2009/11/20━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

   ☆★☆ TEN's magazine 第396号  ☆★☆ 
  
━━━━━━━━━━━━━━━━━━ http://www.office-ten.net

こんにちは、天川 彩です。

東京では、ここ数日かなり冷え込んで真冬なみの寒さでしたが、ようや
く少し暖かさが戻ってきたようで、ホッとしました。

明日から行く遠野と花巻もお天気良さそうで安心しました。

実は、遠野のしし踊り保存会の方から、ちょうど地元の神社でしし踊り
の踊り納めがあるから、と教えていただき、奉納舞を拝見させていただ
けることになりました。雪深い山里のようなので、道路が凍結していた
ら難しいかな…とちょっぴり思っていたのですが、どうにか行くことが
できそうでよかったです。

宮沢賢治が愛した故郷を、柳田國男が見てきた世界を、少しでも実体験
できるツアーになればいいな、と思っています。

ブログでも、風景など時折UPしたいと思っています。よければチェッ
クしてみてください。

さぁて。来年の話をすると鬼が笑うといいますが、そろそろ来年のこと
を考える時期にもなっていますよね。

来年考えているツアーについては、後ほど書きますが、その前にメルマ
ガ読者の方に速報!!です。

マザーテレサの来年のカレンダーを、今年も期間限定でTEN’sショ
ップで販売しますよ〜。11月末まではメルマガ読者限定予約。
12月1日〜12月15日まで販売いたします。ただし予約で予定数完売した
場合、締め切ることもあります。(1冊315円)

更に、来年は、マザーテレサ生誕100周年にあたる、ということで…
「マザーテレサ100周年記念 手帳2010」(クリアカバータイプ)
も今年登場しました!!(一冊525円)

ただし、手帳はかなり数が限られているため、こちらは11月末までのメ
ルマガ読者限定!予約のみの販売とさせていただきます。ただし、限定
数に達した場合、11月中であっても予約の受付が出来なくなる可能性も
あります。できるだけ早めにご予約ください。

TENのホームページには、まだカレンダー販売情報はアップいたしま
せんが、メルマガ読者の皆さんには、カレンダーと手帳をご覧いただけ
るようにしていますので、是非、本文からチェックしてみてください。
勿論、私も購入します♪

それから、来年のツアーの話しですが、昨年から少しずつ準備をすすめ
ているアラスカツアーが、ようやく整いつつあります。現状報告も兼ね
て、今週のコラムの欄に、今の企画の進み具合など書いてみますね。
企画途中を公開するなんて、初の試みですネ。

また、先週の編集後記にも少し書きましたが、来年の年初めのツアーと
して、お手頃価格で最高に楽しんでいただこうと「大人のお年玉」の旅、
ご案内しちゃいま〜す!

1月の旅らしく、まずは日本一の富士山をご神体とした神社にお参りし
た後は、奇跡のように美しい、ダイヤモンド富士(富士山頂に太陽が重
なる現象)を眺めにいきましょう。
この旅でご案内するのは、今まで私が日本全国旅をしてきた中で、断ト
ツNo1に美味しい!!と断言できる割烹のお宿です。
ありがたいことに、宿の女将さんが、その日のダイヤモンド富士のベス
トな時間、ベストなポイントまでご案内してくださるので、ありがたい
限り!

翌朝は、朝焼けの紅富士を眺めながら、ゆったり温泉に浸かる贅沢も是
非、あじわってください。心の底から、幸せだなぁ〜と思ってもらえる
年の初めから大当たりのツアーです。大きな宿ではないため、募集人員
は12名さま限定とさせていただきます。
お年玉価格でご提供しますので、「!」と思われた方は、お早めにお申
し込みください。

年明け早々、めでた〜い気持いっぱいになる贅沢な旅ですよ。
更に今月中にお申込みの方には、ナ・ナ・ナント超早割り特典として更
に3000円分のTEN’sチケットプレゼント!
お年玉価格なのに…TENの幸せおすそ分けです♪

ぽかぽかキャンペーンも今月末までですので、今月中にお申込みの方は
最高6000円分お得にゲットできるチャンスですよ〜。

親愛なるメルマガ読者のみなさま、ぜひぜひ、この機会をご活用下さい
ませ。

……………………………………………………………………………………
◇◇今日の目次◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇
……………………………………………………………………………………
1・コラム・風の文様=========「アラスカの風を感じて」
2・TEN占い===========今週は「タロットカード」占い
3・TEN’sショップ・速報=「マザーテレサ・カレンダー&手帳」
4・イベント情報===「アシリ・レラさんを迎えて アイヌの叡智」
5・インフォメーション=============「TENの集い」
6・日本を堪能する旅=======「大人のお年玉ツアー」募集開始
7・連載小説================「雨弓のとき」(69)
8・編集後記===================「ひとりごと」
……………………………………………………………………………………
【1】◆◇コラム 風の文様 ◆◇
……………………………………………………………………………………

□「アラスカの風を感じて」


今、私は随筆を書いている。

私が天川 彩になるまで。そしてなってから、どんなことが起って次々
と人と出会っていったのか。
私自身でも説明のつかないようなことを、少しずつ整理をつけて、書き
記していっている。

そんな中で、どうしても外せないのが、アイヌのレラさんとの出会いや
ホピの友人達との出会いだ。先住民族の友人達との出会いや出来事は、
私の人生の中でかなり大きな位置を占めているように思うのだ。

アラスカの先住民族の友人たちとも、大きな出会いがあった。

2000年と2004年。彼らと大きく関わって、大掛かりなイベントにも取り
組んだ。ただ、彼らとはその後、やや疎遠になり今は時折メールで近況
報告するぐらいだ。
ただ、レラさんのところや、ホピの大地に皆さんをご案内しているのな
ら、アラスカツアーも是非、企画して欲しいと何人かの人から頼まれて
いた。

私は企画するのなら、オーロラの時期がいいと思っていた。勿論、ネイ
ティブの文化に触れることも同時に体験できれば、尚よしだ。
昨年の秋だったと思うが、アラスカ先住民族の一人の友人とメールでそ
んな相談をしたら、気軽に「ガイドの仕事するよ」と言ってくれた。

具体的に、色々調べはじめると、オーロラが一番よく見えるのはフェア
バンクスだということ。そしてそこで、ネイティブアートフェスティバ
ルという、様々な部族の人たちの舞踊や音楽、そしてアートの祭典が開
催されるという情報を見つけた。

「これだ!」と思って彼に相談したら、「その時期は忙しいから無理」
というメールが届いた。
で、結局他のシーズンの他のプランも一緒に考えてみたが、彼が忙しい
様子で、結局、去年は企画が立ち消えになってしまった。

今年の夏の終わり、再び彼からメールが届いた。が、そこには今も毎日
かなり忙しいというようなことが書かれていた。

私はアラスカツアーそのものが、無理な気がして諦めていた。

しかし、随筆を書いていて、その彼が、というよりアラスカの風そのも
のを何処かで再び感じはじめ…更には先月「アラスカツアーしないんで
すか?」という声をいくつか耳にして、やはり考えてみようと思った。

アラスカ州政府観光のHPを調べてみると、今年もネイティブアートフ
ェスティバルが、フェアバンクスで開催されるようだった。
勿論、オーロラの時期に。更には氷の彫刻フェスティバルというのも、
ちょうど開催されている時期らしい。

ただ、私が彼以外に思いつく、連絡先のわかるアラスカの友人知人とい
えば、かつて姉妹の契りを交わしたのアラスカ先住民の女友だちと、
アラスカ先住民族の男性と結婚した日本人の友人の2人。

私はさっそく、コンタクトを取ってみた。
するとアラスカ先住民の友人は、昨年赤ちゃんが生まれたばかりであり
日本人の友人は、仕事の変わり目で地元から離れられないこと。また、
フェアバンクスはかなり遠いのでそこの土地のことは全く知らず、ネイ
ティブアートフェスティバルのことも知らないとのことだった。

やはり諦めた方がいいかな…。

そう思った時、もう一人、大切なアラスカ繋がりの人を思い出した。
故・星野道夫さんの奥さん、直子さんだ。
直子さんは、フェアバンクスに今も家があり、時折あちらに帰られる。
今年の6月、TENで催したマザーテレサの上映会にお母様とお二人で
来てくださったので、何年も話をしていなかったわけではない。

私は、直子さんに電話をかけてみた。

そして、正直に「フェアバンクスのネイティブアートフェスティバルっ
てご存じないですか?アラスカ州政府観光のホームページに情報が載っ
ていたんですけれど…」と聞いてみた。
直子さんも、残念ながらそのフェスティバルは知らない様子だったが、
なんという偶然だろうか。その日の午後、アラスカ州政府観光の日本支
局の方が直子さんのもとを訪ねて来られるというのだ。

「ネイティブアートフェスティバルについて聞いてみますね」というこ
とで、夕方電話がかかってきて、結局、私から改めて日本支局の担当の
方に連絡を入れることになった。その方の話では、現地の情報もまだ未
確定の部分が多いらしく、現地に直接問い合わせてくださるということ
になった。

更に、フェアバンクスの地元で暮しているネイティブの文化
を守り伝えている方をご紹介いただけないか、と図々しくも聞いてみる
と…。

その担当の方は、「フェアバンクスに直接のネイティブの知り合いには
いないけれど、北極圏に住むイヌイットの友人ならいるので、その人に
連絡を取って、フェアバンクスに住むネイティブの友だちがいないか聞
いてあげましょう」と言ってくださったのだ。

そんな、こんなで、来週、私はアラスカの観光局の方を訪ねることにな
った。

ここから先、どんな展開が待っているのかは、今の私にはわからないが、
来年に向けて、また新たな扉が開いていくような、そんな感覚がある。

風を信じて、動いてみよう。


……………………………………………………………………………………
【2】◇◆TEN占い◆◇
……………………………………………………………………………………
所詮、天川 彩が占っているものですので、あまり深刻にとらえず、気
楽にお遊びとして楽しんでくださいね。
                          
今週は[タロットカード]で運勢を占ってみました。

2009年11月21日(土)〜11月27日(金)あなたの運勢

〈1月生まれ〉 
自分の欲求が先になり、周囲のことが見えていないかもしれません。今
週は出来る限り周りへの気配りをいつも以上にね。 

〈2月生まれ〉 
心の中では動かなければと思いながら、ついつい後回しにしてはいませ
んか。面倒くさがっているとチャンスはあなたの前から去っていってし
まいますよ。 

〈3月生まれ〉 
周りの人と些細なことで言い合いになったり対立したりしてしまいそう。
今週は心の平静を保つよう努力してね。 

〈4月生まれ〉 
お金や地位など目に見えるものに執着してしまいそう。今週は何が大切
なのかを取り戻して考えてみてね。 

〈5月生まれ〉 
何事にも肩に力が入っているかもしれません。今週はリラックスを心が
けて。 

〈6月生まれ〉 
非常に積極的になる一週間となりそうです。また、頭脳も明晰になるの
で今週はより効率的に動けそうですよ。やらなければいけないことは、
今週片づけてね。 

〈7月生まれ〉 
プレッシャーに押しつぶされそうにはなっていませんか。今一度手放し
て考えてみて下さい。また時にはしっかり休息することも大切ですよ。
 
〈8月生まれ〉 
自分自身の考えに執着してしまいそう。今週は周りに目を向ける努力を。
今まで見えなかったことが見えるかもしれませんよ。 

〈9月生まれ〉 
決断を下すときがやってきているようです。全てのバランスをよく考え
た上で勇気をもって進んでね。 

〈10月生まれ〉 
周囲の反応ばかりを気にしてはいませんか。今週はあなた自身を取り戻
すことに力を注いで下さい。あなたが人生の中心であることを忘れない
でね。 

〈11月生まれ〉 
希望の光が射し込んでいます。あなたの夢はもっと大きく広がっていく
かもしれません。迷わず進んでね。 

〈12月生まれ〉 
つい拗ねたり、いじけたりしてはいませんか。今週は大人になることを
心がけて。依存する気持ちは捨ててね。 


……………………………………………………………………………………
【3】◇◆TEN’sショップ◆◇
……………………………………………………………………………………
          
            <<<速報>>>

            メルマガ読者限定
         〜11月30日まで予約販売受付中〜
        
 *ただし在庫数完売の場合は、予約も締め切る場合もあります*


    手帳は、HP上での販売はいたしません。
    11月30日までの予約のみの取り扱いとなります。
    


       2010年は、マザーテレサ・生誕100周年!


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          クリアカバー付き
   
   マザーテレサの顔が表紙となった手帳です。
   ひと月ごと見開きになり、スケジュールが書き込めます。
   クリアカバー付きなので汚れません。
   365日、マザーと共にお過ごし下さい。
   
        価格… 1冊 525円(92mm×170mm)
            *お一人3冊まで
      
      バッグに収納しやすい便利なサイズです。
     

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    マザー・テレサの写真と言葉が2ヶ月毎 14ページ

    心にしみるマザーの言葉と写真で組み合わされている
    心安らぐカレンダー。
    こんなにお手頃価格なので、大切な人へのプレゼント
    としても素敵ですね。


        価格… 一冊 315円(180mm×360mm)
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 TENでは、これからの寒い冬を皆さんに楽しく過ごしてもらおうと
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   おすすめは、なんといっても、体の芯からポッカポカ
         極上の生姜紅茶
      『根津 ジンジャーティ』

   ぜひ、この冬のお気に入りに加えて下さい。

   
<TENのぽかぽかキャンペーン・対象商品>
 
 『TENのお茶シリーズ』
 ◎「TENの紅茶」      ……750円
 ◎「TENのほうじ茶」     …600円
 ◎「TENの珈琲」       …780円
 ◎「極上 根津ジンジャーティ」…1050円
 
 『セレクトの森』
 ◎「TENのゆたんぽ」    …3500円
   
 
*TENのお茶シリーズは、合計6個以上お買い上げいただくと送料無
料とさせていただいております。



……………………………………………………………………………………
【4】◆◇大好評イベント情報!◆◇  
……………………………………………………………………………………

              大好評、受付中!
   
 *ワークショップが混みあってきました。ご希望の方はお早めに*

  
       〜アイヌの語り部 アシリ・レラさんを迎えて〜


     ◎◆◎ アイヌの叡智とユーカラの夕べ ◎◆◎ 

    日 時 : 2009年12月8日(火) 開演19:00
    会 場 : Bumb東京 マルチホール
        (東京メトロ有楽町線、JR『新木場駅』下車 徒歩10分)
    チケット: 前売り 2800円/当日 3500円 
       ★70席限り!★(今回はとても小さな会場です)

*前売り完売の場合は当日券の販売は致しません。予めご了承下さい。

    詳細/申込み
   http://www.office-ten.net/rela-natulalist/yukara2009/t.htm


アイヌの伝統継承者であり、
語り部でもあるアシリ・レラさん。

彼女は、カムイユーカラ(神々の叙事詩)の中で、
文化の神オキクルミが降り立ち、
生活や文化を伝われている場として
うたわれているアイヌの聖地、
北海道・二風谷に生まれ育ちました。

今、生きとし生ける全ての「いのち」の為に、
民族に伝わる叡智とユーカラ
(口頭伝承されている叙事詩・神話)を携えて、
魂の底から私たちに語りかけます。

世の中が大きく変動した今年。

レラさんの語るユーカラは私たちに
大切なメッセージを届けてくれることでしょう。

どうぞ、あなた自身の耳で、そして心で
受け取りに来てください。


*************** 翌日ワークショップ開催 ***********************

    アシリ・レラさんに直接アイヌ刺繍を学ぶ

   жжж◆アイヌ刺繍ワークショップ ◆жжж
       
       只今、同時・受付中!

12月9日(水)1日2回 (各回20名※先着順)

!)12:30〜15:30   !)18:30〜21:30

会 場 Bumb東京(和室)

参加費 3800円(材料費込み)

アイヌ文様の意味などを学びながら、
魔よけになるお洒落な壁掛けを作ります。


……………………………………………………………………………………
【5】◆◇インフォメーション◆◇  
……………………………………………………………………………………
        
           最終のご案内です
 
           『TENの集い』

           

「TENの集い」とは、メルマガ読者の皆さん、そしてTENと繋がり
 のある皆さんと楽しく過ごす懇親会です。

    TENに集う方々は、感性がきっと近い方々です。
    ここで是非、素敵なお友達も、見つけてください♪

   今回はスタッフ・キョウちゃんの結婚お祝いパーティも
             兼ねています!
       ご都合つく方、是非、起こし下さい。


              『TENの集い』
                  &
              結婚お祝いパーティ

       日時:2009年11月29日(日)13:30〜16:00
       会場:ギャラリーCafe「フィールド」
          JR「大井町駅」徒歩7分

            参加費 3、000円
         (オードブル&ワンドリンク) 
    
         《ゲーム(賞品あり)映像、他 》
           
               定員30名
         http://www.office-ten.net/off1.htm

        *準備の都合上、必ず事前にお申込み下さい


  ●当日は、会場にて享子’sギャラリーもOPENいたします●

……………………………………………………………………………………
【6】◆◇日本を堪能する旅◆◇  
……………………………………………………………………………………
               決定!!
         
             ●大人のお年玉●
      【 新春の富士山と極旨のお料理を楽しむ旅 】

   〜朝焼けに映る紅富士と夕暮れに輝くダイヤモンド富士〜
               そして
          割烹の宿で過ごす2日間
       
    
      2009年 1月23日(土)〜1月24日(日)

             23、800円 
             (東京・発着)
       定員12名 最低施行人員 8名

  詳細・お申し込みは http://www.office-ten.net/j/fuku2010.htm

           日本一の富士の山。
      できることなら年の初めに手を合わせ
   新しい年が良い年になるよう願掛けをしたいもの。
         それも、せっかくならば
          冬の日の朝焼けが
     雪積もる富士に染まり、紅富士が現れる時…
        富士山頂に夕日が重なり
   眩いばかりに光り輝く、ダイヤモンド富士になった時…
        行ってみたいと思いませんか?
    
        年の初めにご案内する旅は、
     そんなありがたいほどに美しい富士山を愛で
        TEN一押しの割烹の宿で
    心ゆくまで美味しい食事を味わってもらう旅です。
      勿論、富士山を真正面に見ながらの温泉も
         存分に堪能してください

    あなた自身へ幸運を運んでくれそうなお年玉の旅、
          ご一緒にいかがですか?


  <ツアー代金に含まれるもの>
  東京発着長距離交通費 宿泊代 割烹料理夕朝食代
  紅富士温泉入湯料 ツアーガイド代

  <ツアー代金に含まれないもの>
  昼食代 近距離移動バス(タクシー)代
 

……………………………………………………………………………………
【7】◆◇連載小説◆◇
……………………………………………………………………………………


<今までのあらすじ>

両親の不仲が原因で、幼い頃から自分は不幸だと思い続けてきた祥子。
しかし大学2年の秋。アルバイト先で知り合ったアパレルメーカー勤務
の良一と出会ったことで、祥子の考え方に変化が起る。
大学卒業後は、マスコミで働くことを夢見ていた祥子だったが、妊娠を
機に大学を中退し結婚する。夫・良一と娘・真由子との三人暮らしの中
で、幸せを見つけようと頑張るのだが、少しずつ日々の中で心の中に不
平不満や疑心暗鬼が渦巻き…遂に、我が子に手にかけようとしてしまう。
祥子は、そんな自分が許せなくなり自らの命を絶とうと、憧れていたア
イルランドへ渡る。目的地は、ケルトの民が今も多く残るアラン諸島の
イニシュモア島。島に着いた祥子は…



『雨弓のとき』 (69)
                天川 彩

人がいない港というのは、これほど寂しいものだったとは…。
祥子は強風にバタバタとあおられながら、ここに来るまでに何処かで目
にした「最果ての地」という言葉が頭によぎった。確かに、目の前は、
荒涼とした風景が続くばかり。

荷物を吹き飛ばされないよう、祥子は両手で荷物を押さえながら辺りを
見回してみると、すぐそばにインフォメーションセンターが見える。
祥子は慌てて建物の中に飛び込んだ。カウンター越しに、中年の人なつ
っこそうな顔つきをしたおばさんが祥子をじっと見ていた。手招きをさ
れ、カウンターの前まで進んだ。が、何をどう聞けばいいのかわからな
かった。日本から、はるばるこの島まで向ってきた目的など、とうてい
伝えられたものではない。増して、ふさわしい場所など聞けるはずもな
く…。

おばさんは、宿を探しているのか、それとも観光地までの道を聞きたい
のかと祥子に質問してきたが、祥子は俯いたまま突っ立っていた。

しばらくして、おばさんは何を勘違いしたのか「ちょっと待ってね」と
言うと何処かに電話をかけていた。電話では、ゲール語というアイルラ
ンド地方の言葉を使っていた。ケルトの言葉があるというのは、資料に
書いてあったので知っている。しかし、実際にその言葉を耳にしたのは
初めてだった。

しばらくして、おばさんは、身振り手振りを交えて、この日、少し坂を
登ったところにある小さなホテルに宿泊できることを、かなりゆっくり
とした口調で教えてくれた。宿のオーナーはアジアに旅行したこともあ
るから、少しは言葉が通じるのではないかという。

どうやら、祥子のことを言葉が出来なくて宿に困っている東洋人観光客
だと思い込んでいるらしい。

祥子は、とりあえず、紹介された小さなホテルまで向うことにした。

簡単にメモ書きされた地図は、かなり解りにくかった。かなり迷った末
ようやく辿り着いた宿は、ホテルというより小さな民家の一室だった。
ただ、室内はかなりセンスは良く、通された部屋は清潔感溢れるものだ
った。

祥子は、荷物を置くいてベッドに横になってみた。体は沈み込むように
急に重くなり目を瞑った。目を開けて、時計を見てみると1時間以上も
過ぎていた。どうやら瞬間的に眠ってしまったらしい。

「どうしよう…」
ため息混じりに、一人ごとが口をついて出た。
祥子は何も考えがまとまらないまま、下の階に降りた。ソファーにお婆
さんが腰掛けながら、セーターを編んでいた。
生成り色の毛糸で模様を細かく編みこんでいる。まぎれもなく、それは
アランセーターだった。

お婆さんは、祥子の気配に気がつくと、手を止めてゆっくり振り向いた。
そして、セーターを指差しながら祥子に語りかけてくれたのだが、残念
ながらゲール語だったので全くわからなかった。

「これは、お爺さんの為に編んでいるのよ。お爺さん、漁師だから。
この島の女たちは、夫や息子の安全や健康を祈って、こうやってセータ
ーに祈りの文様を編み上げていくの。言っている事わかるかしら?」

キッチンの奥から、宿のオーナー夫人が出てきて、ゆっくりとした英語
で丁寧に説明してくれたので、祥子は大きく頷いた。婦人は話を続けた。

「文様は、家庭それぞれで少しずつ異なっていて、母親から娘に引き継
がれていくの。もちろん、私も編むんだけど、宿の仕事もあるし、やっ
ぱりお婆ちゃんにはかなわないのよ。お婆ちゃん、神様が文様を編ませ
てくれるって言っているのよ。こんな島では、家族が互いに助け合って
互いの命を守ることが一番大切だから」

祥子は言葉もなかった。

                        つづく…



……………………………………………………………………………………
【8】◆◇編集後記◆◇
……………………………………………………………………………………
今日、前から気になっていた「チベット展」を見に行った。
主にポタラ宮殿内のチベット密教美術品の展示だったので、チベット人
の精神性にもう少し触れたいと思っていた私は、少しガッカリもしたが
でも、知らないことだらけだったので、凄く勉強になった。
何事もそうだが、やはり現地に行かなければわからないことは多い。
チベットが報道されているように完全に中国化しているのか、それとも
庶民の生活は普通に残っているのか。なんだかとても知りたくなってき
た。いつか、行けたら…と漠然と思っている。
                         aya