2008/10/17━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆★☆ TEN's magazine 第339号 ☆★☆
━━━━━━━━━━━━━━━━━━ http://www.office-ten.net
こんにちは、天川 彩です。
去る１０月１０日。ＴＥＮ’ｓカフェ及びオフィスＴＥＮ十周年記念パ
ーティに、皆様、お越しいただきまして、ありがとうございました。
特にパーティの時間帯には、本当に多くの方々が駆けつけてくださり、
大盛況となりました。まさか、平日のお忙しい中、これほど多くの方々
が集ってくださるとは夢にも思っておりませんでしたので、ただただ感
激いたしました。きっと生涯、私はこの日のことを忘れることはないと
思います。
また、全国各地からお祝いのお花や心のこもった品々をお贈りいただき
ました皆様、温かなお言葉を贈ってくださいました皆様、本当にどうも
ありがとうございました。
まさに、お祝いと愛のシャワーを全身で浴びているような、そんな至福
の日でした。ＴＥＮを１０年続けてきたご褒美を神様からいただいたよ
うに感じています。八百万の神々のような皆々様に囲まれている私は、
本当にシアワセモノです。
今日でちょうど１週間が過ぎました。今は、これからの１０年に向けて
また新たな気持ちで一歩一歩前進していきたいと思っています。
まずは、出版社の方からお声がけいただきながら、なかなか進まなかっ
た小説の執筆に全力を傾けようと思います。一つ一つを確実な形に変え
ていくことが、結果的にＴＥＮでの仕事を、広く多くの方々に知って頂
けることに繋がっていくのだと信じています。
そして、同時に今、企画している仕事にも出来る限りの力を注ぎたいと
思っています。今年は、例年になく積極的にツアーを多数企画しました。
これも一重に、皆様に、ＴＥＮと縁ある場所に最良の方法でご案内し、
通常の旅では決して味わえない感動を受け取ってもらおう、という一心
からでした。
その集大成ともいえる旅が来週末催行する「熊野・高野山ツアー」であ
り、来月の「出雲ご縁結びツアー」〜プラス石見銀山・厳島〜です。
実は、熊野・高野山ツアー参加希望の方から「本当の自分はどうしたい
のか改めてじっくり探ってみたいので、夜、そんな話をしてもらえない
か」という相談がありました。
確かに、そういった悩みの方も多いはずです。そんな訳で、少しでもお
力になれるのであればと急遽、夜は「コミュニケーション講座・自分力
集中ＵＰセミナー」を無料で行うことにしました。
何せ、宿泊は全て宿坊。神仏のご加護に見守られて、静かな夜が続くの
ですから、本当に、自分自身を見つめるのに、これ以上の環境はないか
もしれません。
勿論、不必要な方もいらっしゃるので、希望者のみ…ということにしま
した。こちらのツアーは、残席２名。10月20日（月）正午締切りです。
11月の「出雲ご縁結びツアー」は言わずと知れた縁結びの神様のお膝元
に、行くツアーです。日本中の八百万の神々が縁結びの会議にいらして
いる神在り月に行きます。それなら、こちらも恋愛講座を盛り込んで欲
しい…というスタッフの熱い希望もあり、出雲のツアーでは、夜、希望
者には、恋愛ミニ講座（無料）を開催いたします。
（実は、自分でいうのもナンですが、 恋愛に関してのアドバイスには
定評があり、今度 リクルート発行の結婚情報誌「ゼクシー」東海版に
も私のコメントが載ります）
ただ、縁結びと言っても、恋愛ばかりではありません。
仕事の縁、親子の縁、友達との縁。本気で縁結びをお願いしたい方、
是非、11月の出雲へ参りませんか？
そんな訳で、今年最後のツアー２つは、講座もついている凄いツアーに
なりました。（私、エネルギー蓄えて置きます。。。）
それから…
年内に行うイベントが２つ決定しましたヨ！
一つは、前から少しお伝えしていた、映画『久高オデッセイ』上映会を
１１月２９日（土）に行うことにしました。一日限りですが３回上映い
たします。今まで見逃してきた方、前にも見たけれど、また見たいと思
われている方。お一人でも多くの方々にご覧頂ければと願っております。
また、１２月２３日（火・祝）今年最初で最後の『童話詩ライブ・クリ
スマス』を行います。お洒落な会場でのワンドリンク付きのライブです。
大人なクリスマス気分をゆったり満喫してください。
ライブ終了後には、懇親会も行いたいと思います。このお店は世界各地
で料理修行をしてきた１０年来の友人が店長となっているお店です。
世界のドリンクも取り揃え、美味しいお料理も楽しめる素敵なＢＡＲで
す。是非、今年最後のイベントにもお越しください。
全ては本文及びＨＰでご紹介しています。
皆様のご参加、心よりお待ちいたしております。
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◇◇今日の目次◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇
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１・コラム風の文様＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝「手伝うこと 愛すること」
２・ＴＥＮ占い＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝今週は「メディスンカード」占い
３・熊野・高野山の旅＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝「夜は無料で講座あり」
４・インフォメーション＝＝最新イベント情報＆ＴＥＮ’ｓショップ
５・天と大地に感謝する旅＝＝＝＝＝＝＝＝「出雲・ご縁結びツアー」
６・連載小説＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝「雨弓の時」53
７・編集後記＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝「ひとりごと」
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【１】◆◇コラム・風の文様 ◆◇
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□『手伝うこと 愛すること』
「この人は、手放しで信頼できる」と思える人が何人かいる。
そう思える人にこの世で出会えたことが、私は何より嬉しい。
感性が合えば、瞬時に友達にはなれる。しかし、その人が信頼できる
人物かといえば、そう簡単には言い切れない。長年の友達で、ある程度
信頼していている相手でも、「手放しで」という前置きがつくと、難し
くなる。何せ、「もしかしたら…コロッと掌返したようになるかも」と
か、「もしかしたら…心の中では嘘をついているのではないだろうか」
という不安や疑いを一切もたない相手なのだ。
そう言い切れるようになる為には、その人との間に積み重ねてきた時間
と、その人との間に起こった出来事、一つ一つの対処の積み重ねから、
判断していくしかない。
時間が経てば経つほど、信頼度が深まっていった先に 手放しで信頼で
きる関係が生まれてくるように思う。
先日の10周年記念パーティの日、そんな仲間たちが朝から手伝いにきて
くれた。本当に在り難かった。この仲間の存在がなければ、到底カフェ
もパーティも開くことはできなかった。
その中の一人からメールが届いた。彼女とは、かれこれ8年のお付き合
い。最初はイベントに参加してくださったお客様のお一人だった。
それからツアーや講座に参加してくださり、数年前からは、人手が必要
なイベントの折には、頻繁に来てお手伝いしてくださっている。
彼女のメールには、以下のように書かれていた。
＞奇跡的なやさしさと愛に包まれていた10周年記念日。
＞彩さんの人生で３本の指に入る幸せな日に、お手伝いをさせていただ
＞くことができて、私もとても幸せでした。
＞私にとって「手伝う」とは「愛する」と同義語です。
＞そう感じられるようになった私自身もとても幸せ者だと思います。
なんと凄い人なのだろう。
「手伝う」と「愛する」は同義語です、などと言い切れるだなんて、ま
るでマザーテレサのようだ。私はまだまだ修行が足らず、そんな彼女を
眩しく思うばかりだ。
「手伝う」とは、もともと 「手」と「伝う」に分けられ、「伝う」と
は「付ける」の語根からきているらしい。
「自分も一緒に手を付けますよ」ということは、置き換えれば、中途半
端には投げ出しませんよ、という意味でもあったのだ。
自分に置き換えて考えてみると、反省しきりである。
私の手を必要としている人に、ちゃんと手伝えていただろうか。不平不
満を心に持ちながら、手伝っていたことはなかっただろうか。
ただ、ひたすらに大らかな気持ちで、人様のお役にたてる悦びだけを感
じられる人になれたなら、どれほど素晴らしいことだろう。
溜息をついていたら、
『彩さん。菩薩の行、まだまだ続くですね』と、これまた手放しで信頼
しているスタッフのキョウちゃんが笑いながら言った。
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【２】◇◆ＴＥＮ占い◆◇
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所詮、天川 彩が占っているものですので、あまり深刻にとらえず、気
楽にお遊びとして楽しんでくださいね。
今週は［メディスンカード］で今週の運勢を占ってみました。
２００８年１０月１８日（土）〜１０月２４日（金）あなたの運勢
〈１月生まれ〉
まず、頭と心でよく考えタイミングだと思った時、迷わず実行してくだ
さい。今週は家族とあなたの為に時間を使ってね。
〈２月生まれ〉
人との諍いで心が疲れてはいませんか。今週は心を今まで以上に開いて
みてね。きっと解決策がありますよ。
〈３月生まれ〉
あなたが目指す道の為に、今は静かに行動してください。特に、瞑想し
てみると迷いが解けるかもしれませんよ。
〈４月生まれ〉
周りの人の成功や、幸せな姿に嫉妬してはいませんか。今週はあなた自
身の魅力と強さを思い出してください。
〈５月生まれ〉
チャンスが近づいてきています。ささいなメッセージからも目をそらさ
ず、あなたの飛躍の時を見逃さないでね。
〈６月生まれ〉
相手の立場に立つことを常に意識しながら行動してみてください。きっ
と思わぬ喜びがあなたに舞い込んできますよ。
〈７月生まれ〉
あなたの目標を忘れてはいませんか。日々に追われ、心も疲れ切ってい
るならば、原点にかえりあなたの本質を見つめ直してみてください。
〈８月生まれ〉
あなた自身が創りだしていることに恐れてはいませんか。幻想や妄想に
囚われず、あなた自身の力を思い出しましょう。
〈９月生まれ〉
大きなことばかりに目を奪われて、目の前の大切なことを見過ごしては
いませんか。また、本当はすぐに行動をとらなければいけないことを先
送りにしていてはいませんか。まずは一つずつ片付けていってください
ね。
〈１０月生まれ〉
些細なことなのに、あれこれ考えているうちに、深刻なことにすりかわ
ってはいませんか。今週は肩の力を抜いて、笑うことから始めましょう。
〈１１月生まれ〉
人の意見を聞かず、あなたの我を通そうとはしていませんか。今週あな
たに必要なキーワードは、素直さです。
〈１２月生まれ〉
あれもこれもダメだと否定的になってはいませんか。今週あなたに必要
なキーワードは愛と優しさです。その二つのキーワードがある限り、否
定的な考えを払拭できるはずですよ。
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【３】◆◇熊野・高野山ツアー◆◇
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10月20日（月）正午締め切り
残り2席
＊希望の方には、宿坊でコミュニケーション講座
自分力集中ＵＰセミナー（無料）を行うことにしました。
人生、スッキリさせたい方、
どうぞ、この機会に是非いらしてください。
■天と大地に感謝する旅 Walk ２７■
「熊野・高野山ツアー２００８」
〜心と体が甦る旅〜
１０月２３日（木）〜１０月２６日（日）
３泊４日
６万８千円（税込）
（関西空港 集合解散）
＊関空まで飛行機をご利用の方はご相談ください
全行程 車 移動
http://www.office-ten.net/kumano/2008/top.htm
弘法大師・空海が開いた真言密教の聖の山・高野山。
千年もの昔から、人々が目指し歩いた聖域、熊野。
日本人の魂の故郷のような、幽玄なる世界に浸ると
眠りかけていた感覚が甦ってくるようです。
今回は、そんな日本の聖域を十二分に感じていただくため
それぞれＴＥＮに縁のある社寺の宿坊に泊まることにしました。
早朝の幻想的な空海の御廟、高野山の奥の院…
熊野古道の奥に佇む、梵字が彫られ苔むした円座石…
静寂な中での朝のお勤めやご神事…
いにしえ人たちも祈った、それぞれの霊場で
心ゆくまで静かなる時をお過ごしください。
勿論、高野山や熊野の豊かな大自然や
とっておきの美味しい味覚、
そして、情緒豊かな温泉などにも
目一杯ご案内いたします。
この秋、日本の豊かな大自然と神仏の世界に抱かれながら、
心も体もリフレッシュして
魂の悦びを、ぜひ実感してください。
＊夜には、希望の方のみ、コミュニケーション講座・
「自分力集中ＵＰセミナー」を特別に行います。
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【４】◆◇イベント・インフォメーション◆◇
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メルマガ読者の方にいち早くお知らせします！
２つのイベントとも
前売り、本日より受付開始！
◎久しぶりに上映会決定しました！！
◆◆◆映画「久高オデッセイ」上映会 ｉｎ 東京◆◆◆
２００８年 １１月２９日（土）
ムーブ町屋 ハイビジョンルーム
前売り １５００円 当日 １８００円
１回目１５：００〜 ２回目１７：００〜 ３回目１９：３０〜
（各回 ５０席限り）
前売りは、必ずメール・ＦＡＸ・ＴＥＬで
住所・氏名・連絡先・チケット枚数をお知らせの上、
郵便振替 ００１１０−４−５６７７７８オフィスＴＥＮ
まで、お振込みください。
小さな会場です。
前売りが完売した場合、当日券の発行はいたしません。
映画を確実にご覧になりたい方は、
出来るだけ早めに前売り券をお求めください。
映画の内容 及び お申し込みはこちら
http://www.office-ten.net/kudaka/top.htm
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★天川 彩 クリスマス童話詩ライブ★
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決定！
２００８年 １２月２３日（火・祝）
１５：３０〜１７：３０
会場：クワトロ エス プラス（新宿御苑）
ワンドリンク ミニケーキつき
前売り ２０００円 当日 ２５００円
神様に「優しい気持ちになれますように」と
静かにお願いしてみたら…
言葉の雫がそっと心に降ってきました。
童話のような詩。詩のような童話。
童話詩の優しい響きは、
あなたの忘れかけていた
大切な「なにか」を
呼び覚ましてくれるかもしれません。
言葉の宝石箱から抜け出したような、童話詩の世界…。
中でも、一番ロマンチックな
「クリスマス童話詩ライブ」を
３年ぶりにお届けします。
そっとそっとの言葉の贈りもの。
どうぞ、静かに受け取ってください。
※ライブ終了後は、ゆるやかなクリスマス
懇親会も計画しています。
世界の美味しいお酒とお料理を楽しめるお店です。
初めての方も、お一人の方もどうぞ、お気軽にご参加ください。
http://www.office-ten.net/xmas/live-2008.htm
とても綺麗なページです。
童話詩についての紹介などもありますので、是非ご覧ください。
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【５】◆◇天と大地に感謝する旅◆◇
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ＴＥＮ’ｓトラベルメンバーの為の旅企画
■天と大地に感謝する旅 Walk ２８■
神在り月に行く
「出雲・ご縁結びツアー」
〜プラス 石見銀山・厳島神社〜
2008年11月13日（木）〜16日（日）3泊４日
東京発着 105、000円
（往路：羽田→米子 復路：広島→羽田）
限定12名限り （最低施行人員 8名）
http://www.office-ten.net/izumo/t.htm
＊希望者には、夜 恋愛ミニ講座（無料）あり
今回のツアーは
出雲大社縁結び参拝料も含まれています
神在り月の出雲。
日本中の八百万の神々が、
人々のご縁結びの会議にやってきます。
そんな、神々がいらっしゃる最中
私たちは、神様たちのいるところに
お伺いすることにしました。
男女の縁。
仕事の縁。
あらゆる人間関係の良縁を
神々が結んでくださるこのときに
真摯な気持ちで、お参りいたしませんか？
また、せっかく、ここまで来るならばと
神様たちは、石見銀山・厳島にも
ご縁を繋いでくださいました。
今年最後にご案内する旅は
輝かしき、来年のあなたに繋がる旅です。
http://www.office-ten.net/izumo/t.htm
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【６】◆◇連載小説◆◇
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両親の不仲が原因で自分は不幸だと思い続けてきた祥子。しかしアルバ
イト先で知り合ったアパレルメーカー勤務の良一と付き合いだしてから
少しずつ考え方が変わってくる。大学卒業後は、マスコミ就職の希望を
持っていたが、妊娠していることがわかり、急遽良一と結婚することに。
娘の真由子を産んでから、幸せいっぱいの祥子だったのだが、良一が突
然、札幌へ長期出張に。楽しみにしていたクリスマス前、祥子は体調を
崩していたが…。
『雨弓のとき』 （53） 天川 彩
「ただいま」
良一の優しく甘い声で、祥子は目を覚ました。不意打ちのように、大好
きな良一の顔が目の前にあったので、心臓がドキンと鳴った。
「あ、ごめんなさい。さっきまで起きていたのに。今、準備するね」
慌ててベッドから起きようとすると、良一が肩を抑え、おでこに手をあ
てた。
「熱はないみたいだけど、まだ本調子じゃないんだし。起きなくていい
よ。それより何か冷たい飲み物とか持ってこようか」
祥子は「何もいらない」と言いながら、やはり腰だけは起こしてベッド
の上に座った。抗生物質が効いたのか、祥子のインフルエンザの具合は、
日に日によくなっていた。体のだるさを除けば、ほとんど治ったといっ
てもいい。
良一の目が真由子の空になっているベッドに向いた。祥子は夫の視線を
察知して、愛娘とすぐに会わせてあげられない申し訳なさを感じた。
「あ、明日には、真由子連れてきてくれるって。もう、私もほぼ大丈夫
だし」
「今回は越谷のお母さんに助けられたよな。仕事だってかなり長い間休
んでくれたんだろ？」
「まあね。でも、私が子どもの頃、熱出したって会社を休んでくれたこ
となんか、一度もなかったんだけどな。やっぱり孫って可愛いのかな」
「そんな言い方しちゃダメだよ。第一、祥子が子どもの頃は、お婆ちゃ
んがちゃんと面倒みてくれていたんだろ。みんなそんなもんだよ」
「そんなもん？」
「祥子のところは、お母さんが家計を一人で面倒みていたようなものだ
ったんだから、仕事休むわけにはいかなかったんだよ。お婆ちゃんも、
祥子も、お母さん一人で支えていたんだろ」
「そうか…」
「俺だって、ずっと傍にいてやりたいけれど、俺が今、祥子も真由子も
生活支えているんだし、会社をそうそう休む訳にはいかないだろ」
「でも、今日はこうして帰ってきてくれた」
「そりゃ、大切な奥さんのこと、離れていたら心配だしね」
「ありがとう」
良一は、祥子の顔を見つめると強く抱きしめた。そして、祥子の唇にキ
スをしようとした。が、祥子に外されてしまった。
「どうしたの？」
「ダメ。まだちゃんとは治っていないから」
「大丈夫だって。予防接種してきたし」
「でも、やぱり今はダメ」
「なんで？」
「だって、夫の健康管理は妻の仕事だから」
祥子はそういうと、クスッと笑った。
「え〜？健康管理？」
「そう。健康管理。…というわけで、そっちは、まだちょっとお預けだ
けど、ご飯にしない？クリスマスだし、今日もちょっとだけ頑張って作
ったの」
と言うや否や、ベッドから元気よく飛び出した。
「おいおい。病人がダメだって」
良一の言葉も聞かず、パジャマの上にフリースをさっさと着込んで、祥
子は台所で鼻歌交じりに準備し始めた。
祥子は、テーブルの準備をしながら、一年前のクリスマスの日のことを
思い出していた。あっという間の一年だったが、あまりにも激変した一
年でもあった。女子大生だったはずの祥子が良一の妻となり、真由子と
いう子どもの母親になっている。
人生は、自分の想像外のところで、大きく動いていくのだと、この時、
漠然と感じていた。
まさか、その翌年、自分の人生に大事件が起こるとは、この時、知る由
もなく…。
つづく…
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【７】◆◇編集後記◆◇
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この週末は、身近なところで予定が詰まっている。長女が所属する落研
での寄席と、次女の大学祭での狂言。そして毎年楽しみにしている地元
「下町まつり」と、これまた、年に一度やってくる立川一門の落語会。
これらが、微妙に重なっていて。う〜ん。頭をよ〜く使って、廻る順番
考えないと。
ａｙａ