2003/8/08━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆★☆ TEN's magazine 第78号 ☆★☆
━━━━━━━━━━━━━━━━━━ http://www.office-ten.net
こんにちは!天川 彩です。
皆さんのところは、台風の影響は大丈夫ですか?
本当にいろんなことがありますよね。
私はこの1週間、沖縄・久高島から天河神社のご神事へと、ほぼノンス
トップで続き、いや〜濃かったです。
その疲れからか、身も心もまだボーッとしていますが、そんなこんなを
コラムにまとめてみました。
それから、今号ではハワイ・エコ体感ツアー11月の募集開始日時をお知
らせしていますよ。
来週は、お盆ですね。
関東は新暦盆なので、もうお盆行事は終わっているのですが、全国的に
は旧盆が一般的。先日、天河神社に歌の奉納にいらしていたスーザン・
オズボーンさんと一緒に、皆で「ふるさと」を歌っていた時、亡き父や
先祖に感謝の気持ちでいっぱいになりました。
いのちに感謝することが、お盆なのでしょうかね。
という訳で、来週のメルマガは、お盆休みの最中なので休刊するか、簡
単号になってしまいますが、ごめんなさい。
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◇◇今日の目次◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇
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1・連 載 ========「ケルトの地を訪ねて」7
2・TEN占い ====== 今週は「トランプカード」占い
3・イベントインフォメーション「童話詩ライブ」「天職・8月」
4・コラム・風の文様=====「祈りの地」
5・インフォメーション==== 次回のツアーについて
6・編集後記=========「ひとりごと」
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【1】◆◇連載◆◇
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■「ケルトの地を訪ねて」7
潮風にさらされサビている自転車は、少しギコギコと音がした。
目的地であるメアリー・オブラハティさんの店は島の中央部にある。
道の両端には、高さ1メートルくらいに積まれた石垣が続き、石垣の上か
ら牛や馬たちが顔を出して、こちらを見ている。
海岸沿いを走っていると、カラッハと呼ばれているこの地方特有の小さ
な船が、うつぶせに乾されていた。今でもこの小さな船で漁に出るそう
だ。
アラン諸島では、男は漁業、女は編物(ニッター)として生計をまかな
っている。しかし、セーター作りは単に生活の為だけにあるのではない。
叙情的な風景の中、やや重いペダルをこぎながら、私は本に書かれ
ていたアランセーターにまつわる話を思い返していた。
乳白色の毛糸を駆使して、浮き彫り文様として編みこむアランセータは、
元来、島の男たちの作業着フィッシャーマンズセーターとして始まった
ものだ。更には、かつては文様そのものも家紋のような意味もあったと
いう。
万が一荒れ狂う海の中に船を出し、不幸にも溺死した時に、そのセータ
ーの文様を見て、何処の誰なのかを村人は把握するという。
海に囲まれ、海の恵みで生きてきた人々にとって、海は命をつなぐもの
であり、また死とも直線的に繋がっているのだ。
だから、女たちは、愛する夫や息子たちの為に、身に付けるお守りとし
て、祈りを込めて一針一針セーターに文様を編み込んでいく。
例えば…
代表的な縄編み文様は、漁師の命綱を意味し大漁と安全を祈る文様。
菱形格子文様は、三位一体(体・精神・魂)を意味し神様のご加護が受
けられるように祈った文様。
木の枝をモチーフにした文様は、不死身、不滅を意味し、また漁を継ぐ
息子に恵まれるように祈った文様。
などなど…。
アランセーターとは、まさに祈りの文様セーターだったのだ。
アイヌのレラさんから、幾度か刺繍文様の意味を教えてもらったことが
あるが、まさに脈々と続く女の手仕事には、家族や恋人を守る祈りがあ
るように思う。
私はどうしてもこの島で、機械編みではない、本物のアランセーターと
出合いたいと思っていた。
自転車をこぎ始めて45分くらい経った頃、やっとメアリーさんのお店
の前に着いた。
夕方の6時を少しまわってはいたが、窓にはOPENの看板が立てかけら
れている。
しかし、ノックをしても誰も居る気配がない。
あきらめかけた頃、トラックが横付けして止まった。
中から漁から帰ってきた風体の、長靴をはいたおじさんが、トラックか
ら降りてきた。私たちの姿を見ると、店の鍵を開けて「入れ」という。
おじさんは、メアリーさんと50年連れ添っているご主人だった。
やはりメアリーさんは、不在で、どうやら夕刻になるとギネスビールを
飲みに出かけているらしかった。
メアリーさんに会ってみたいと思っていたので、正直なところ少しがっ
かりした。が、おじさんは、日本から来た私たちが嬉しかったのか、セ
ーターやカーディガンが置かれている部屋に案内するや否や、私たちに
それぞれ似合うものを選んでくれた。
おじさんが私に選んでくれたのは、少し丈が短い乳白色のカーディガン
で木の枝と実、そしてひし形格子文様がモチーフに編みこまれたものだ
った。夫のは、レンガ色のザックリと大きめのカーディガンで、よく働
くことを意味した蜂の巣と寄り添いながら歩むことを意味したダブルジ
グサムモチーフにした文様のものだった。私は数多くの中から、自分で
一番フィットしたものを選びたいと思ったので、いろいろ他にも見せて
もらったのだが、結局はおじさんが最初に選んでくれたセーターが一番
自分にしっくりときたので、それを買うことにした。
夫も同様のようだった。
さすが、名ニッターのパートナーである。
一段落して、おじさんは20年以上も前の変色した日本の『家庭画報』
を取り出して「自分の妻のことがここに紹介されているから、読んでく
れ」と夫に訳するよう頼んだ。
夫がそのページを訳してあげると「日本でもうちの奥さんは有名なんだ
」と嬉しそうに笑った。
店を出た頃には日も傾きかけていたので、私は早速、そのカーディガン
を羽織って自転車に乗ってみた。
なんだか、体全体が神様から守られているような、そんな嬉しい気持ち
になった。
つづく…
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【2】◇◆TEN占い◆◇
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所詮、天川 彩が占っているものですので、あまり深刻にとらえず、気
楽に楽しんでくださいね。
今週は[メディスンカード]で占ってみました
【8月9日(土)〜8月15日(金)あなたの運勢】
<1月生まれ>
忙しすぎて喜びの感覚が鈍ってはいませんか?うずもれてしまっている、
あなたのワクワク気分を取り戻してください。喜びの種は近くにたくさ
んありますよ。
<2月生まれ>
なかなか思いが実現できず、イライラしていませんか?あなた本来の本
能を信じて突破口を見つけてください。その為には頭をつかってね。
<3月生まれ>
様々なことに意識を向けすぎて、エネルギーが散漫してはいませんか?
全ての答えはあなたの中心にあります。想像の世界で悩むのではなく、
現実的に地に足をつけてね。
<4月生まれ>
あなた自身、そして家族や周りのために今行動してください。パワーが
満ち足りている時です。今週は運があなたの味方をしていますよ。
<5月生まれ>
今週のあなたは夢に意識を向けてください。大切なメッセージが、その
中にあらわれるかもしれません。夢日記をつけるのも吉。
<6月生まれ>
なにか人のせいにしていることはありませんか?絶好のチャンスはもう
すぐ側にきているのですから、現実から目をそむけないで、自ら対処し
て進んでください。
<7月生まれ>
分け隔てなく人と接してください。どんな人の中にもよい部分がある事
を忘れずに。
今週は家族との時間をより多く持ってください。
<8月生まれ>
創造力に満ち溢れている週です。何かを新たに創り出したり、また新た
な人生模様を描くのに適しています。運はあなた自身で変えられますよ。
<9月生まれ>
今週はパワーが満ち溢れています。特に才能や能力、教えなどにあなた
の魅力が発揮されます。自分ひとりではなく、周りの人にそのパワーを
分け与えてください。
<10月生まれ>
真実と似て非なるものとの違いをよく見極めてください。冷静に対処す
ると前兆や危険信号がわかるはずです。くれぐれも似非には要注意。
<11月生まれ>
チャンスが近づいています。人智を尽くして天命を待ってください。成
功はすぐそこにありますよ。
<12月生まれ>
自分自身に自信を持ってください。エゴイスティックになるのではなく、
ありのままのあなたを主張し、相手を尊重しましょう。今週はそんなあ
なたに共鳴した、新たな仲間と出会えるかもしれません。
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【3】◇◆イベント・インフォメーション◆◇
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◎天職のはなし 8月「旅行業」◎
お話し:旅行代理店 ワールドエキスプレス大阪
代表 久保山 緑さん
8月29日(金) 19:30〜21:00
ムーブ町屋 ハイビジョンルーム
前売り1500円
当 日2000円
今回のお話をしてくださるのは「旅行業」が天職の久保山 緑さん。
旅行業に携わって、もうすぐ4半世紀になる。
旅は、非日常。だからこそ、ひとり一人が十二分に満足できる旅を裏方
として提供していきたいという久保山さんは、まさに旅のプロ。
個人旅行から団体旅行、こだわりの旅やエコツアーまで、様々なニーズ
に合わせて瞬時に手配するその技は、職人気質といえるだろう。
今回の天職のはなし「旅行業」では、そんな久保山さんのハートフル&
プロフェッショナルな「旅行業」としての仕事観や、旅の楽しみ方、旅
と旅行の違いなどを、存分に話してもらう予定だ。
略歴
大学卒業後17年旅行代理店に勤め、1995年独立。
「ワールドエキスプレス大阪」代表となり、現在に至る。
お申し込みなど、詳しくは
http://www.office-ten.net
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● 天川 彩 童話詩ライブ ●
『 和 み 時 〜nagomidoki〜 』
童話のような詩。詩のような童話。目をつぶり、語りを聴いているうち
に、やがてあなたの心の中にそっとしまっておいた、懐かしい風景や感
覚が呼び戻されるかもしれません。
あわただしい日常生活の中で、ほんのちょっと息を抜いてみませんか?
前売り 各2000円 当日 各2500円
(お茶・お菓子つき)
<9月6日in横浜><9月7日in谷中><9月13日in多摩>
9月 6日(土)17:00〜19:00 横浜・関内 関内ホール B1
ホール
JR京浜東北『関内駅』北口より徒歩5分・地下鉄『関内駅』9番出口
より徒歩3分
9月 7日(日)14:00〜16:00 東京・谷中 ギャラリー「韋駄天」(い
だてん) B1JR・京成「日暮里」駅より徒歩5分・営団地下鉄千代
田線「西日暮里」駅より徒歩7分
9月13日(土)14:00〜16:00 東京・多摩 旅館「多摩 山晴」(たま
・やまはる)大広間京王・小田急線「多摩センター駅」下車、西口より
徒歩15分。
新宿駅より京王線・急行で約30分。橋本駅より京王線で約10分。
お申し込みなど、詳しくは
http://www.office-ten.net
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【4】◇◆コラム・風の文様◆◇
□『祈りの地』
聖地と呼ばれる場所が世界各地には多々ある。
何をもって聖地と呼ぶのか、それは人それぞれの価値感によって異なる
ものかもしれない。しかし、元来聖地とは字が表す通り、聖なる地であ
り興味本位や遊び半分で訪ねる場ではないと思う。
近年、パワースポットとしてエネルギーを感じたいとか、ヒーリングス
ポットとして癒されたいとか、更にはサイキック的な現象を望んで、そ
れらの地を訪ねる人も多々いるようだ。しかし、そんなに安易なものな
のだろうか。
私は、聖地とは太古から脈々と続く祈りの場ではないかと思っている。
先週、1年半ぶりに沖縄の久高島へ行ってきた。
久高は神の島と呼ばれ、神々に仕えている人たちが住む島だと聞いてい
た。
1年半前訪れた時には、半日過ごしただけだったので、きちんと島の人
と触れ合うこともなく、想像を膨らますに過ぎなかった。
そんな島で、縁あって友人の大重監督が記録映画「久高オデッセイ」を
撮りはじめているというので、それを追うエッセイを書こうと決めてい
た。
7月中旬、監督が事務所に遊びに来られた際、久高島の神人(カミンチ
ュ)の話を聞いてみたいと相談すると、すぐさま島に住むユタカさんと
いう男性に連絡をとってをくれて、シマリバという神の名をもつ神人を
紹介してくれることになった。トントン拍子に全てが進み、それから2
週間後、久高に行くことになった。
シマリバに会った瞬間、びっくりした。
アリゾナに住むホピ族のメディスンウーマン、ロアーナにそっくりだっ
たのだ。
シマリバは、当初警戒しながら話していたが、そのうちに心が解れてき
たのか、様々な話を教えてくれた。
久高は琉球よりも、もっともっと大昔から祈りの地であったこと。
祈りは政治に利用されやすいこと。しかし、真の祈りは時を越えてまた
再び必ず蘇ってくること。海に囲まれているこの島では、女が祈り海で
生きる男たちを守っていること。そのために、毎朝まずは自分と家族の
健康を祈って、天と大地と海の神様に感謝の気持ちで聖茶を捧げること。
など。
祈りの基本は、まず自分であるという。自らが心身ともに健康でなけれ
ば、家族やまわりを守れない。そして遠く海の上を渡る家族に、そして
全ての人々に祈るという。
その日の夜、監督の家でユタカさんや島の男の人たち数人と飲んだ。
この島に住む人々は、みな謙虚に日々祈りながら生きていることを教え
てくれた。
島で2日間過ごした後、一旦東京に戻り仕事を片付けて、半日後、奈良
の天河神社に向かった。ここは驚くほど山奥にありながら、二千年以上
も前から祈りの場として、国内外から多くの人々が訪れている。旧暦の
七夕ご神事を手伝いながら、自らの内側を凛と清らかにさせようと、集
った人々と共に白作務衣に着替えて3日間過ごした。
そんな中で特に私が印象的だったのは、祭りの前日、準備の最中に村の
婦人会が作ってくれたカレーライスと茶粥を村の人々と共に食したり、
祭りの翌日、村の人々と共に片付けをして、一緒にスイカを食べながら、
豊かな時間を過ごせたことだ。
「聖地」とは祈りが大地に染み込み、それが日常となっている場なので
はないかと思えてきた。
久高島と天河。ともに厳しい自然の中にありながら、神々と暮らしてき
た人々が今も尚、その精神で生きている。
そんな祈りの地に生きる人々から、これからもきっと多くのことを学ぶ
ことになるのだろう。
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【5】◇◆インフォメーション◆◇
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○ハワイ・エコ体感ツアー 第2弾
11月21日(金)〜11月26日(水)
(内容・金額については9月に行うハワイエコ体感ツアーと同様です)
募集開始日時は、8月18日 午前8時30分より
オフィスTENのHPからか、FAX(03−3828−5090)で。
住所・氏名・年齢を明記してください。
フライング受付はいたしませんので、ご注意ください。
尚、電話の受付も18日午前10時よりいたしますが、インターネットとF
AXで満席になった場合は受け付けられませんので予めご了承ください。
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【6】◆◇編集後記◆◇
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台風のさなか、家族旅行に行く。
進路が気になるが、久しぶりの家族団らん。
さーて、どんな旅行がまっているのかな。
aya
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発行者 天川 彩
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