2009/08/21━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆★☆ TEN's magazine 第383号 ☆★☆
━━━━━━━━━━━━━━━━━━ http://www.office-ten.net
こんにちは、天川 彩です。
今週末は富士登拝。そして来週は天河の旧暦七夕祭神事のお手伝いワー
クです。
立て続けに白作務衣を着ての時間を過ごします。
今年の富士登拝は、1合目から。「六根清浄」のかけ声と共に、富士信
仰が今に残る旧道を昇り、山頂まで目指し、下山翌日の夜には、奈良の
天河目指して移動し、3日間の神事の手伝いをして戻るという凄まじい
一週間をこなしてきます。
来週の木曜日の夜には東京に戻るので、来週のメルマガには、まるで
「行」そのもののような一週間の報告ができそうですね(笑)。
さてさて、数号前のメルマガ編集後記で「岡本太郎と縄文」一日で巡る
東京縄文ツアーのことを少し書きましたが、いよいよ決まりましたヨ!
詳しくは本文でご紹介しますが、今回のツアーの魅力はなんといっても、
東京の中に今尚残る縄文に触れることと、縄文の爆発するようなエネル
ギーを日本中に知らしめた、岡本太郎の魅力に余すことなくタップリ触
れることです。
更に今回、ツアーとしては異例でもある特別講師も同行してもらいます。
新進気鋭の若き考古学者であり、歴史学博士の石井匠さんは、岡本太郎
の研究家としても活躍しているので、今回のテーマの旅には、彼以上の
講師は日本中探しても、他にはいないと思います。
何を隠そう、彼は私の十年来の友人でもあるので、TENの過去のイベ
ントに、岡本太郎さんの秘書であり養女でもあった故岡本敏子さんを、
幾度か誘って来てくれたこともあるんですよ。
当日は、縄文の話だけではなく、岡本太郎さんや敏子さんのお話、そし
て復元された大壁画「明日の神話」プロジェクトに関わって来られたお
話なども、伺いながら、都内の縄文遺跡や岡本太郎ゆかりの土地を移動
するという贅沢な時間となりそうです。
それから、神話繋がり、というわけではありませんが、今年は日本神話
にもっと親しんでもらおうというわけで、久しぶりにTENのイベント
を企画しています。
詳細が決まり次第、またこのメルマガやHP上で発表しますね!
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◇◇今日の目次◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇
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1・コラム・風の文様==============「フチとフジ」
2・TEN占い==========今週は「タロットカード」占い
3・最新情報=====「岡本太郎と縄文」東京縄文ツアー募集開始
4・日本を堪能する旅==========「秋の大人の遠足ツアー」
5・編集後記===================「ひとりごと」
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【1】◆◇コラム 風の文様 ◆◇
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□「フチとフジ」
先日、友人の家を訪ねた。
彼女の知り合いのアイヌの木彫り名人が、ランプシェイドを作りに彼女
の自宅にやって来るということで「ayaさんにも、是非紹介したいの
で、時間があえば来ませんか?」と誘ってくれたのだ。
その方の苗字を伺って驚いた。今から5年ほど前、アラスカの友人ナイ
ナ・フローリーから聞いていた名前だ。
かつて、ナイナは、阿寒に住むアイヌの木彫り名人に、アラスカにトー
テムポールを作りに来てもらうプロジェクトを組んでいた。
立てる時にayaも誘うから、と言われたがその後、何の連絡も来なか
ったので、結局、それがどうなったのかは私はわからない。
2週間ほど前、私は父の法事で久しぶりに北海道に帰省した。折角の夏
の北海道なので、今回は旅行も兼ねての帰省となったのだが、最初に道
東を巡った。摩周湖、屈斜路湖、阿寒湖の順で三つの湖を巡ることにし
たのだが、ふと、ナイナが言っていた木彫り名人の人は、確か阿寒の人
だったよなぁと漠然と思ってはいた。
屈斜路湖近くのある木彫りの店に、ある目的で立ち寄った。
そこの木彫り店には、「幸せの登山靴」という木彫りの登山のお守りが
あるというのだ。富士山一合目から登り、無事下山してくる為にも、こ
のお守りが欲しかった私は、その店に立ち寄った。
そのお店もやはりアイヌの人がやっているお店だった。
店内にはアイヌのタマサイ(女性が儀式用に使う大きなガラス玉)など
博物館でしか見ることができないような物が多々あった。私が興味を持
って聞くことがかなり嬉しかったのか、気がつくと小一時間近くも、色
々と話してくれた後「これから、どっちへ向うの?」と聞いてきた。
私が「阿寒に行く」と伝えると「それなら○○というお婆さんを訪ねて
来てもらえないかしら。私、昔随分お世話になったんだけど、阿寒まで
なかなか行けないから。そのお婆さんに私は元気だと伝えてもらえない
かしら。そうだ、名前を忘れないように紙に書くからヨロシクね」と、
突然、言伝を委ねられた。
阿寒湖に着き、早速インフォメーションに言って聞いてみた。が、窓口
のおじさんは、あっさり「知らないね」と言い放った。
私が「もしかすると、アイヌコタンの人ではないかと思うんですが」と
いうと面倒くさそうに、アイヌコタンの人に電話連絡を取って聞いては
くれた。しかし「さっきまで、コタンの中にいたらしいけれど、用事が
あるって何処かへ行ったみたいだよ」という。
私は、まだそのお婆さんに会うタイミングではないのだな、と思いそれ
以上探すことはやめた。
友人の家には、結局十数名の人々が集った。
アイヌの人はその木彫り名人だけで、後はアイヌに何かしらの縁がある
人たちが集っていた。
木彫り名人の作業が一段落したあたりで、全員が一つのテーブルを囲み
食事やお酒を楽しむ時間になった。
私は、タイミングを見計らって、ナイナやアラスカのことを切り出した。
すると、木彫り名人の友人という人物が、すかさず「それは、多分お兄
さんの方だよ。彼のところは、有名な木彫り三兄弟で、お兄さんはよく
海外からの招待なんかもあって、博物館に寄贈されている作品とかもあ
るしね」と教えてくれた。
目の前の木彫り名人は「僕は、まぁこんな感じだから」と笑った。
縁とは不思議なもので、人は縁のある人と、縁が繋がったタイミングで
しか会うことができない。仮に無理をして会ったとしても、ただ会った
というだけで、人との関係が始まるわけではない。
ナイナから聞いていた人物ではなく、その人の弟さんではあったが、私
にとっては、この弟さんに会うことが出来てよかったと思う。
木との向き合い方や、人との向き合い方が本当に素晴らしいのだ。
作品も、どれもこれも木ときちんと対話して作っていることがわかる。
それこそ機会が整えば、TENでも販売させてもらいたい!と久しぶり
に強く思った。
しばらく会話が弾み、そして私はふと、あの屈斜路湖の店主に頼まれた
阿寒のお婆ちゃんのことを知っているか、尋ねてみた。
すると、その名前を出した途端に、テーブルを囲んでいた人々が口を揃
えて「そりゃ知っているよ」というので驚いた。
そして、木彫り名人が「本当に心持の美しい素晴らしい人で、色々な人
から尊敬されているお婆さんなんだよ。是非もう一度行って、預かって
いる伝言もそうだけど、あなた自身も会ってきたらいいよ」と満面の笑
みで言ってくれた。
どうやら、アイヌの素晴らしいフチ(お婆さん)らしい。
この縁が、どうまた繋がっていくのか、今の私には全くわからないが、
次のタイミングが来た時には、きっとフチにお会いできるのではないか
と思う。
ちなみに、富士山のフジはアイヌ語のフチが由来だという話を昔、聞い
たこがある。阿寒の素晴らしいフチに会う前に、まずは日本一大きなフ
ジと向き合って来よう。
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【2】◇◆TEN占い◆◇
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所詮、天川 彩が占っているものですので、あまり深刻にとらえず、気
楽にお遊びとして楽しんでくださいね。
今週は[タロットカード]で運勢を占ってみました。
2009年8月22日(土)〜8月28日(金)あなたの運勢
〈1月生まれ〉
無駄な努力を重ねてはいませんか。無理をして強くなろうとはせず、今
週は柔軟さを取り戻してね。
〈2月生まれ〉
予想外のトラブルが発生するかもしれません。でも、あなたの人生にと
ってのチャンスかもしれません。力を抜かず向き合ってみてね。
〈3月生まれ〉
周りの人と意見が対立してしまうかもしれません。感情的にならず、ど
こがすれ違っているのかを見極めてみてね。
〈4月生まれ〉
自信を失っているかもしれません。今週は表面を取り繕うことよりも、
あなたが最も得意としていることを思い出してみてね。
〈5月生まれ〉
人から学ぶ一週間となりそうです。今週は謙虚になって様々な人の話に
耳を傾けてみてね。
〈6月生まれ〉
考えがあれこれ彷徨ってはいませんか。今週は人の意見よりも自分がま
ずどうしたいのかをしっかり見つめ直してみてね。
〈7月生まれ〉
常識の枠に捕らわれすぎているかもしれません。今週あなたに必要なこ
とは、自由な発想です。
〈8月生まれ〉
地道な努力が面倒臭く感じるかもしれません。でも手を抜いた分だけ、
後で自分に降りかかってきそうです。今週あなたに必要なキーワードは、
忍耐です。
〈9月生まれ〉
何事にもやる気が起きず、だらだらと時間を過ごしてはいませんか。今
週あなたに必要なキーワードは計画性です。今一度、長いスパンで目標
を整え直してみてね。
〈10月生まれ〉
物事がなかなか前に進まずイライラしてしまうかもしれません。でも今
は力を蓄える時。来るべく時に備えて今は無駄に動かない方がよさそう
ですよ。
〈11月生まれ〉
あれこれ頭の中でネガティブな妄想が広がってはいませんか。今週は自
分の中にあるマイナス思考を切り離す努力を。
〈12月生まれ〉
積極的に動く一週間となりそうです。ただ、こだわりが強かったり自己
主張が激しくなったりするかもしれないので控えめになることを思い出
してね。
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【3】◆◇最新情報◆◇
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縄文の風を感じるシリーズ vol・3
「岡本太郎と縄文」
〜 1日で巡る東京縄文ツアー〜
2009年10月31日(土)
東京の中の縄文遺跡と岡本太郎ゆかりの地を巡る
参加費 7、500円
(なんと ランチ付き)
移動交通費・岡本太郎美術館・記念館 ほか各入館料
講師謝礼・ガイド代 ランチ代 全て込み
募集人数 25名
詳細は…http://www.office-ten.net/jyomon/taro/top.htm
東京は、縄文が二度発見された地。
一度目は明治時代。モース博士が大森貝塚を発見し、
そこを発掘したことで日本の考古学が誕生し、
縄文時代という時代があったことが発見されました。
そして、二度目は、今から50年前。
岡本太郎が、東京国立博物館で偶然、縄文式土器
(火焔型土器)に巡り会った時からでした。
縄文時代の人々が残した作品の中に
岡本太郎は、無限の美しさと無限の湧き上がる
エネルギーを感じ取ったのです。
まさに、日本人の原点の発見でした。
このツアーでは、東京の中にある縄文。
そして、縄文人と共通した感性の持ち主であり
今尚、その人気が衰えることがない
岡本太郎に焦点をあてた
類を見ない、東京縄文ツアーです。
今回のツアーは、特別に考古学者であり、
岡本太郎研究家としても活躍している、
石井匠さんに講師として、同行していただきます。
特別に國學院大學の中にある縄文式土器
(火焔型土器)なども見せてもらいますよ。
東京の下に眠る縄文のエネルギーを
岡本太郎の爆発する情熱を
心と体と頭とで、十二分に受け取ってみてください。
ー岡本太郎が縄文発見の瞬間ー
「偶然、上野の博物館に行った。考古学の資料だけを展示してある
一隅に何ともいえない、不思議なモノがあった。
ものすごい、こちらに迫ってくるような強烈な表現だった。
何だろう。−−−縄文時代。
それは紀元前何世紀というような先史時代の土器である。驚いた。
そんな日本があったのか。いや、これこそ日本なんだ。
身体中に血が熱くわきたち、燃え上がる。
すると向こうも燃えあがっている。異様なぶつかりあい。これだ!
まさに私にとって日本発見であると同時に、
自己発見でもあったのだ。」
岡本太郎著「画文集・挑む」1977年
<ツアー同行講師>
石井 匠 いしいたくみ
新進気鋭の若き考古学者 歴史学博士(縄文土器研究)
岡本太郎 巨大壁画「明日の神話」再生プロジェクトスタッフ
國學院大學伝統文化リサーチセンター研究員
京都造形大学非常勤講師
主要論文
「縄文土器の文様構造」『國學院雑誌』107‐7
「対極の神話―現代の猿田彦・岡本太郎の創造した神話世界」
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【4】◆◇新・日本を堪能する旅◆◇
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TENsトラベルメンバーの為の旅企画
◇*◆*◇大自然の恵みを思い切り楽しく食べよう◇*◆*◇
秋の大人の遠足ツアー
(きのこキムチ/ 生栗1袋/ ボトルワイン1本 お土産つき)
2009年10月3日(土)〜10月4日(日)
1泊2日
〜フルコースディナー付き・美味しん坊体験プログラム代込み〜
25、800円(税込)
東京近郊・集合解散
8名限定募集
(移動手段の都合により、少人数募集です)
詳細はhttp://www.office-ten.net/otona/aki/top.htm
交通費・宿泊代・朝夕食代・観光案内代
美味しん坊体験プログラム代込み
昼食代・温泉代は各自現地でお支払い下さい。
<美味しん坊・体験>
体験1 きのこ狩り
体験2 ソーセージ作り
体験3 きのこキムチ作り
体験4 栗拾い
体験5 ぶどう狩り(食べ放題)
体験6 ぶどう踏み体験(生ジュース&ワイン用)
<美味しいお土産>
お土産1 ワイン… クリスマス前に自宅に届きます!
お土産2 きのこキムチ… 瓶詰めにしてお持ち帰りください。
お土産3 生栗… 1袋お持ち帰りください。
美味しいものを食べると、なぜか幸せな気持ちになりますよね。
秋の大人の遠足ツアーは、味覚の秋を存分に楽しんでもらう内容にしま
した!
今回最初に訪れるのは、星の降る里と呼ばれる長野県・原村。
まずは、この日お世話になる宿のご主人に案内指導してもらい
「きのこ狩り」を楽しんでください。
宿に戻った後は、採取したてのきのこで「きのこキムチ作り」や
「腸詰ウィンナー作り」にも挑戦してみましょう。
食材作りをした後は、近くの温泉でさっぱり汗を流してください。
お腹を空かせたて、宿に戻るとフルコースディナーが待っていますよ。
夜は満天の星空を見ながら美味しいワインを飲むのも素敵ですね
翌朝、早起きが得意な方は、森の中を是非お散歩してみてください。
新鮮な空気と美味しい朝食をしっかりいただいた後は、
清里へ移動して、旬の「栗拾い」です。
手袋とトングを借りて、イガに気をつけながら大きな栗を収穫してくだ
さい。袋一杯の生栗をお土産にしたならば、秋の味覚の定番「ぶどう狩
り」に移動です。美味しいぶどうをお腹いっぱい食べて満足した後は、
ワイン作りの為のぶどう狩りもしてください。その後は樽の中に一緒に
入り、専用長靴で「ぶどう踏み」です。搾りたて100%のぶどうジュ
ースを試飲した後は、ワイン用のラベル作りをしてくださいね。
この日摘んで潰したぶどうは、クリスマス前、美味しいワインとして自
宅に届きます。
夢のように楽しくて、思い切り元気に、そしてハッピーに!
心もほっぺも大満足の旅ですよ。
ぜひご一緒いたしましょう!
*栗拾いは、収穫期のズレなどで体験できない場合もあります。
予めご了承下さい。
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【5】◆◇編集後記◆◇
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先日、東京縄文ツアーの下調べで一日中一人で歩き回ってきました。
東京という場所は、とてつもなく、時代の積み重ねの上にある面白い大
地なのだと新発見した感じです。
aya