2011/03/26━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

   ☆★☆ TEN's magazine 463号  ☆★☆ 
  
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こんにちは、天川 彩です。

3月も終わりに近づこうとしていますが、連日寒いですね。
事務所も、出来る限りエアコンを切っています。毎日かなりの厚着を
して会社に出社し、真冬でもこんなに厚着はしたことがないなぁ、と
思うほどの恰好で過ごしています。

今日、3月25日はいみじくも、電気記念日なのだとか。
明治時代、銀座ではじめてアーク電灯が灯った記念日ということです。
先人達が、火事の無い安全な明かりを子子孫孫へ、と研究した結果で
私たちは、大変な恩恵を受けてきました。しかし、足りることを知ら
ない私たち人間は、貪欲になり過ぎていたのだと思います。

今、様々な意味で私たちは、暮らし方そのものを見直さなければなら
ない時がやって来ているように感じます。

日本の電気の三分の一は、原子力発電によるもの。
原発一基分の電気をソーラパネルで賄うためには、山手線のエリア分
ぐらいの面積のパネルが必要で、経費も六兆円ほどかかるというので
す。

そこまでして電気が必要でしょうか。短絡的な意見ですが、原発をす
べて止めて、みんなも電気使用量を三分の一減らして暮らしていくの
が一番いいのではないかと私は思います。

節電してみて気がつくのは、今まで電気の無駄遣いがどれほど多かっ
たかということです。

家の中でも不必要な電気は使わない。夜のネオンは極力やめる。
その他、努力できそうなことは多々あると思います。

ただ、一番問題となるのは、意識改革がいつまでも起こらない人に
どうやって気づいてもらうのか、ということだと思います。

自我自欲を張って生きていくことの醜さを、みんなが気が付きはじめ
なければ、原発は無くならないでしょうね。

この大震災で尊い命を犠牲にされた方、被災され苦しんでいる方々の
辛さを無にしないためにも、日本人は今こそ、意識の改革をみんなが
していかなければならないように感じています。


さてさて。

今週も、震災関連のことで動いた一週間となりました。
詳しいご報告は「TENの動き」として書きました。


また世の中の状況が一刻一刻変化する中で、私自身の状況も変化して
おり、この震災関連のことで動けることも変わってきております。

実は、現在夫の母が重い心臓病を患っており、大地震の前日、手術の
ために入院していたのですが、急遽手術が延期になり一時帰宅し、
明日改めて再入院し、来週月曜日、手術することになりました。

ややリスクの高い手術なので、しばらく病院に付き添うことも多くな
り、震災関連でお手伝いすることが難しい状況になり、皆様から寄せ
られるご意見やメッセージにも返信が難しい状況になるかと思います
がご理解いただけましたら幸いです。

とにかく、無理をせず出来るときに、出来ることを。
このスタンスで、必要と思われることをやリ続けていきたいと思って
います。

今週まで、メルマガは臨時バージョンとさせていただきます。
コラム、占いはお休みさせてください。

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◇◇今日の目次◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇
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1・TENの動き=================「この一週間」
2・編集後記===================「ひとりごと」
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【1】◆◇TENの動き◆◇
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「この一週間」

この一週間も、TENは完全に被災地へ意識を向けていた。

義母の予定されていた手術が、地震で急きょ延長となったので、その
間に現地へ炊き出しに行けないものか、とあれこれあたってみていた
が…

ガソリン不足と、バス会社から届くことごとくの残念な返答。

そんな中で、仙台に住む知人が被災していることを知らせてくれた人
がいた。

私は慌てて、すぐさま連絡を取った。

電話口から聞く彼女の話に愕然とした。

若林区荒浜…ニュースで何度も聞いた場所のすぐ近くだということだ
った。
自宅は辛うじて流されずに済んだけれども、地域の人の多くが津波の
被害に遭い、本人も全ての物が泥で埋まり使えない状態だという。
更には、ご実家は石巻にあり、もっと酷い被害に遭った地域だという
ことだった。今も、洋服も人から借りたもの一枚だけだという。

「何か必要なもの無い?」と聞くと多くの女性たちが生理用品が不足
して困っているので、集めては配っているから送ってほしい、という。

宅配業者に、その地区まで物資が届くかを確認したところ、地域の配
達センターまでなら配達可能とのことで、更にラッキーなことに彼女
の家はその近所であることがわかった。

私とスタッフのアキちゃんで、急きょ、それぞれ自宅から使ってもら
えそうな物をチョイスし、薬局やスーパーで生理用品を買い込み(買
占めに思われないか冷や冷や)下着や水のいらないシャンプーやその
他思いつくままいろいろ購入し、洋服と共に送った。

その翌日、彼女から行方不明だったご身内が亡くなったという悲しい
知らせが届いた。

私たちは、TENで生理用品と新品下着限定で物資の呼びかけをして
引き続き、彼女の元に送ろうと思っていたのだが、

彼女がしばらく県外に出る、ということだったので、次の必要なタイ
ミングで動くことにした。

また、震災直後からずっと気にかかっていた『ラブ・パラシュート』
というCDを、被災地域のAM・FMラジオ局すべてに送った。

これは、阪神淡路大震災から5年後の2000年。台湾とトルコでそれぞ
れ起こった大地震の被災者たちを救済しようと立ち上げられたプロ
ジェクトで制作されたCDで、私は作詞を担当した。

被災地の映像を毎日テレビで見るたびに、胸が苦しくなり、せめて
この曲を届けてあげることが出来れば、と思い、ラジオで流しても
らったらどうだろうと思いついた。

しかし10年前のキャンペーン用CDで私の手元には1枚しかない。
夫に頼んで何枚かコピーしてもらい、その内の1枚を春から放送局
に勤務する娘にラジオセンターに持って行ってもらえないかと相談
してみた。が「自分が思っていることなら、人をあてにしないで自
分で動きなよ」と叱られた。

確かにその通りだと思った。

そして「ラジオもいいけれど、YouTubeへアップした方が
多くの人に聞いてもらえるんじゃないの?」と言う。

しかし、改めて考えてみると著作権の問題などもあり、作曲者に連
絡を取らなければならないことに気づいた。

『ラブ・パラシュート』の作曲と歌を担当したのは、加納浩美さん。
ネットでいろいろ検索して、手がかりをもとに関係のありそうな
ところにメールを入れると、彼女から電話が入った。
考えていることを伝えてみると、彼女の手元にあったCDを50枚も
直ぐに送ってくれたのだ。

私は、被災地にあるAM局・FM局全ての民放ラジオ局に電話を入
れて、このCDについての話を伝え、担当の人々に全て送ることが
出来た。NHKも、どうにか送り届けることができた。

実際にラジオで放送されるかどうかは、私にはわからない。
しかし、動けるときに動いておけば、後悔はない。

YouTubeも、スタッフのアキちゃんが今、頑張ってくれてい
る。多分、来週にはUPできるだろう。

この曲で、少しでも元気をなくした人を元気づけられたらと願って
いる。


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【2】◆◇編集後記◆◇
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目まぐるしく、一日一日が過ぎていくようですね。
きっと日本中の皆さんが、そんな日々を過ごされていることと思います。
でも、春はもうそこまでやってきています。

春が来るって希望があっていいですね。
                     aya
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