2002/05/10 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
     ☆★☆   TEN's magazine 第17号   ☆★☆      
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 こんにちは!天川 彩です。

連休中、のんびりと過ごしすぎていた為か、なかなかお仕事モードに戻れない
私ですが、皆さんはいかがですか?

さて、次の日曜日は母の日。

子供時代なら簡単に言えた「お母さん、ありがとう」の言葉ですが、大人にな
るとなかなか面と向かっては言いにくいですよね。でも、言霊(ことだま)と
いわれるくらいに、言葉は力を持っていますから、せめて年に一度くらい「い
つもありがとう」と言葉に出して言いたいなぁと思っていますが…

さて、言えるかな…。


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◇◇今日の目次◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇
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1・連載======= 「神戸からの祈り」(16)
2・全国一斉発売開始= 「縄文スピリット2002」
3・コラム・風の文様= 「トホホな1日 」
4・おすすめの旅===  天と大地に感謝する旅 屋久島ツアー
5・編集後記 ====  ひとりごと

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【1】◆◇連載◆◇
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■ 「神戸からの祈り」(16)

1998年8月7日。
『神戸からの祈り 満月祭』を翌日に控え、神戸、東京のスタッフや出演者が
淡路島に集結した。
そして翌朝、震源地の祈りが行われる予定になっている場所をまず掃除をする
ことになった。
皆、無心で清掃するうちに、心身までも清らかになっていくようだ。

掃除が終わったのと、ほぼ同時だったと思う。

見る見るうちに、対岸の神戸上空に真っ黒な雲が伸びてきて、やがて輪となり
神戸を取り囲んでいるように見える。そして、その輪の下に幾本もの稲妻が走
り出し、豪雨になっているようだ。

淡路島側の私たちは、青空だというのに…。

すると、それまで、私たちと一緒に笑いながらゴミ拾いをしていたアシリ・レ
ラさんが、突然立ち上がり、海と空に両手を広げて何かを祈り始めた。
さっきまでのレラさんとは別人のようで、とてもではないが誰も近寄れない。
やっぱり、彼女は正真正銘のシャーマンなのだ。

やがて、もう一方から白い雲が伸びてきて、それも輪となり、黒と白の雲が神
戸上空でグルグルとまわり始めた。

「あれは、黒龍と白龍だ。黒い力は白い力に及ばない。見ていなさい!」

レラさんは、いつになく強い口調でそういうと、再びアイヌ語で何かを祈って
いる。

確かにそれは、雲というより龍のようだった。黒龍と白龍が絡み合って、その
下を幾本もの稲妻が同時に走る。しかしやがて黒龍は白龍に包まれるようにグ
ルグル旋回し、やがて空高く上って行った。

目の前で繰り広げられた、不思議な光景にあっけにとられていたが、次の瞬間
私たちの上空にも稲妻が走り、一瞬にして豪雨となった。


私たちは大慌てでそれぞれの車に飛び乗って、とりあえず近くのお好み焼き屋
さんに入り、昼食をとりながら雨が上がるのを待った。

レラさんは何事も無かったかのように「これは、お清めの雨だから心配いらな
い。すぐ上がるよ」とガハハハ豪快に笑いながら、焼きソバを頬張っている。

私たちが昼食を終えて外に出ると、さっきの光景がまるでウソの様に、再び青
空が広がっていた。



つづく…

         
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【2】◆◇チケット全国一斉発売開始!! ◆◇
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もしかすると、これは伝説のライブになるかもしれない。

今、共に体感する縄文のことだま・おとだま

『縄文スピリット2002』

自然の叡智と神々と、
人の「いのち」の尊さよ。
DNAに刻み込まれたいにしえの、
遠い記憶は、音の響で目覚めだす。
縄文の熱き心よ舞い躍れ、
夏至に花咲く子守唄。


琉球、アイヌ、津軽…
真髄を生きる人々の縄文魂が炸裂!




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『縄文スピリット2002』
2002年14年6月21日(金)夏至
豊島公会堂(池袋駅徒歩5分)
開場18:00 開演18:30
前売り 3800円  当日 4500円

5月10日よりオフィスTEN及びチケットぴあで全国一斉販売開始!!


お申込はインターネット
http://www.office-ten.net

FAX
03−3828−5090

FAXでのお申込の場合、住所・氏名・電話番号・FAX番号・チケット枚数
を明記してください。


:出演:

●古謝美佐子<沖縄民謡歌手>
●アシリ・レラ <アイヌ民族語り・歌>
●渋谷幸平<津軽三味線奏者>
●宇々示&弥生<縄文土笛・土鈴>
○佐原一哉 <シンセサイザー・ギター>
○沖縄県人会青年部エイサー隊<琉球太鼓・三線>


《古謝美佐子》
坂本龍一氏のオペラに出演したり、五木寛之氏が絶賛している女性沖縄民謡歌
手の第一人者。
NHK朝の連続テレビ小説「ちゅらさん」の挿入歌『童神』で更に注目されて
いる元ネーネーズ・リーダー。
 
《アシリ・レラ》
アイヌの聖地・二風谷で生まれ育ち、アイヌ伝統文化の継承者、語り部として
国内外で活躍。アイヌのシャーマン、サンダーウーマンでもある。

《渋谷幸平》  
青森の津軽生まれ、津軽育ち。2000年度全国津軽三味線全国大会B級チャ
ンピオン。
2001年度A級4位に輝いた、津軽三味線界の若きプリンス。

《宇々示・弥生》
縄文の音霊を今に甦らせる、縄文土笛、縄文土鈴奏者。各地での演奏以外に、
大自然や神社などでの奉納演奏なども。


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【3】◆◇コラム・風の文様◆◇
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■「トホホな1日」

なんだかダメな日がある。

特別に落ち込むことや、悲しいことがあったわけでもないのに、調子が乗らな
い。仕事の能率も悪いし、なんとなく体もだるい。髪の毛は寝癖がついたまま
1日直らないし、お気に入りのTシャツに醤油を落としてしまう…。

以前は、どうにか気分転換を図り、自分にやる気を起させようと努力したりも
した。でも、どう頑張ったところでバイオリズムが下がっているのだ。
そんな日は「頑張らない日」と決めて、リラックスしているほうがいい。

先日も、そんな状態だったので早めに家に帰った。
今日は頑張らない日なのだから、ゴロンと横になりながら娯楽番組でも見て、
早めにお風呂に入って寝よう。そう思ったのだが、朝、雨が降っていた関係で
洗濯物が溜まっていたことを思い出し、洗濯機をまわした。

ピーピーピー。

どことなくダルイ体を起して、洗濯物を取り出そうとした瞬間、私の目が固ま
った。
「なに〜!これ???」
洗濯機の中が真っ黒になっている。

何かの色が落ちたのかな?それにしても真っ黒…。
半ば諦めの境地で、洗濯物をつまみ出す。

あ〜ぁ…あの可愛いブラウスが…お気に入りの綿パンが…
ものの見事に無残な状態なのだ。
そんな中、笑えるほどボロ布状態になった黒い物体が出てきた。
最初は原型を留めていなかったので、何なのかわからなかったのだが、よくよ
く見るとそれは黒いTシャツだった。

「あ、あれか…。でもどうして?」
それは、連休中、身内が屋根裏部屋を整理するというので、手伝いに行った折
に私が見つけた袋入りの未使用Tシャツで、カラフルな龍がタオのようにデザ
インされている洒落たものだった。ずっと以前に、上海で買って来たものらし
かったが、そんなTシャツの存在すら忘れていたらしい。

「ねぇ、いらないなら、これ格好いいから私に頂戴」

喜び勇んで家に持って帰って来たのだが、袋から出してみると、なんだか独特
な異臭がする。再び袋に入れて数日置いていたのだが、その日の朝、洗ってか
ら着ようと思い、袋から出して洗濯籠に入れておいたのだ。

洗濯曹から取り出した黒のボロ布を触ると、まるでフエルトのように繊維がバ
ラバラになっていく。指でこすると、細かく解けていくようだ。もしかすると、
長年袋に入ったまま放置していた為、化学反応をおこしたのかもしれない。

とりあえず被害が少ないものを助け出して、後はゴミ袋に詰め込み始めた。
気に入っていたあの服も、買ったばかりの下着も、みーんなゴミ袋の中…。

トホホ…。

その作業中もフエルト状になった黒い繊維が床に散らばる。
これ以上、被害を拡大してはいけない、と掃除機で黒い繊維を吸った瞬間。
『ゴ・ボ・ボ・ブ・ブ…』異音をたてて今度は掃除機が悲鳴をあげた。被害
をかろうじて免れた靴下を、誤って吸い込み、ホースに詰まらせてしまった
のだ。

「本当にトホホな1日。掃除機を直して、全部片付けたら今日はもう休もう」
私は、心身ともに疲れがピークに達してきた。

悪戦苦闘の後、靴下が取れて、残りの洗濯物をゴミ袋に移していた時だった。
「お、お母さん!それ、テニス部のトレーナーと体操服だよ…」と、作業を手
伝っていた中2の娘が横で叫ぶ。

さすがに、それは捨てるわけにはいかない。

疲れきった体に鞭打ち、やれるだけの努力をしてみようと、こすり洗いや揉み
洗いをしてみたのが、一向に綺麗にならない。
せめて、これだけでも漂白剤につけてみようと思ったのだが、漂白剤も切れて
いる。

そうだ!!

私は浴槽のお湯を捨てて、そこで踏み洗いを試みることにした。
どれくらいしていないだろう…踏み洗いなんて。
ギュッ、ギュッと足の下で洗っているうちに、なんだか楽しくなってきた。
さっきまでのイライラも疲れも足の下で消えていくようだ。
私は、他の物も踏み洗いすることにした。
汚れも少しずつだが黒色が落ち始めている。

そして、被害が少なかった小物を、ダメもとで再び洗濯機で洗ってみることに
した。

すると…え??!!
どれも、黒い部分が取れて、完璧に元に戻っているではないか。

どうやら、繊維の染め色が落ちたのではなく、繊維そのものが細かくくっつい
ただけだったので、水の中で分離されたらしい。
結局、踏み洗いした服も、完璧に捨てるつもりでゴミ袋に入れた服も全てもう
一度、洗濯機で洗ってみた。
すると、いともあっけなく簡単に元通りになった。

トホホ…。あの数時間かけた苦労は何だったんだ…。

でも、服は全て生き返ったし、運動不足解消にもなったのでいいか…と思い直
して寝ると、翌朝、いつもよりも数段清清しい気分で目が醒めた。
そして、翌日は、思いがけず超ラッキーな日だった。

もしかすると、トホホな日は、超ラッキーな日の前ぶれなのかもしれない。


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【4】◆◇屋久島の旅◆◇
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       天と大地に感謝する旅・Walk6
 
         『屋久島ツアー2002』
        〜もののけ姫の森を尋ねて〜

           
    2002年7月11日(木)〜7月14日(日)
            3泊4日

       東京発着 128、000円

   映画「もののけ姫」の撮影時、宮崎駿監督を案内した
   森の達人に、実際にモデルとなった苔森を案内してもらう
   贅沢な旅です。
   通常の屋久島観光では、絶対にありえないスペシャルな
   プログラム。
   宿は、島の古民家を移築した人気の送陽邸で。
   
   屋久島から呼ばれている人の為の旅です。
            
詳しくは…
http://home.att.ne.jp/alpha/ten/yaku2002.htm

   
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【5】◆◇編集後記◆◇
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スタッフのコミちゃんに、トホホな1日の話をしたら、超ド迫力級のトホホ話を
教えてくれました。あまりに可笑しい話なので、来週のコラムに書こうと思い
ます。お楽しみに♪(コミちゃん、書いちゃうけど許してねぇ)      
                            aya
          

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発行者   天川 彩

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