2002/08/16 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

     ☆★☆   TEN's magazine 第31号   ☆★☆    
  
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 こんにちは!天川 彩です。
皆さんは、このお盆休み、どのようにお過ごしですか?
帰省されている方も多いかと思いますが、私は天河太々神楽講で、奈良
の天川村におります。
私にとって天川村の天河に行くことは、限りなく帰省に近い感覚。
ですが、この太々神楽講の時だけは、帰省というより、年に一度、私が
皆様をご案内させていただく、大切な行事のようなものかな…。

さて、今週のメルマガはお盆ということもあり(言い訳)コラムはお休
みです。
でも、連載は書いていますよ。

それから…またまた新たなイベントが決定しました。
今週号では、その最新情報をお届けしま〜す。


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◇◇今日の目次◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇
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1・連載========= 「天の河に橋かけて」(8)
2・最新情報======= 『アイヌの叡智とユーカラの夕べ』
2・イベント情報===== 『屋久島の森の話を聴く会』
4・童話詩の世界 ==== 『みんな大好き』
5・編集後記======= ひとりごと
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【1】◆◇連載◆◇
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■ 「天の河に橋かけて」(8)

□魂の道標 2

八ヶ岳の空は、貫けるように青かった。

寝袋やモロモロの荷物が入った大きな鞄を担いで、イベント会場の前に
行くと、友人が偶然入り口の前に立っていた。
「アヤさん!!どうしてここに??でも、とにかくよく来ましたね。皆
がいる所まで案内しますよ」

会場は、想像を絶するほど広かった。
このイベントは、数千人がいくつかのキャンプサイトに分かれて泊まり
ながら、テーマごとに分かれた会場で、音楽に合わせて踊ったりしなが
ら過ごす、レイヴパーティと呼ばれるもので、私は未経験の世界だった。
会場まで行けば、どうにかなるだろう…と、タカを括っていたが、偶然
友人が会場入り口付近にいなかったら、探すのが困難だったかもしれな
い。

大音響で電子音楽が流れている大会場を抜けて、小高い丘の上に行くと、
それまでとは、全く違う気が流れてた。
そして、そこには「神戸からの祈り」や「虹の祭り」で共に時間を過ご
した仲間達が沢山いた。
気心の知れた仲間の顔…顔…顔。
張り詰めていた緊張の糸がほどけて、私は荷物を放り出して、そこにへ
たり込んだ。

そこでは、インディアンフルートやアフリカン太鼓などの民族音楽が静
かに奏でられていた。
八ヶ岳の山々と青い空と澄んだ空気。
ケータリングブースで用意してくれている食事は、オーガニックフーズ。
かつて、アメリカのセドナで感じたことがある、通常の時間軸から外れ
ているような時の流れが、そこにあった。

2日目の夜、天空オーケストラのマネージメントをしているテイちゃん
の奥様、キョウコちゃんとテントの中で話をしていた時のことだ。
色々な話から名前の話になった。私が旧姓を伝えると、キョウコちゃん
が「同じ苗字の人、中学の時に転校生でいたなぁ」と言う。
実は、私の旧姓は少し珍しい。だからなのか、生まれてから今まで同じ
姓の人と出会ったことがない。

「へ〜偶然だね。私は今まで一度もこの苗字の人と出会ったことないよ。
キョウコちゃんは、どのあたり出身なの?」
「××市」
「わー、偶然。私も中学の頃、たった1年だけど××市に住んでいたこ
とがあるの。でも父の転勤ですぐに転校になっちゃったけれど」
「ん?」
「ん?」
「もしかして…△△中学?」
「えっ!!○○さんなの?」

「ギャ〜!!」
「ギャ〜!!」

そう、仲間として一緒の時を過ごしていたキョウコちゃんは、なんと中
学の時の同級生だったのだ。
更に言うなら、中学3年の春、修学旅行で八ヶ岳に行き、偶然にもキョ
ウコちゃんと私は同じ部屋になり、朝まで話一緒に話した仲だった。
なんという偶然なのだろう。
20年以上の時を経て、再び同じ八ヶ岳で同級生と再会したのだ。
私達は、まるで中学生の修学旅行にタイムスリップしたかのように、お
喋りを楽しんだ。が、やはり互いに体力もそれなりに無くなっており…
朝まで話し込むことはなかったのだが。

八ヶ岳の麓で、森の中を散歩したり、朝日を浴びながら気功をしたりし
ながら、心地よい音楽に次々と触れた3日間は、私の細胞そのものを元
気にしてくれた。

「さぁて、明日はどうしよう…」そう思った瞬間だった。

「鞍馬へ行け!」
自分の声なのか、誰の声なのかわからないが、確かにはっきりと、聞こ
えた。

私はまたしても可笑しくなった。
今度は鞍馬???

大きな鞄を抱え、翌日、京都の鞍馬へ行くことにした。

                       つづく…

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【2】◆◇【最新情報】 ◆◇
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 『アイヌの叡智とユーカラの夕べ』
      開催決定!!

    語り部:アシリ・レラ

2002年11月8日(金) 18:00開場 19:00開演
ムーブ町屋ホール   
(営団地下鉄千代田線、京成線「町屋」都電「町屋駅前」徒歩1分)
前売り 2800円  当日3500円 

<お申込み>8月20日より一斉受付開始!!

*このシリーズは小さなホールでの催しとなります。


北海道・二風谷は、カムイユーカラ(神々の叙事詩)の中で、文化の神
オキクルミが降り立ち、生活や文化を伝われている場としてうたわれて
います。
その聖地、二風谷に生まれ育ち、長年に渡りアイヌの文化や歴史を伝承
しているアシリ・レラさんに、民族に伝わる叡智の伝承と、ユーカラ
(口頭伝承されている叙事詩)をじっくりと語ってもらうシリーズが
始まります。


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【3】◆◇【屋久島の森の話を聴く会】 ◆◇
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この日、この空間は、屋久島になる。


『屋久島の森の話を聴く会』

日 時  9月 23日(月・祝) 14:00〜16:00
会 場  ムーブ町屋 ハイビジョンルーム 
    (営団地下鉄・千代田線 京成線 都電「町屋駅」下車1分)
参加費  前売り1500円  当日2000円
    
お話し  藤村正敏さん (屋久島・山と森の案内人)

申込みは http://www.office-ten.net  只今好評受付中!
 

神々の住む島・屋久島。
樹齢7200歳。世界最長老の『縄文杉』は、
この島の森の奥で、今も生きています。
深い深緑色でうめつくされた苔森や、
天界に聳え立つような、巨石の数々。
どこまでも澄んだ水に潤うこの島は、
世界遺産にも登録されている、
日本が世界に誇る島。

そんな屋久島で生まれ育ち、
島の山という山、森という森を知り尽くした男。
「天と大地に感謝する旅」の屋久島ナビゲーターとしても
お世話になっている藤村さんが、
この日、屋久島の魅力を語りにやって来ます。
会場は、ムーブ町屋のハイビジョンルーム。
屋久島の大自然の魅力を余すところなく、
ハイビジョンの大画面で堪能しながら、
屋久島の豊かな森や山の話しや、屋久島に伝わる神話などについて、
存分に語って頂く予定です。

また、映画「もののけ姫」制作時、「コダマのいる苔森」や
「シシ神の神秘の湖」などのモデルとなった場所を、
宮崎監督はじめジブリのスタッフに案内した時のお話や、
今秋から始まる、NHK朝の連続ドラマ「まんてん」にまつわる
裏話なども、こっそりお話してもらおうと思っています。
どうぞお楽しみに!



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【4】◆◇童話詩の世界◆◇
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『みんな大好き』
                       天川 彩

毎日、毎日、出来るものなら幸せの渦にいたい。

だけど生きている限り、切ない時もあるよ。
どうしてなんだろう。

気付けば、人を責めたり、自分を責めたりの繰り返し。
心の中を静かに覗いてみたら、
結局は全て、自分自身で作り上げていたことだった。

だから、たくさん、たくさん、涙を流そう。

涙が溢れ流れた分、爽やかな空気が、
いっぱい、いっぱい吸い込めるから。

全てを受け入れ、全てを手放して、
心を解放させたなら、
きっと全てが好きになるよ。

人も自分も好きになるよ。
みんな、みーんな大好きなんだよ


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【5】◆◇編集後記◆◇
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アシリ・レラさんは、毎年この時期に北海道で「アイヌ1万祭」を開催
している。
実は、今年の一万年祭には、我が母(68)も参加している。
数年前まで、とって〜も保守的だった母が…。
人は変れば変るものだと思う。年齢なんか関係ないのだ(笑)
今ごろ、きっとカルチャーショックを受けながらも、楽しんでいるに違
いない。
                          aya
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発行者   天川 彩

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