2002/11/ 01━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


     ☆★☆   TEN's magazine 第40号   ☆★☆   
 
  
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 こんにちは!天川 彩です。

ふと気がつけば、今日から11月。
もう、今年も後2ヶ月なのかと思うと何となく切なくなります。あまり
に月日が早く過ぎるように感じるのは、秋だからなのでしょうか、それ
とも年のせいなのでしょうか??

さてさて、いよいよ来週の金曜日、北海道からアシリ・レラさんがやっ
て来られます。今回は、どんなことが待っているのでしょうか。。。
レラさんの大地のようなパワーを皆さん存分に体感してくださいね。

今週のメルマガコラムは先週に引き続き「人間の宿業」をお届けします。
前・後編でお届けできると思っていたのですが、思っていたよりも長く
なったので、前、中、後編とすることにしました。
今日は、中編です。

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◇◇今日の目次◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇
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1・コラム・風の文様=== 「人間の宿業」中編
2・いよいよ来週です!== 『アイヌの叡智とユーカラの夕べ』
3・最新情報======= 「TEN'sメイト第2期募集開始」
4・天と大地に感謝する旅= 「厳冬の知床・流氷の上を歩くツアー」
5・参加者募集====== 『ジャック・マイヨール追悼会&上映会
6・詩の世界 ====== 『今日は』
7・編集後記======= ひとりごと

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【1】◆◇コラム・風の文様◆◇
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□「人間の宿業」中編

今、この地球上で生きている人は、皆どこかの国に住み、どこかの国に
所属している。
しかし、どこの国で生まれるかは、誰一人として自らの意思では選べな
いのだ。私が日本人として生まれたのも、勿論私の意志ではない。

古今東西、世の多くの権力者たちは、統治している場と権力拡大の為、
他者の生活を平気で踏みにじり、侵略し支配してきた。
犠牲となるのは、常にその「場」その「国」で普通に暮らす人々だ。
時に「国家」という圧力をかけられた時、人は人として自由に生きる権
利までをも失わされてしまうのかもしれない。
しかし、国と国、権力と権力の狭間の中ではあるが、人間として出来る
ことはないのだろうか。


2000年12月21日、私と親友のサッチャンは韓国の古都、慶州にある南山
(ナムサン)に向かった。
何故、南山なのか。それは前年の1999年6月に遡る。


サッチャンと私は、初めてサッチャンの祖国である韓国へ旅行をするこ
とにした。
当初の目的は、サッチャンの妹が当時住んでいたソウルへ行き、本場の
韓国式エステを楽しもう、というかなり軽いノリのものだった。

しかし、たまたま何かの用事で天河神社へ行った時、たまたま知り合い
に会い、何気なく韓国旅行をすることを話したら、たまたまそこに居合
わせた名前も知らない女性に「韓国へ行くのなら、マサンへ行きなさい
」と言われた。


「マサンへ行けって言われたよ」。
後日サッチャンと相談して、とりあえず韓国の地図を購入し「マサン」
探しをすることした。馬山市というのはスグに見つけた。が、何となく
そこではないような気がした。
そこで、たまたま「カタカムナまつり」という古神道のご神事に参加し
た時に知り合った韓国女性の李さんに連絡を取ってみた。
彼女も「多分、馬山市に行っても何もないだろう」ということだった。
そして、とりあえず釜山へ行けば、友人がどこか案内をしてくれるとい
う。

驚いたことに、私と李さんは一度しか面識がなかったにも関わらず、釜
山に住む友人の委さんにすぐ連絡を取ってくれた。
結局、私とサッチャンは、ソウルへ韓国式エステ旅行をしに行くはずが、
釜山旅行をすることになった。

初めての韓国。
最初に行った釜山の小さな公園で、民族衣装をまとったお爺さんが、お
もむろに嫌そうな顔をして、私に何かを言っている。
どうやら一目で日本人とわかったらしい。
私が反日感情を真正面から受けた最初の瞬間だった。

しかし、李さんの友人である委さんは、信じられないほど私たちを歓待
してくれてた。そしてご主人や従兄弟の方までを巻き込んで、一生懸命
釜山観光案内をしてくれたのだ。

明日は日本に帰るという日。
委さんの夫が運転して、釜山から少し離れた韓国の古都、慶州を案内し
てくれた。
慶州は、古い街並みがそのまま保存されており心が和む。私たちは世界
遺産にも登録されている仏国寺と石窟庵へ向かった。
微かに、霧がかかったその日、仏国寺は幻想的な姿で目の前に現れた。

美しい庭の中腹に仏教美術館があった。
そこで、日本語で書かれた『慶州』の本を見つけて、すぐに本を購入し
た。

日韓共催のワールドカップが終わった今は、日本語で書かれた本も韓国
国内に多数あるのだろうが、3年前、日本語で書かれた本を見つけるこ
とは容易ではなった。

夕刻が迫り、仏国寺から釜山に戻ろうと車を走らせていた時だった。
左手にある低い山が、黄金色に光っていた。
その光りかたが尋常ではなかったので、私は委さんに「あの山は何?」
と幾度も聞いたのだが「あれは普通の山で名前なんてない」という。
絶対にそんなことはない、と思った私は買ったばかりの本『慶州』を
開いてみた。

バックミラー越しに見える左手の山は、まだ黄金色に光ったままだ。
山…山…山…。
ページをめくる手が早くなる。
あった。あの山は、南山(ナムサン)だ。そして更にそのページをめ
くっていて、私は叫び声を上げた。
南山に「マサン」があったのだ。
サッチャンと私は興奮して、委さんご夫妻に、引き返してくれるよう
お願いしてみたが、釜山に戻る時間が遅くなるからダメだという。

私は後ろ髪を引かれる思いで、バックミラーの中で小さくなっていく
南山を見ていた。

2000年の終わり、再び韓国へサッチャンと行くことを決めた時、目的
地は「南山」と最初から決めていた。

                    後編へつづく…

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【2】◆◇【いよいよ来週です!】 ◆◇
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『アイヌの叡智とユーカラの夕べ』
      
〜北海道・二風谷より 語り部 アシリ・レラさんを迎えて〜

2002年11月8日(金) 18:00開場 19:00開演
ムーブ町屋ホール   
(営団地下鉄千代田線、京成線「町屋」都電「町屋駅前」徒歩1分)
前売り 2800円  当日3500円 

先住民族の人々は、太古から言い伝えられた自然との共存や闘わずに生
きる術を守り伝えてきています。
現在、わずかしか残っていない日本の先住民族・アイヌの人々も、豊か
な文化と精神性を持ち、今なお北の大地で暮らしています。
アイヌの聖地・北海道、二風谷に住む語り部、アシリ・レラさんは、そ
んなアイヌに伝わる文化とユーカラ(口頭で伝わった叙事詩)の代表的
な伝承者の一人です。

「人と人、人と自然とがどう向き合って生きていくべきなのか…」
今回はそんな根源的なテーマをもとに、北海道からアシリ・レラさんを
お迎えして、アイヌ民族に伝わる叡智とユーカラを語っていただきます。


*この催しは小さなホールでお届けします。
じっくりとレラさんの深みのある言霊を体感してください。

お申込み方法など、詳しくは…
http://www.office-ten.net



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【3】◆◇最新速報!! ◆◇
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【TEN’sメイト 第2期】募集開始 
 
● 季刊紙「TENからのお便り」が郵送で届きます
● 弊社主催のイベント前売りチケットが全て10%OFF
● 弊社オリジナル商品 全て10%OFF
● スペシャルイベントへのご優待(下町散策ツアー予定)
● オフィスTEN×TEN'sメイトの懇親会
● その他、TEN'メイトだけの特典が多数…

入会金  1000円  年会費  2000円

季刊紙「TENからの便り」では、メルマガやHPでご紹介しない少し
マニアックな?内容が目白押し。例えば、「あまり役に立たないかもし
れない【豆知識】」や旅の報告記「度々又旅(たびたびまたたび)」、
コラム「天性神娯」など実にくだらない、いや楽しい内容が満載。
 

既に、第一期メイト会員の方に送った季刊紙「TENからの便り」2002
年秋号の中から、ほんの一部をご紹介しましょう。
もちろん、本物の季刊紙は手作り新聞風?なのでとてもアナログですヨ。


スタッフコラム【彩さんの背中】

弟子志願として彩さんの背中を見続けている私。
彩さんの背中が物語ることはあまりあり過ぎて・・・。
切手の張り方からお茶の入れ方、さらには宇宙と繋がる方法、不思議体
験にいたるまで、その奥深さは計り知れない。

それはよく晴れたある日のことだった。
パソコンに向かっていた彩さんの背中が突然くるりとこちらを向き、
そして一言。
「高尾山に行こう」
「へ?」
「高尾山にお祈りしに行こう」
理由は、今日はとってもいい天気だから。

ちょっとやそっとで理解できるはずもない彩さんの背中。
いったいどこにつながってるのでしょう? 

by 享



*TEN’sメイト 第2期のお申し込みは、
http://www.office-ten.net

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【4】◆◇天と大地に感謝する旅 ◆◇
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Walk 7

2003年2月20日(木)〜2月23日(日)

「厳冬の知床・流氷の上を歩くツアー」決定!!


日本最後の秘境といわれている・知床。
オホーツクにやって来る厳しい冬こそが、知床を存分に味わう時なのか
もしれません。

流氷の上を特殊なドライスーツを着て歩いたり、真っ白な森の中をカン
ジキ履いて歩いたり…
また、この時期はワタリガラスやオオワシが知床にやって来るそう。

知床の魅力を知り尽くしたネイチャーガイドと過ごす4日間。
そこには、都会の日常では決して味わえない感動が待っています。


詳細は近日お知らせします。




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【5】◆◇参加者募集 ◆◇
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世界的なダイバー ジャック・マイヨールが逝って1年…

『シャック・マイヨール追悼会&ガイア2上映会』


2002年12月23日(月・祝)
開場:16:30
開演17:30〜21:00終了予定
  (映画上映⇒追悼会)
料金:前売り3000円 当日3800円
場所:豊島公会堂


特別ゲスト 成田 均 氏  (ダイバー)
*ジャック・マイヨールの30年来の大親友

12月23日は、映画「地球交響曲第2番」の出演者でもあった伝説の
ダイバー、ジャック・マイヨール氏が急逝してから、ちょうど一周忌に
あたります。

私達は、この日に向けて現在、追悼会及び第2番の上映会を準備いたし
ております。
当日は、映画「地球交響曲 第2番」上映後、シャック・マイヨールと
30年来の親友、ダイバーの成田 均氏をメインゲストとしてお迎えし、
ジャック・マイヨールの素顔や、彼が次世代に残したメッセージを伝え
てもらう予定です。また多くの方々から寄せて頂いたメッセージ等をご
紹介するほか、当日会場に集まった方、全員で氏を偲ぶ時間を共有した

いと思います。

大切な方と、是非参加してください。   

<チケットのお申込みはFAX・インターネットで>


FAX 03−3828−5090
http://www.office-ten.net  




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【6】◆◇詩の世界◆◇
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「今日は」
                    天川 彩

今日という日が暮れていく。

何も出来ない自分がいて、
何も語れない自分がいる。
誰かの涙をぬぐうことすら
出来ぬ自分がここにいる。

でも、私は生きている。
今日はそれだけで、いいじゃないか。
今日はそれだけで、いいじゃないか。



今日という日が暮れていく。

この世に一体何があるのだ。
あの世に一体何があるのだ。
苦しむ人を助けることも
出来ぬ自分がここにいる。

でも、私は生きている。
今日はそれだけで、いいじゃないか。
今日はそれだけで、いいじゃないか。



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【7】◆◇編集後記◆◇
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先月から、事務所に炊飯ジャーを置いている。毎日、昼頃になるとご飯
の焚けるいい匂いがする。
外出日以外、昼は炊き立てのご飯とお味噌汁、そして日替わりのおかず
があるのだ。経費節約のつもりでジャーを購入したが、暖かいご飯と暖
かいお味噌汁があるということは、なんて贅沢なことなのだろう…と思
う今日この頃。
                         aya

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発行者   天川 彩

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