2002/06/28 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
     ☆★☆   TEN's magazine 第24号   ☆★☆    
  
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 こんにちは!天川 彩です。

今年も早いもので、もう半分が過ぎてしまいましたね。
皆さんは、この半年、どんな出会いをしていますか?

私は、実に様々な出会いがありました。
生涯通して付き合いたいと思わせるような素敵な人とも出会いましたし、
逆に怒りを通し越して笑いになってしまうほど「?」マークが思いっき
りつくような人とも出会いました(笑)。

でも、どんな出会いも全て学びですよね。

人は人と関わることによって成長し、また一人になって成長するものだ
と最近感じています。

さて、今週から新連載が始まります。
私が子供の頃から持っていた感覚や、様々な旅や出会いから見えてきた
ものなどを、綴ってゆきますので、お楽しみに。
縄文スピリットのバックステージも今週から書き始めますよ!

それから、アシリ・レラさんの語りのビデオ「魂の語り」と「ユーカラ
を語る」が遂に完成しました。本日からオフィスTENのHP上にある
【TEN'sショップ】で販売いたします。

先週、予告編でお知らせしていた「TEN'sメイト」の会員募集の告知
ですが、今週のメルマガが長くなったので来週にしま〜す。

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◇◇今日の目次◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇
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1・新連載======== 「天の河に橋かけて」(1)
2・TEN'sショップ===  アシリ・レラ 語りのビデオ発売開始
3・バックステージ====  「縄文スピリット」(1)
4・言霊ワーク======  言の葉ひろいのお知らせ
5・天河太々神楽講====  「天の川に祈る」
6・編集後記 ======  ひとりごと

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【1】◆◇連載◆◇
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■ 「天の河に橋かけて」(1)

                 
□なにかの感覚

「どうしても行かなければ…」。
なぜ私がその場所へ向かうのか、自分でも理解不能なまま旅に出ること
がある。
 
しかし、向かった先には必ず次ぎに繋がる何かが待っている。
 
空が、大地が、草木が、海が、石が、鳥が、先人達が残した遺跡が、そ
して地で出会った人々が…私の五感を通して忘れてはいけない大切なこ
とを伝達してくるようだ。

通常の社会理念の中で、滞りなく生きる為に着ていた鎧。この重い塊を
脱ぎ去った時から、錆びていたアンテナが感知し始めたのだろうか…。
理由もわからないまま、私はまた旅に向かう。
 
私の生まれ故郷は北の大地、北海道。大人になった今、その豊かな自然
の恩恵と親しんだ記憶が鮮明に甦る。

私は幼い頃から晴れた冬の日が好きだった。
前の日に降り積もった真っ白な雪の上で大の字になり、ハラリハラリと
静かに舞い降りる雪を眺めるていると、次第に空と雪の境界線がしだい
にわからなくなり、自分の体がふ〜っと空の中に吸い込まれそうになる。
そんな感触がたまらなく面白く、一人で遊ぶことも苦にならなかった。

転勤族の父に伴いって全国を転々としてた小学校時代。両親は、2歳年
上の兄と私を連れて、その土地の名所旧跡や実に多くの神社仏閣等へ連
れて行ってくれた。正直なところ、子どもだった私は、名所旧跡はただ
退屈なだけだったし、歴史的な建立物や国宝の仏像など、全く興味は無
かった。しかし、ぞの大自然から発せられる息吹や神社の凛とした気配、
そして仏閣の清々しい空気はどういうわけか快いと感じていた。

そう、私は目に見えない「なにか」の感覚がとても好きな子どもだった
のだ。
 
未だそれが夢だったのか真実なのかわからない。

幼稚園の頃、兄とかくれんぼをしていた時だ。普段、開けたことも無い
父親の洋服箪笥の中にどうしても入りたくなった。扉を閉めるとただの
暗闇だった。しかし、目が慣れてくると小さな鍵穴からかすかに光りが
もれて、中の様子がわかるようになった。箪笥の奥に鏡が付いている。
退屈だった私は、自分が映っている姿を覗き込んだ。そして、手をかざ
した時…。

どうしたことだろう!

何かの拍子に体が鏡の中に入ってしまったのだ。鏡の中の世界がどんな
ものだったか、今となっては思い出せない。ただ、ここは全く別の世界
であることだけは認識できた。鏡の世界から、はるか先に箪笥の鍵穴の
光りが差し込んでいる。私は半ばパニックに陥りながら恐怖で凍りそう
になった時、また、何かの拍子で体が鏡を通りぬけて戻ることができた。
私は転がるように飛び出した。以後、その箪笥は恐ろしくて近寄れなく
なくなってしまった。

私が中学生になった頃だったと思う。
何度目かの父の転勤で、とうとうその箪笥を処分することが決まった。
高鳴る胸を押さえて、そっと箪笥を開いてみると、そこには予想外に狭
い空間と、古ぼけた鏡があるだけだった。その時、やっとこれで箪笥が
私の側からなくなるという安堵と共に、もうあの世界に通じる路は無く
なってしまったのだという、一抹の寂しさのようなものが込み上げてき
た。

 つづく…

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【2】◆◇【TEN'sショップ】 ◆◇
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アイヌの叡智伝承者として、民族の歴史や神話を語り継いでいる、アシ
リ・レラさんの語りのビデオが遂に完成!!

アイヌ民族に口頭で伝わってきた語りを、今ここに収録。


□【アシリ・レラ 魂の語り  (完全ノーカット版)】 64分 

販売価格 5500円
 アイヌの語り部、アシリ・レラが民族の歴史と共に、戦うことの愚か
さや命そのものの尊厳などをチセ(萱葺の家)の中で語った、貴重な魂
の叫び。 (完全ノーカット版)

□【アシリ・レラ ユーカラ集】 37分

販売価格 4500円
カムイユーカラ(神々の叙事詩)の中で、文化の神オキクルミが降り立
ち、生活や文化を伝えた場としてうたわれている二風谷。そこで生まれ
育ったアシリ・レラが語ったユーカラ4話を収録。
 

詳しくはhttp://www.office-ten.net

 
*秋頃【アシリ・レラさん・叡智伝承とユーカラ語りを聴く夕べ】を企
画いたします。
詳しくは、ホームページやメルマガでお知らせいたします。

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【3】◆◇バックステージ◆◇
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□『縄文スピリット』(1)

4月の始め、久しぶりにレラさんと電話で話していた時だった。

「アヤちゃん。最近、あなたの役割以外のことに、多くの時間を割いて
いない?」
正直なところドキッとした。

役割以外のところ…そう、その頃、某大手コンサルティング会社関連の
仕事を一緒にしないか?とという話が持ち上がっていた。私はオフィス
TENに新たな展開が何かあるのではないかと思い、日々その話をどの
ように具体化させていけばいいのか、などと考えていたのだ。

そんなことを知ってか知らずか、レラさんは続けた。
「あなたの役割の仕事は、あなたしか出来ないんだよ」。

その一言は、私の中心部にズコン!と響いた。
そう…私の大切な仕事…。

それから数日、その言葉が自分の中でリフレインしていく。
自分の中で大切なキーワード、そこから考えたら、出口が見えてくるの
ではないか??
先住民族、自然、いのち、神々、縄文…

「そうだ!縄文だ!」
日本人のDNAに眠っている縄文の魂を震えさせるような、そんな音楽
イベントをしよう!そう思った瞬間、舞台のビジョンが鮮明に見えてき
た。

まずは、会場を抑えなければ何事も始まらない。

1週間後、再びレラさんに電話を入れて、レラさんが空いている日を聞
いた。

レラさんは、6月の20日過ぎなら空いているという。
その前も、後もかなり予定が詰まっているらしかった。
調べると、池袋の豊島公会堂だけが21日運良く空いていた。
更に、その日は夏至であることがわかった。

私は直感的に、この日が縄文スピリットを催す日だと思った。

   
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【4】◆◇言霊ワーク◆◇
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■「七夕スペシャル*天川 彩の言霊(ことだま)ワークショップ*」

        『言の葉ひろい』

       7月6日(土)〜7月7日(日)
       
       会場 奥多摩・森のふるさと村
       宿泊 木の香りがするコテージ


NPO ワークショップ・ランドさん主催で7月6日〜7日にかけて
私が講師となったワークショップを行います。

このワークショップの中心は「言の葉ひろい」。
それぞれのの中に眠る言葉を引き出して、言霊の力に触れます。
会場は、森のコテージが魅力的な、奥多摩・山のふるさと村。
夜にはバーベキュー大会もするそうですよ。

それから…この時には、私の童話詩ライブもお届けします!
普段、なかなか、皆さんと直に接する機会が少ないので、この2日間は、
ゆっくりご一緒しようと思っています。

お申込み・お問い合わせは
NPO ワークショップ・ランドさんまで
http://www.tweb.ne.jp/user/sone/tanabata.html


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【5】◆◇天河太々神楽講◆◇
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《参加者募集のお知らせ》

天河太々神楽講2002
万物の「いのち」尊ぶ・旧暦七夕祭

***【天の川に祈る】***    講元 天川 彩

天河神社の幽玄な七夕祭ご神事のお手伝いをさせていただく
特別なワークショップです。

<内容及び募集要項>

★ 天河神社特別正式参拝(当ワーク参加者対象)
★言の葉ひろい(講師:天川 彩)★笹の葉飾り及び準備参加
★七夕祭参加★天河周辺散策
★講話:天河の歴史と神社作法(講師:柿坂匡孝禰宜予定)
★講話:七夕伝説と天河(講氏:柿坂神酒之裕 天河神社宮司予定)
★天の川掃除 ★まとめ:天川 彩 

会   場: 大峯本宮天河大辨財天社と周辺  
日   程: 8月14日(午後3時)〜8月16日(正午)
      地集合現地解散
参加料金 : 3万6千円(2泊6食付)宿代+ワーク参加費

*別途正式参拝料として一万円以上を各自のし袋に入れてご持参ください。

申込方法: 必ず電話もしくはFAX・Eメールでお申込みの上、下記口
座まで参加費をお振り込み下さい。後日資料をお送りいたします。
郵便振替口座 00110−4−567778  オフィスTEN
    締 切 り:7月31日
但し、定員(30名)に達した場合は事前に〆切らせて頂きます。

    
申込み先:オフィスTEN
TEL03−3828−5070 FAX03−3828−5090

太古からの聖地、天河において自然界そして大宇宙の中で生かされてい
る命に感謝をしながら、先祖に思いを馳せ天の川に祈り捧げる3日間で
す。七夕祭ご神事、仏式による万霊の御霊供養、天の川に於いての灯篭流し
…。幽玄な天河での旧暦七夕は、深く私達の祈る心を呼び覚ましてくれるこ
とでしょう。今回この集いでは、特別にご神事そのものを神社の方々の
ご指導のもと笹飾りから翌日の天の川お掃除まで参加させて頂き、天河
の七夕祭を存分に体感させていただくことになりました。聖地での祈り
の時を是非、ご一緒いたしましょう。

詳しくはhttp://www.office-ten.net 

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【6】◆◇編集後記◆◇
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先日、ロックアート展なるものを観に行って来た。

アメリカインディアンが岩に描いたペトログリフやピクトグラフを、写
真とアート(絵画)で紹介したものだった。
実は、この展覧会はアメリカに28年住んで今はインディアン画家をし
ているユキさんと一緒に行ったのだが、彼女はナバホ族やホピ族の友人
たちから長年かけて、一つひとつの絵の意味を教えてもらったそうで、
その写真を前にして、2時間かけて説明してくれた。

私はとても贅沢な時間を過ごしたのだが、他のお客さんは、ユキさんの
説明を全く風もなく、ただ写真やアートを眺めているだけ…(解説の文
章などはほとんど無かった)

なんだか、みんなもったいぞ〜!と内心思う私であった。。。

                      aya
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発行者   天川 彩

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