2008/11/21━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆★☆ TEN's magazine 第344号 ☆★☆
━━━━━━━━━━━━━━━━━━ http://www.office-ten.net
こんにちは、天川 彩です。
この一週間、感動に継ぐ感動で、何から書いたらいいのか…という状
態です。
まずは、今年最後のツアーでのお話。出雲も厳島も、それぞれに良か
ったのですが、なんといっても、石見銀山でのお話を皆さんにしないわ
けにはいきません。この始まりのページで書くには、ボリュームがあり
すぎるので、コラムでご紹介しますね。
ツアーから戻って来た二日後。な、なんと、元アメリカ副大統領であり
2007年にノーベル平和賞を受賞している、アル・ゴア氏の講演会に
行ってきました。2年前、地球温暖化について警鐘を鳴らした映画『不
都合な真実』のことはメルマガでもHPでも熱くご紹介しましたので、
記憶にあるかたもいらっしゃるかとは思いますが、まさか、私自身が映
画の中で紹介されていた、ゴアさんの地球温暖化の講演会を直接、聴け
るとは夢にも思っていませんでした。
やはり縁とはありがたいもので…実は、この講演会を企画し主催された
方のお一人が、このメルマガの読者でもあり、TENのツアーにも参加
してくださったことのあるKさんで、お知らせを送ってくださったので
す。Kさん、本当にありがとうございます!!
ゴアさんが、一生懸命語られた地球に対する想いは、私の心の奥底にま
で、しっかり届きました。講演の中身は、地球温暖化の現状は勿論です
が、人類が新たな改革の道を歩み始めていることや、環境が急激に改善
されていっている話。また代替エネルギーの目覚ましい発展などの具体
的なお話もあり、未来に希望を抱ける素晴らしいものでした。
そして、昨日。マザーテレサの精神を受け継ぐ女子修道院に行ってきま
した。実は、後で詳しく書きますが、来年のインドツアーで、マザーテ
レサが眠る、カルカッタのマザーハウスも訪問することにしたのです。
その件で、いろいろと相談をしに伺ったのですが、チャイムを押すと、
マザーと同様、白にブルーラインのサリーを身につけたインドの女性が
笑顔で出てこられ、あまりの美しさに、一瞬、目がクラクラしました。
中で待っていてくださったのは、別のシスターで(この方も外国の方で
した)終始優しい笑顔で色々なお話をしてくださいました。
途中で、何処かの企業の車がやってきて、翌日、公園でホームレスの人
々に炊き出しで配る為のパンや果物や野菜などを大量に運んで来られま
した。
シスターたちが手早く動き、別の箱に詰め始めたので、一緒に少しお手
伝いをさせていただいたのですが、日本にも、そのような企業があるこ
とが、嬉しかったです。今度は、私もおにぎり作りのお手伝いにでも、
是非、行かせてもらおうと思っていたら…
なんと、修道院のクリスマスパーティで、私のクリスマス童話詩ライブ
をお願いされました。施設のお年寄りや近所のお年寄りに向けて、年に
一度ミサの後にパーティを行うそうです。今までにも病院で入院患者の
方に向けて、クリスマス童話詩ライブを行ったことがあるのですが、私
のライフワークが、少しでも人様のお役に立てるのならば、幸せなこと
です。皆様に向けてのクリスマス童話詩ライブは12月23日にあります。
よろしければ、是非是非お越しください。
さて…長らくお待たせしておりました、来年のインドツアーの内容が全
て決まりました!
題して『インド・聖地巡礼ツアー』〜お釈迦様とマザーテレサ、そして
ガンジーに出会う旅〜 です。
私がインドで最も好きな場所は、お釈迦様が悟りを開かれた地、ブッダ
ガヤという場所です。ブッダガヤには、各国の仏教寺院が立ち並んでお
り、日本寺というのもあります。実は、印度山日本寺にいらっしゃるお
坊様は、薬師寺の若い僧侶の方なのですが、個人的な知り合いでもあり
今回、連絡を取ったところ、お写経の時間なども特別に配慮してくださ
ることになりました。また、日本寺は、カーストが一番低い人々に無償
で医療や教育を行っているのですが、そちらの施設のご案内などもして
いただけることになりました。
また、先週のメルマガでも少しお伝えしましたが、ちょうどその時期、
ブッダガヤではチベットのラマ僧たちによる、世界平和の祈りが行われ
ているようですので、本当に素晴らしい時期に行くことになります。
今回のツアーは、ブッダガヤを中心に、ヒンズー教の聖地・ガンジス河
や白亜の愛の霊廟・タージマハールなどにも巡りますが、ブッダガヤと
共に、私がどうしても行きたいと思っていた場所、カルカッタにも行く
ことにしました。勿論、マザーテレサが今も静かに眠る、マザーハウス
が目的地です。
本当にこんな内容のツアーを企画できたこと自体、嬉しくて仕方があり
ません。
更に皆さんに、少しでも喜んでいただくため、またご負担を軽くしてい
ただく為、思い切って燃油サーチャージ代の半額は、TENが負担させ
てもらうことにしました。燃油サーチャージ代が1月に大幅に下がること
を共に祈りましょうネ。
詳細は、本文及びHPでご紹介しますので、ゆっくりお読みください。
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◇◇今日の目次◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇
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1・コラム風の文様===============「復古創新の人」
2・TEN占い===========今週は「タロットカード」占い
3・発表!==========「インド 聖地巡礼ツアー」募集開始
4・来週です!==========映画「久高オデッセイ」in東京
5・クリスマススペシャル==「天川 彩 クリスマス童話詩ライブ」
6・連載小説================「雨弓のとき」56
7・編集後記===================「ひとりごと」
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【1】◆◇コラム・風の文様 ◆◇
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□『復古創新の人』
あれは確か5年前。島根県出身のSさんという女性が知人の紹介で訪ね
て来た。なぜか私に、島根の地域起しの観光事業を手伝って欲しいとい
う。よくわからぬまま、あれよあれよといううちに、島根の各地を巡る
ことになった。
何日目かの車の中で「今日は石見銀山へ行って泊まります」と言われた
時、鉱山事務所で今日は泊まるの?と思った。が、車が止まった場所は、
美しい武家屋敷の前だった。
中に入ると、広いテーブルに溢れんばかりの食べ物が並び、何人もの人
々が集って、世界遺産申請に対する賛否の議論の真っ最中だった。
男性たちが、激論している話を面白そうに聞きながら、一人の女性が台
所から、次から次とお料理を作り運んでくださる。
私は訳もわからず、舌が落ちるほど美味しい食事とずっと注がれ続けら
れるお酒をいただきながら、その会議を興味深く聞いていた。
その家の主が誰なのか、そこに集う人々は誰なのかも、全くわからない
まま、泊まらせていただき、翌朝、ようやく少し状況が掴めた。
その女性こそが、この家の主である、松場登美さんだった。
朝食後、会社にどうぞ、ということで伺うと、そこは茅葺屋根の建物だ
った。驚いて中に入り、更に驚いた。奥は近代的な巨大なオフィスへと
繋がっていたのだ。
年商何十億も売り上げる、大きなアパレルメーカー『郡言堂』の本社だ
という。ご主人の大吉さんと二人三脚で、大変な事業をされていた方だ
ったのだ。
二十数年前、大吉さんのご実家である石見銀山に、幼子を連れて戻って
来た時には、どうやって暮していこうかと途方に暮れたそうだ。
銀山が閉山となり、町は過疎化が進み、多くの建物は、ほとんど廃墟同
然だったらしい。しかし、石見で暮すと決めて戻って来た二人。手芸が
得意だった登美さんが、可愛い小物を作り、それを大吉さんが車に乗せ
て行商し日銭を稼ぐという生活をしていたそうだ。稼ぐためには、焼き
鳥も焼いて売った日もある、と大吉さんが笑いながら教えてくれたが、
並大抵のことではなかっただろう。行商を続け7年後。ようやく念願の
お店を持つ。それが現在も本店となっているお店なのだが、古民家を今
の時代に新しく格好良く甦らせた、抜群のセンスの良さは評判を呼び、
少しずつお客さんが増え続けていったそうだ。
今では全国の大きな百貨店に、幾つも店舗を構えている。
私が登美さんと、本当の出会いをしたのは、去年の春のことだ。
事務所から上野駅まで歩いていた途中、「大黒寺」というお寺の前で、
バッタリ登美さんと再会したのだ。
なんと、その日は郡言堂の上野桜木店がオープンの日だったらしく、登
美さんは、お店の向かいの大黒様に祈願に行かれた帰り、横断歩道を渡
っていた。私の方は、急に上野に行く用事が出来て、普段歩かない道を
歩いていた時だった。大黒様といえば出雲の神様。まさに大黒様が導い
てくださったかのようだった。
今年の夏、家族で石見銀山を訪れた際、登美さんが最も今力を入れてい
るという「阿部家」を案内してくださった。
阿部家こそ、5年前、訳もわからないまま泊まらせていただいた場所だ
った。一部屋一部屋が、言葉で書ききれないほどお洒落に改築されてい
る。時代と共に朽ちた物たちが、ゆっくり手間暇かけて、数億ものお金
もかけて見事に甦っている。
登美さんは、よく「復古創新」という言葉を使う。
古いものを甦らせながら、新しいものを創造していく。
「いい空間って、全く新しいものだけじゃ、ダメなのよね。人が何かし
らの愛着を持っていたものを、そこに組み込むと、急に全てがイキイキ
してくるの」
登美さんから、学ぶことは多い。
私は、また石見銀山のここの場に人々を繋ぎたい、と改めて思った。
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【2】◇◆TEN占い◆◇
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所詮、天川 彩が占っているものですので、あまり深刻にとらえず、気
楽にお遊びとして楽しんでくださいね。
今週は[タロットカード]で今週の運勢を占ってみました。
2008年11月22日(土)〜11月28日(金)あなたの運勢
〈1月生まれ〉
自分の考えに執着しすぎ、怒りっぽくなっているようです。今週はあな
たの方からコミュニケーションをとるように努力してみてね。
〈2月生まれ〉
何をしても満足感が得られず、無謀な行動をとってしまうかもしれませ
ん。今週は、冷静さを忘れないでね。
〈3月生まれ〉
あれもこれもと、いろいろなものが欲しくなってしまうかもしれません。
今週は、本当にあなたにそれが必要なのか、しっかりと心に問いかけて
みてね。
〈4月生まれ〉
自信のなさからつい、後ろに回りがちになってしまうかもしれません。
でもあなたの事を認めて欲しければ、必要に応じて前にでることを忘れ
ないでね。
〈5月生まれ〉
自分で前に進んでいるつもりでも、結局は人の意見に従っているだけ、
ということはありませんか。今週はあなたの考えをしっかりまとめてみ
ましょう。
〈6月生まれ〉
何かに夢中になっていて、他のことが手薄になっているかもしれません。
ミスを犯さないよう時々、客観的にみることを忘れないでね。
〈7月生まれ〉
心の中に不安があり、前に行く勇気がもてないかもしれません。そんな
時は無理をせず、霧が明けるのを待ちましょうね。
〈8月生まれ〉
野心が大きくなり、大胆に動くのはいいのですが、周囲に気配りが足り
ず、周りからは傲慢な態度に見えてしまっているかもしれません。絶え
ず気を配ってね。
〈9月生まれ〉
自信が揺らいでいるとしたら、もう一度根本から見直す必要があるかも
しれません。今週はあなたの核が何なのか、あらためて考え直してみて
下さい。
〈10月生まれ〉
明るい未来が待っています。今まで努力してきたことが報われ、夢が叶
いそうですよ。幸せは周りの人にも分けてね。
〈11月生まれ〉
芸術的な方面に開花しそうな一週間です。面倒くさがらず様々な場所に
出かけてみてね。
〈12月生まれ〉
あなた自身を見直す時期にきています。今週は、できるだけあなた自身
と向き合う時間を多くとってみてね。価値観が変わるかもしれませんよ。
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【3】◆◇発表!◆◇
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天と大地に感謝する旅
『インド・聖地巡礼 祈りの旅』
〜お釈迦様とマザーテレサ、そしてガンジーに出会う旅〜
2009年1月31日(土)〜2月8日(日) 9日間
(募集人員15名:定員に達し次第締め切ります)
※最低施行人員8名
http://www.office-ten.net/india/top.htm
神秘の国、インド。
そこは悠久の歴史を背景に、様々な宗教の人々が
祈りと共に生きています。
生と死。貧と富。
人間につけられた階級。
目の当たりに「人の命」を感じる場だから、
インドで
お釈迦様は悟りを開き、
マザーテレサは生涯を捧げ、
ガンジーは非暴力を貫いたのでしょう。
そんなインドの聖地へ、
皆さんをお連れしたいと思いました。
しかし、国土は日本の9倍。
文化も言語も常識までもが異なる国。
そうそう簡単に、行ける場所ではありません。
でも、もしも行けるのならば、
美味しいインドカレーも食べたいし
ガンジス河で朝日も拝みたいし
タージマハールにだって行ってみたい。
そう願っていたら…
水が流れるかのごとく
風が吹くかのごとく
奇跡のように、全てが整いました。
生涯に一度のチャンスかもしれません。
祈りの地、インドへ一緒に行きましょう。
【TENオリジナルプログラム】
お釈迦様が悟りを開かれた地、ブッダガヤの印度山日本寺で、お写経を
させていただくことになりました。カルカッタではマザーテレサが生涯
かけて人々の為に献身した、マザーハウスへ行く時間もちました。ガン
ジス河では沐浴をする人々と共に朝日を迎えます。最終日には、お釈迦
様の遺骨が置かれている国立博物館と、非暴力を徹底し、インドを独立
へと導いたガンジーのお墓参りにも向かいます。
インドの魅力を存分に味わってもらうために、作り上げたスペシャルオ
リジナルプログラムの旅です。まさにTENらしい祈りの旅。さらに、ホ
テルは四つ星クラスのホテルを用意し、また全行程日本語の堪能なガイ
ドの方がご一緒していただくことになりましたので、安心です。
◇ツアー代金
368,000円(税込み) ※9日間
◇お申し込み金 50,000円(ツアー代金に充当されます)
(残金はツアー施行1ヶ月前までのお支払いでOK)
■ツアー代金に含まれるもの
●日本語通訳ガイド代
●国際線航空運賃(成田=デリー往復)
●インド国内航空運賃(デリー→カルカッタ)
●インド国内航空運賃(ベナレス→デリー)
●カルカッタ→ブッダガヤ(夜行列車)乗車代
●インド移動用の貸切車代
●全行程 朝・昼・夕食付き
●ホテル宿泊代金◇主に4ッ星ホテル利用
■ツアー代金に含まれないもの
・燃油特別付加運賃 ★半額負担いたします!!★
・インド査証(観光ビザ) 実費+取得手数料 (約7000円)
英語が堪能でインド大使館までご自身で申請に行ける方は、
個人取得も可能です。
・チップ(ガイド・ドライバー・枕銭・食事時など)
・行程表に表記していない遺跡・博物館などに行った場合の入場料
・フリータイムの交通費及び食事代
・お土産代などの個人的な経費
・空港諸税(2008年11月現在 約3500円)
9日間の詳しい行程や見どころは
http://www.office-ten.net/india/top.htm
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【4】◆◇映画上映会◆◇
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いよいよ来週です!
沖縄「神の島」久高島の真髄にぜひ、触れてみてください。
映画『久高オデッセイ』
<大重潤一郎監督作品>
〜沖縄「神の島」久高島と島人の魂再生の記録〜
2008年11月29日(土) 1日3回上映
15:00〜 17:00〜 19:30〜
会場:ムーブ町屋 ハイビジョンルーム
(地下鉄・千代田線 京成線「町屋」駅徒歩すぐ)
前売り 1500円 当日 1800円
(各回 50席限り)
*15:00〜の回は、ほぼ満席です
お申込み:http://www.office-ten.net/kudaka/top.htm
現代社会に生きる人々の精神や魂は、思いのほか速いスピードで次々と
荒廃しているようです。
久高島の人々が、日々欠かさず、天と地と海、そして祖霊に感謝の祈り
を捧げながら生きている姿は、私たちに忘れかけてしまった大切な感覚
を思い出させてくれることでしょう。
そして、島人が自らの力で、伝統や祭の魂を再生していく映像は、私た
ちの魂そのものを、強く揺さぶりかけくるかもしれません。
生命の根っこに繋がる映画、それが「久高オデッセイ」です。
貴重な映像作品です。どうぞ、是非お一人でも多くの方々をお誘い合わ
せの上、ご覧になってください。
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【5】◆◇クリスマス・スペシャル◆◇
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*: ▲ 。.: Christmas Special
.:*:▲▲:*:・
*: ▲▲▲:*:・
.:* ▲▲▲▲:・* ★天川 彩 クリスマス童話詩ライブ★
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http://www.office-ten.net/xmas/live-2008.htm
日時: 2008年12月23日(火・祝)
15:30〜17:30
会場:クワトロ エス プラス(新宿御苑)
ワンドリンク ミニケーキつき
前売り 2000円 当日 2500円
神様に「優しい気持ちになれますように」と
静かにお願いしてみたら…
言葉の雫がそっと心に降ってきました。
童話のような詩。詩のような童話。
童話詩の優しい響きは、
あなたの忘れかけていた
大切な「なにか」を
呼び覚ましてくれるかもしれません。
言葉の宝石箱から抜け出したような、童話詩の世界…。
中でも、一番ロマンチックな
「クリスマス童話詩ライブ」を
3年ぶりにお届けします。
そっとそっとの言葉の贈りもの。
どうぞ、静かに受け取ってください。
☆ライブ終了後ささやかながらですが…
クリスマス親睦会も計画しています。
世界の美味しいお酒とお料理を楽しめるお店です。
初めての方も、お一人の方もどうぞ、お気軽にご参加ください。
http://www.office-ten.net/xmas/live-2008.htm
とても綺麗なページです。
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【6】◆◇連載小説◆◇
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両親の不仲が原因で自分は不幸だと思い続けてきた祥子。しかしアルバ
イト先で知り合ったアパレルメーカー勤務の良一との出会いから、考え
方が少しずつ変わってくる。大学卒業後、マスコミ就職の希望を持って
いた祥子だったが、妊娠がわかり、急遽良一と結婚することに。
娘の真由子出産後は、幸せに暮していた祥子だったが、少しずつ心は不
安定になっていき…
『雨弓のとき』 (56) 天川 彩
季節が巡り春になる頃、真由子は、一歳半になっていた。
真由子は日に日に可愛さを増していった。母の敏子は、何かにつけよく
訪ねてくるようになった。
祥子にとっては、真由子を預けて、一人で買い物に出ることが出来たの
でありがたくもあった。が、本当のところ、複雑な感情が祥子の中で渦
巻いていた。母が真由子に愛がこもった顔を向ければ向けるほど、自分
が子どもの頃、そんな顔を向けてくれたことはなかったと心が呟くのだ。
しかし、ようやく長年のわだかまりが解けたのだ。今になって自分の感
情を母にぶつけて、再び疎遠になるのは避けたかった。
良一の帰りは、益々遅くなり、出張も度重なるようになっていた。たま
の休日も、よほど日頃の疲れが溜っているのか、良一は昼過ぎまで寝て
いることが多くなっていた。祥子にすると、不満は募っていた。が、真
由子と自分を支える為に、頑張ってくれているのだから、と自分の心に
いつも言い聞かせていた。
そんな、ある土曜日の朝のことだった。祥子が朝ごはんを作っている時、
電話が鳴った。祥子は慌ててガスの火を止めて、受話器を取った。
「はい、高梨ですが」
「高梨課長は、起きていらっしゃいますか?」
電話の声の主は、やや甲高い声で早口に言った。
「すみません。夕べ遅かったので、まだ休んでいるんですが。あの、会
社の方ですよね?急用でしたら今、起こしますが」
「いや…急用というほどのことでは…。ただ、課長、月曜日の朝一番の
会議に使う資料を私の車の中に置き忘れているので」
「…。そうですか。主人が起きたら電話させますので、どちら様で…」
「後から、携帯にかけるからいいわ。それより、お元気そうね」
「は?あの…どちら様ですか?」
「三浦です」
「三浦さん?」
「三浦朋美」
「!!!」
祥子は、息が止まった。
電話の主は、最も話したくない相手、三浦朋美だった。
「ねぇ、思い出してくれた?随分、ご無沙汰しているわね。といっても
あなたのご主人、高梨課長、いやリョウイチさんとは、毎日顔を合わせ
ているけれど」
「…」
「ねぇ聞えてる?あなた、覚えている?私のこと」
「…」
「何とか言ってよ。私は恋のキューピットなんだから、あなたに少しは
感謝されてもいい存在だと思うけど」
「あの主人が起きたら電話させますから。電話番号教えてください」
「あら、知っているわよ。毎日、携帯でやりとりしているんだから。そ
れじゃ、起きたら電話してもらえるように伝えて」
「失礼します」
祥子は、精一杯頑張って、冷静な声で電話を切った。が、受話器を握り
締めている手が震えていた。
祥子は自分の血という血がずべて逆流しているのではないかと思うほど
体中がザワザワとしてきた。
つづく…
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【7】◆◇編集後記◆◇
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先日、サンマーク出版の知り合いのもとを訪ねた。タイミングよく、刷
り上ったばかりの新刊が届いた。手渡された書籍は『神の小屋』という
小説。あまりに面白く、また素晴らしい本だったので、読み終わるのが
惜しい気もした。この本は、キリスト教が全面に関わる本ではあるが、
宗教を取り払っても「神」とは何なのか、ということをわかり易く書か
れている傑作ではないかと思う。
この本についてのサイトは、こちらhttp://www.theshack.jp/index.htm
l
aya