「ルンタ」。
チベット密教の場所で、良く見かける五色の旗で
風馬とお経が描かれています。
 

その土地を祓い清め、全ての生きとし生けるものが
平和で幸福と健康に恵まれて過ごせるように…と願いが込められたもので、
お寺の風が良く吹く場所や、山々が見える場所などに
必ずといっていいほど、かかっています。

いつか、どこかでこのルンタを掛けたいと思い、
ティンプーのお店で見つけた折に購入し、
鞄の中に、いつも入れていたので、
ハのお寺の仏様の前でも、祈願することができたルンタ。

ガイドのチェンチョさんに、相談したことろ、
「チェルラ峠で結ぶと、一番いいですね」
ということで…
皆で協力しあって、最も高い場所に結びました。

 

世界中の全ての、生きとし生けるものたちの平和を願って…

 
ブータンの大空に大きくはためいています。

また、同じ旗でも「ダルシン」といわれる祈りの旗があります。
これは、白い縦長の旗で、無くなった方の為に108本立てるものと
されているようです。
 

今は、森林保護の関係上、木の数は108ではなくなっているそうですが
それでも、山々の景色のいいところには
必ずと言っていいほど、このダルシンもあがっていました。

お墓を持たないブータンの人々は、
亡くなると灰は川に流し、少し残った骨は土とまぜて
「ツァツァ」と呼ばれる小さな三角に固められ、マニ車のそばや、静かな道ばたなどに
そっと置かれて、自然に戻るまでそのままにするそう。

死者の肉体は、自然に溶け合わせ
弔いは、風に乗せて経文を届け、

魂が輪廻する日を待つなんて、なんて素敵なことでしょう。
 

できることなら、私も死んだ後、そうしてもらいたいなぁ…

なーんて、ダルシンを見ながらそう思っていたら
ドライバーのシャラップさんが
笑顔を向けて、
 
思いがけず、可愛らしい桜草のお花をプレゼントしてくださいました。

キャッ♪
素敵な男性に、思いがけずお花をプレゼントされると、
超嬉しくなってしまうのは、乙女心。

やっぱり生きているからこその、喜びというものを味わえることも
いっぱいありますねぇ♪


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