2002/07/26 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

     ☆★☆   TEN's magazine 第28号   ☆★☆    
  
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 こんにちは!天川 彩です。
まさに、夏本番!!ですね。
皆様、この暑さで夏バテなどにはなっていませんか?

私は一昨日、壊れたエアコンに決別して新しいエアコンを迎え入れまし
た。(そんなオーバーなものかって?)涼しい事務所から、暑〜い自宅
へ戻るのが何とも気が重い苦痛の日々でしたが、数週間ぶりに訪れた快
適な生活。文明の利器に、ありがとうです。
でも…野生児の私。あんまりクーラー浴びていたら、体調が狂ってしま
いそうなので、ほどほどにします。

今週は、久しぶりにHPの「たまたま」7を書きました。
「たまたま」の続きは???と、多くの方から聞かれておりましたが、
たまたま気が乗ったので…半年振りの更新です。

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◇◇今日の目次◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇
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1・連載========= 「天の河に橋かけて」(5)
2・TEN’メイト ====  会員募集 今月末締め切りです
3・コラム「風の文様」== 『達人たち』 2・不動産業の女
4・天河太々神楽講==== 天の川に祈る 参加者最終募集
5・童話詩の世界 ==== 『今、この時』
6・編集後記======= ひとりごと
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【1】◆◇連載◆◇
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■ 「天の河に橋かけて」(5)
□魂の目覚め

1997年11月22日。11月22日は(いい夫婦の日)というふれこみで、
二人で出かけようということになった。
まさか、その日が私達夫婦のこの先を運命付ける日になろうとは、この
時の二人は知るよしもなく…。

当時、夫は環境活動や市民活動に熱中していた。そんな夫の友人が、龍
村仁監督のドキュメンタリー映画「地球交響曲・ガイアシンフォニー・
第3番」の上映会をするというので、二人で観に行った。どうやら夫は
この映画を私に見せて、少しでも自分の活動を理解させて、興味を持た
せようと思ったらしい。

美しい地球のシーンから始まる「地球交響曲」。映画前半まで、私は平
常心でスクリーンを見ていた。が、写真家の故星野道夫氏の友人として、
南東アラスカ・クリンギット族のボブ・サム氏が現れ、ワタリガラスの
神話を語り始めた途端、私の眠っていた魂が突如反応しはじめてしまっ
た。

ワタリガラスの神話…それは確かに、そして確実に私は遠い記憶の中で
知っている…。
自分でもそんな突飛な発想が、どこからやってくるのか、不可思議だっ
た。
スクリーンの中のボブ・サムがとても懐かしく、旧知の友人のような、
兄妹のようなそんな感覚になり、涙が止め処なくあふれた。
私の会いたかった人が…ここにいる。スクリーンの中にいる…。

私の中の「なにか」の感覚が確実に甦生した瞬間だった。

数ヵ月後、私は会社を辞めた。そして魂が導く道を生きることを選んだ。

1998年3月5日。
天河神社を知らずして天河へ向かう道中、はずみで天川 彩のペンネー
ムを付けることになった私は、天河神社で改めて宮司さんより、天川 
彩の名を付けて頂いた。

その日を境に、私の「なにか」の感覚は、日増しに加速をつけて動き始
めていた。
しかし、私はこの時、自らに起こっていることが消化出来ずに戸惑うば
かりで、まるで宙を飛んでいるような、自分ではなくなったような感覚
に陥ってしまった。
何で、私にこんなことが起きるのだろう…。
もしかすると、全て自分の錯覚なのではないか…?私はオカシクなった
のではないか…?

しかし、そう思う都度、普通ではあり得ないような、不思議な出会いや
出来事が現実に起こって来る。

それら全てを素直に肯定することが出来るようになるまで、数ヶ月かか
った。
そして、その頃には宙に浮いているような感覚もなくなり、自分の人生
の中での、今生の決まりごと、役割なのだと全てを受け止めることが出
来るようになった。

そして平和イベント「神戸からの祈り」に関わりながら、一方でテレビ
ドラマを書く日々が続いた。

しかし、そんな私を夫は冷ややかな目で見ていた。
一番理解して欲しい人に、理解してもらえない。これは、とても辛く悲
しいことだった。

数ヵ月後のある日。
「天川 彩をやめて、僕の奥さんだけに戻って欲しい」
夫が思い詰めたように、切り出した。
「それは、まだ出来ない」
「どうして?」
「私は、まだ天川 彩の仕事がまだ全く出来ていないから…」

私達夫婦は、修復できない決定的なズレを感じ始めていた。

つづく…


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【2】◆◇【TEN'sメイト】 ◆◇
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【3】◆◇コラム・風の文様◆◇
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■『達人たち』 2・不動産屋の女

引越しをする時、そこには様々な事情が存在しているのだろう。

だが、引越しを境にして、新たな生活が始まることに違いはない。

私は子どもの頃から父の転勤に伴って、何度も引越しを経験し、大人に
なってからは自らの意思で幾度も引越しをしてきた。その度に、必ず不
動産屋さんにお世話になってきたが、今まで業者と利用者という関係意
外に発展することはなかった。
正直な話、不動産屋さんを選ぶポイントは、探すエリアの物件の豊富さ
しか考えていなかった。
しかし、それだけではないということを、彼女と出会ったことで知った
ように思う。

99年秋、私は一大決心をして兵庫県の芦屋から東京に引っ越すことを
決めた。
そして、今までは、関西の山の手での生活だったので、今度は、江戸情
緒溢れる東京の下町エリアに住もうと思った。

最初、駅前の不動産屋さんをいくつかまわったが、コレという物件にも
めぐり合えず、果てには、開けた瞬間から陰気〜な空気が流れているよ
うな部屋に案内されしてしまう始末。断ると「あんたみたいに、ワガマ
マ言っていたら住むところなんか決まんないんだよ。これから先だって、
あんたの条件じゃロクな物件見つかりっこないんだから、ここに決めた
らどうなの?」なんて信じられないような暴言をはかれてしまい、意気
消沈してしまった。

そんな時、別の不動産屋さんの看板が目に入ってくる。
既に重くなっていた足を引きずりながら、その不動産屋さんの前に行く
と、ガラス越しに中の女性と目が合った。それがエイコちゃんとの最初
の出会いだった。

彼女は直観力に優れているのか、あっという間に私が望んでいたような
部屋を探し出してくれた。そして契約が決まると、家具を揃えるのなら
○○が安くていいとか、電化製品は○○がいいとか、美味しいお店は○
○があるとか様々なことを教えてくれた。私はこの街に住むノウハウを
彼女からどれだけ教わったか知れない。

引越し当日。
そんなエイコちゃんが「これからの新しい人生の始まりに…」と、突然
お花を持って来てくれた。私は感激で言葉がなかった。そして、この日
を境に私達は友人となり、互いの良き相談相手となった。

2000年、明治神宮での「神話を語り継ぐ人々」東京実行委員長に私
がなった時、自宅兼事務所では対応しきれない状況になった。臨時で2
ヶ月だけ事務局の場所を探していることを彼女に相談してみると、何の
利益も出ないことなのに一生懸命、幾日も幾日も一緒に場の提供者を探
してくれた。が、結局、都合のいいような臨時の場所は見つからなかっ
た。だが突然、エイコちゃんから興奮気味に「突然、凄い場所が情報と
して入ったから、今すぐ申し込んだほうがいい!直感的、だけどとても
縁起のいい場所だと思うよ」と連絡が来た。それが今の『オフィスTE
N』の場所だ。

そんなエイコちゃんから、この春、突然、事務所独立のハガキが届いた。

すぐさま駆けつけると「独立しなきゃいけない事情になってね」と笑い
ながら言う。

理由は、2つ。
彼女が、現在、乳幼児を抱えた母親であることに対しての会社の不理解
。そして、不動産業としてのありかたについて、会社と決定的な考え方
の相違があったからだそうだ。

実はこの辺りは、都内のど真ん中とは思えないほど、今も古き良き日本
の面影を残した町並みなのだ。時代の波による多少の開発は仕方ないに
しても、多くの住人が間違いなくこの下町風景を愛しみ、守ろうとして
いるこの地域といっても過言ではない。
ところが、そんなこの地域のある一画で、町並みには全く似つかわしく
ない大型マンションの建設計画が持ち上がり、町ぐるみで反対運動が起
こっていた。

しかし、そんな運動もむなしく、巨大マンション建設は進んでいたいた
そんなある日、彼女の勤めていた不動産会社に「短期間だけ、大量に駐
車場を貸して欲しい」とある人物がやって来たそうだ。

事情を聞くと、その問題となっている巨大マンションの、モデルルーム
を見学に来る人用の駐車場を用意したいのだという。

地域の人々が猛烈に反対運動を起こしていることを知りながら、見えな
いところで裏切るようなことは出来ないと思った彼女は「うちでは、お
宅に貸せる駐車場は扱っておりません」とキッパリ断ったらしい。
が、後になってこのことを知った経営者に「会社の利益を妨害した」と
ひどく怒られたそうだ。

目先の利益にはならなくとも、地域の人々から信頼されることが、結果
的に会社の利益として繋がっていくと確信していたのに…と彼女は残念
がった。それが証拠に、駐車場の持ち主の人に後から「よくぞ、断って
くれた」と感謝されたそうだ。

しかし、この時、会社に勤めてお給料を貰っている限りは、会社の利益
を考えることが最優先であり、会社の利益に対する考え方を忠実に守ら
なければいけないのだと痛感したのだという。他の不動産業者に移る事
も考えたらしいが、結局、不動産業の考え方が、自分の信念と違ってい
たらまた堂堂巡りになると思い、それなら、と多くのリスクを背負いな
がら、奮起して不動産屋を起こしたのだ。

「この地域が好きで住みたい人と思っている人、そしてそんな人に貸し
たいと思っている人や売りたいと思っている人を繋げるのが、私の仕事。
この地域に住む人が素敵な笑顔で暮らせるようにサポート出来たら、私
の幸せだから…」と笑いながら語る姿は、生き生きと輝いていて、美し
かった。

一時、バブルの頃、悪質な不動産業者などによる地上げなどが横行し、
私の中で、どうも不動産業は金儲け第一主義のようなイメージがあった。
しかし、彼女と出会ったことで、私の固定概念は消えた。

そう…。彼女は、街と住まいと人をサポートする達人なのだ。


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【4】◆◇天河太々神楽講◆◇
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《参加者募集 最終のご案内》

==天河太々神楽講2002==
***【天の川に祈る】***    講元 天川 彩
〜万物の「いのち」尊ぶ・旧暦七夕祭参加〜
8月14日〜16日 (8月15日 旧暦七夕)
2泊3日

天河神社の幽玄な七夕祭ご神事のお手伝いをさせていただく
特別なワークショップです。

太古からの聖地、天河において自然界そして大宇宙の中で生かされてい
る命に感謝をしながら、先祖に思いを馳せ天の川に祈り捧げる3日間で
す。七夕祭ご神事、仏式による万霊の御霊供養、天の川に於いての灯篭
流し…。幽玄な天河での旧暦七夕は、深く私達の祈る心を呼び覚まして
くれることでしょう。
今回この集いでは、特別にご神事そのものを神社の方々のご指導のもと
笹飾りから翌日の天の川お掃除まで参加させて頂き、天河の七夕祭を存
分に体感させていただくことになりました。聖地での祈り
の時を是非、ご一緒いたしましょう。

申し込み方法など、詳しくはhttp://www.office-ten.net 

    締 切 り:7月31日(水)
*締め切り間近です。ご希望の方はお急ぎお申込みください。
   
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【5】◆◇童話詩の世界◆◇

『今、この時』
                  天川 彩

私が今あるということは、
とてもとても刹那な出来事。
ならば、せめてこの瞬間、
ゆっくり生きていきましょう。
道ばたの、一輪の花に見とれる時を、
白砂に腰を降ろして、
潮騒に聞き入る時を、
私は愛したいのです。


私が今思うということは、
限りなく湧き上がる胸模様。
だから、自分をしっかりと、
真っ直ぐ見つめてみたいのです。
わけもなく、涙止まらぬ眠れぬ時を、
感動と幸せに満ちた、
満面の笑顔の時を、
私は愛したいのです。



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【6】◆◇編集後記◆◇
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もし、東京の下町にお引越し希望の方がいらしたら、
メールでお知らせくださ〜い。コラムでご紹介した不動産屋さんのエイ
コちゃん
すぐにご紹介しますよ〜。
ご近所さんになりませう♪

                  aya
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発行者   天川 彩

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他でお使いになりたい場合にはご相談下さい。
お知り合いへの個人的な転送は歓迎です。

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