2003/7/11━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


     ☆★☆   TEN's magazine 第74号   ☆★☆   
 
  
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こんにちは!天川 彩です。

先週末、熱海で童話詩ライブをしてきました。
なんとも風情のある、温泉街でのライブ。まったりとした時間が、とっ
ても心地よかったです。

さてさて、嬉しい知らせが友人から届いたのでお知らせします!

9月のハワイエコツアーのガイドもしてくださる、高樹沙耶さんのパー
トナー・菅原真樹さんが、名古屋国際水中映像祭に入賞を果たし、日本
代表作品として、秋にフランス国際水中映像祭のエントリーが決定しま
した。

菅原さんは、水中写真家としても活躍されているのですが、今回の受賞
は、彼のフォトドキュメンタリー映画、達人巡礼(海)第一弾『大海女』。
これは、80歳を過ぎてもまだ、海に潜っている大海女・松岡末子さん
を菅原さんが撮り、更にそこにメッセージをのせてフォト・ドキュメン
タリー作品としたもので、本当に素晴らしい作品です。
実は、私はハワイでこの作品を見せて頂いたのですが、作品のすばらし
さとそこから発するメッセージに深い感動を覚えました。

この水中映像フェスティバルにおいて、7月18−20日名古屋港水族
館大ホールにて11時より、『大海女』がハイビジョン映像で見ること
ができるそうです。お近くの方、時間がある方は、ぜひ足を運んでみて
ください。菅原さんも、この日は会場にいるそうですよ。

では、今週も引き続き、アイルランド紀行の続きをお届けします。


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◇◇今日の目次◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇
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1・連載===========「ケルトの地を訪ねて」4
2・TEN占い  ====== 今週は「トランプカード」占い 
3・ただいま募集中======「天河太々神楽講」ほか 
4・予告===========「秋の童話詩ライブ決定!」
5・編集後記=========「ひとりごと」

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【1】◆◇連載◆◇
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■「ケルトの地を訪ねて」4

翌朝、夫はすっかり元気になっていた。

この日、向かった先はケルト人の心の故郷といわれている「タラの丘」
と私がアイルランドの中で最も行きたかった古墳「ニューグレンジ」。
シーズンオフの平日ということもあり、ツアーバスはかなり空いていた。
首都ダブリンの中心街を抜け、田園風景が広がる道を行くこと、およそ
1時間。

古びた教会を抜けると、緑に萌える、なだらかな丘が広がっていた。
「the hill of Tala」とひっそり控えめに立つ看板。
日本の観光地とは、まるで違っていた。

タラの丘は、古代ケルト人の政治と宗教の中心的な場所だったという。
古代ケルトでは、各地方ごとに王をたて、更にその中から特に人望と徳
を持った人物を王の中の王として選んだらしい。そこには、数多くの伝
説や神話が残され、選ばれし王は、タラの丘で神秘的な現象を幾つも起
こしたそうだ。
そんなタラの丘で選ばれた王の中の王は、ケルトの神々に愛されている
特別な存在として「タラの王」と呼ばれていたという。
ケルトの長い歴史の中で、常にこのタラの丘は全ての中心にあり、今も
ケルトの血を引く人々にとって、心の拠り所的な神聖な場所なのだ。

丘の上に立つと、やわらかな風が抜けた。

「風と共に去りぬ」のヒロイン、スカーレット・オハラの実家である大
農園の名はタラ。
アイルランドの貧民だったスカーレットの父がアメリカに渡たり、大成
功を収めて南部に作った農場だ。そこは故郷の聖地の名をつけた心の拠
り所として描かれている。
アメリカをはじめ世界各地から、数多くのケルトの末裔たちが自らのル
ーツを感じる為に、今もタラの丘に立つ。
私たちは、そんなケルトの末裔たちと共に、タラの丘から見渡す限りの
地平線を見ていた。

再びバスに乗り込み、20分も走っただろうか。
こんもりと、お椀型に盛り上がった古墳が見えてきた。
それが、ニューグレンジだということは、一目でわかった。

ビジターセンターから更に専用の小型バスで移動し、逸る気持ちで牧草
地を登りきると、目の前にニューグレンジがあった。
入り口に、古墳を守るようなかたちで巨大な石が置かれている。
幾つものグルグル文様。そのほぼ中央に、3つの象徴的な渦巻き文様が
ある。
そう、天河神社の文様と同じ、三つの渦文様だ。
写真で見たことはあったが、目の前に横たわる、巨大な渦巻き文様の石。
私の胸は高鳴った。

この遺跡は、約5000年前、ケルトより以前の先住民族が残したもの
といわれている。
ここは、学芸員の説明を受けながらでないと入ることができない。が、
世界遺産の古墳の中に直に入ることができるのは、ありがたいことだ。

産道を思わせるような狭い道を進むと、十数人入れるくらいの広間にな
る。そこがニューグレンジの中央のようだ。
正面と左右に、掘り込まれた祭壇のようなスペースがあり、壁にも数多
くの渦巻き文様が刻まれていた。
昨年、アメリカのアリゾナやユタなどで見てきたペトログラフ(岩絵)
とは全く違う、古代人の息吹のようなものを感じた。
ここの広間は、ライトをつけないと真っ暗なのだが、実は一年に一度、
冬至を挟んだ数日間だけ、入り口から一筋の光が真っ直ぐに差し込んで
くるという。
5千年も前の人々の、計り知れない知恵は、青森・三内丸山の縄文遺跡
にも通じている。
学芸員の女性は、中の電気を消し、既に用意されていた入り口のライト
でシュミレーションしてくれた。深い石の広間は、一筋の光に照らされ
てまるで呼吸しているかのようだった。

私はこの時、数年前に行った北海道・フゴッペの洞窟でのことを思い出
していた。

日本に数少ない、およそ三千年前のペトログラフなのだが、ほとんどこ
この存在は知られていない。この洞窟を訪れた日、他には誰も居なかっ
た。熱心に色々質問したことが嬉しかったのか、ボランティアガイドの
おじさんが「誰もいないから、特別だよ」と言って中の蛍光灯の電気を
消した。
「かつては、きっとここで火を炊いて、儀式をしていたと思うんだ。見
ててごらん。ここに光を当てるとね…」
そう言いながら、岩に彫られたシャーマンらしき人物の絵の下からライ
トを当てた。
ユラユラユラ・・・
その絵は巨大な姿となって現れた。
「ここは、あの世とこの世、陰と陽、両方の世界を持っている場ではな
かったのではないかと、私は思っているんだよ」とそのおじさんは言っ
た。

ニューグレンジの古墳の中で、私はまたしても太古の先住民の人々の、
かたちにならないメッセージのようなものを感じていた。
ケルトの人々は、彼らと接点はあったのだろうか。そして、なぜその人
々は居なくなってしまったのだろう…。

でも、きっと、大切なことを強くインスパイアされたに違いない、そう
思いながら古墳の中から出てきた。
と、一瞬にして、眩しい光に包まれた。
あの広間は子宮、細く狭い道は産道、そして外は下界であり現世を感じ
る場なのかもしれない。

天河に向かう時、私はいつもこんな感覚になる。

下界から天河に向かう途中、長いトンネルがいくつかある。最後のトン
ネルを抜けると、そこは天川村。空気がどこか違うのだ。どこがどう違
うかは表現しにくい。
しかし、トンネルに入る前の風景、長くて暗いトンネルの中、そしてト
ンネルを抜けた世界は確実に何かが違う。
私は、トンネルを通っている時、産道を通っているように感じる。

聖なる場所は、どこか子宮に似ているのかもしれない。
そんなことを思いながら、ニューグレンジを背に、再びダブリンの街へ
と戻った。
                      

                     つづく…

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【2】◇◆TEN占い◆◇
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所詮、天川 彩が占っているものですので、あまり深刻にとらえず、気
楽に楽しんでくださいね。

*占いは、ホームページ上でもご紹介しています。
                          
今週は[トランプカード]で占ってみました

【7月12日(土)〜7月18日(金)あなたの運勢】

<1月生まれ>
今週は、重要な手紙や贈り物をもらうかもしれません。また友情と仕事
が組み合わさって更なる発展がありそう。でも一番の理解者は家族なの
で、家族とのコミュニケーションも大切に。

<2月生まれ>
すべて順調に運ぶ週です。何かに行き詰まっている人は故郷への旅行が
吉。ただし異性問題は慎重に。

<3月生まれ>
今週はあなたの周りにいる年配の女性が、少しネックになるかもしれま
せん。毛嫌いせずいっそうのこと味方につけてしまいましょう。

<4月生まれ>
友人や家族の意見を無視して独走すると下降線をたどりそう。謙虚にな
ってください。あなたのラッキーパーソンは家族の中の若い女性です。

<5月生まれ>
道が大きく分かれていそう。まとまったお金が入ってきそうですが、舞
い上がらず理性を持って。

<6月生まれ>
せっかくの計画が中断してしまうかもしれません。でも焦らないで下さ
い。途中であきらめてしまったら、今までの努力が水の泡となります。

<7月生まれ>
喜びと不安が交錯しています。今週は人を当てにせず自分の足できちん
と歩みましょう。また事故や病気にも気をつけてください。

<8月生まれ>
今週は友達との関係を特に大切にしましょう。ただ異性間の友情は思わ
ぬトラブルを招く可能性もあるので気をつけてね。

<9月生まれ>
金運がアップしています。またあなたの周りのしっかりとした女性があ
なたをサポートします。ただし、未婚の人はこの時期結婚を急がないほ
うがいいかも。

<10月生まれ>
子供のころや学生時代に親しかった友人と今週は縁がありそう。でもあ
なたに最良のアドバイスをくれるのは年上の男性です。

<11月生まれ>
今週は少しつらいことがあるかもしれません。もしも物をなくしたりし
たら、これぐらいですんでよかった、と思ってください。相談事は頼り
がいのある女性に。

<12月生まれ>
周りの状況が変わってくる可能性があります。それに伴って精神的ショ
ックや疲れが増えるかもしれませんが、必要以上に落ち込まないで下さ
い。次に必ず道が開けます。

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【3】◇◆ただ今、募集中◆◇
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天河神社の幻想的な旧暦七夕祭ご神事の準備から後片付けまで
お手伝いをさせていただく、特別なワークショップです。


 ☆ 天河太々神楽講2003 「天の川に祈る」☆  
                           

会   場: 奈良県 大峯本宮天河大辨財天社と周辺  
日   程: 8月3日(午後2時)〜8月5日(正午)現地集合現地解

参加料金 : 3万6千円(2泊6食付)2泊6食代+ワーク参加費
宿   泊: 民宿 柿坂
定   員: 30名(定員に達し次第、締め切らせていただきます)
申込締切 : 7月25日

*今年の旧暦七夕は8月4日(月)です


太々神楽とは神人合一の境地に至ることを指します。講とは、集まりの
ことです。
人間は、その奥底で神と繋がっていますが、そのことに、体験的、実践
的に気付く為に古代から様々な修行法や浄化法が生み出されてきました。
神楽とは本来「神あそび」の意で、感性の深いところで神を味わい楽し
むという意味です。
太々神楽講では、難しい修行はしませんが、天河の自然の中で「神氣」
を楽しみます。

<プログラム>
*随神に変更する可能性はあります

8月3日(日)

14:00〜 天河太々神楽講・集合(民宿・柿坂)
14:30〜 ガイダンス
15:00〜 正式参拝・神社作業手伝い
17:00〜 天の川温泉入浴(550円別途)又は宿のお風呂
18:00〜 夕食
19:00〜 ワークショップ「言の葉ひろい」・七夕神事用短冊書き
21:00〜 講話「天河の歴史・神社での作法」柿坂匡孝禰宜・予定
23:00〜 就寝


8月4日(月)

6:00〜 起床
6:30〜 神社掃除参加
7:00〜 朝拝参列
8:00〜 朝食
9:30〜 七夕祭・御神事準備手伝い
12:00〜 昼食
14:00〜 慰霊祭の参加
15:00〜 七夕祭ご神事 参加及び手伝い
17:00〜 夕食
18:00〜 天の川での護摩及び灯篭流し手伝い
23:00〜 就寝 


8月5日(火)

5:30〜 起床
6:00〜 早朝の天の川散策「言霊と音霊の響き」
7:00〜 朝拝参列
8:00〜 朝食
9:00〜 清めのワーク 天の川の灯篭拾い掃除
10:00〜 講話「七夕伝説と祈り」柿坂神酒之祐宮司・予定
11:30〜 まとめ 天川 彩
12:00  天河太々神楽講・解散

お申し込みなど、詳しくは
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◎天職のはなし 7月「編集者」◎

お話し:ワニブックス 書籍編集部 沼尻昌子さん

7月26日(土)  14:30〜16:00
ムーブ町屋 ハイビジョンルーム
前売り1500円
当 日2000円

今回の天職の話は、編集者のお話。
書店には、日々新たな書籍が並んでいます。
その種類は計り知れないほどですが、そこには、必ず作者と編集者が関
わっています。
「編集者」は、誰もが知っている職業ですが、具体的な仕事内容につい
ては、今ひとつわかりにくい仕事なのかもしれません。
そこで、今回はそんな本の世界に携わり、編集の仕事こそが自分の天職
であると言い切る、ワニブックス編集部の沼尻昌子さんを向かえ、じっ
くりと編集者としてのお話を伺います。

沼尻さんは大学卒業後、角川春樹事務所にて10代向けの雑誌を担当。
そこで取材のコツなどを学びながらも、日々切迫しているスケジュール
と、幅の広がりを感じられず、現在のワニブックス 書籍編集部に移籍。
現在は、書籍制作を通じて、ロングスパンでひとつのものをより深く掘
り下げる時間的・精神的なゆとりや、本に関わるスタッフとの深い結び
つきに喜びを感じて、編集作業に勤しむ日々を送っているそうです。

今まで、世の中に送り出してきた本は、「メイク力」「顔力」(共にか
づきれいこ著)「這い上がり」(古市佳夫著)「こころのちから」(岩
井美代子著)「風水鑑定」(成合弘著)「かっぱちゃんのぶらぶらプチ
道楽」(ふじわらかずえ著)など多数。

お申し込みなど、詳しくは
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【4】◇◆予告◆◇
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秋の童話詩ライブ 決定!

9月 6日(土) 横   浜 :関内ホール B1ルーム
9月 7日(日) 東京・谷中 :韋駄天 BIギャラリー 
9月13日(土) 多   摩 :旅館「多摩山晴」

さーて、それぞれどんな出会いが待っているのでしょうか。。。

詳細は決まり次第、お知らせいたします。

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【5】◆◇編集後記◆◇
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日々、時間と追いかけっこしながら過ごしているようだ。
オフィスTENの仕事と、思春期の3人の子どもたちを連れての再婚新
生活。それにPTAのお仕事、その他モロモロetc。。。
こんだけ、いろいろ抱えていたら時には悩むこともある。
あ〜体がいくつあっても足りないよ〜、う〜どうしたらいいんだろう〜
と言いながら、それでもそれなりに日々を楽しんでいる私はやっぱり楽
天家なんだろうな。
                        aya


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発行者   天川 彩

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他でお使いになりたい場合にはご相談下さい。
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