2006/09/01━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

   ☆★☆ TEN's magazine  第231号  ☆★☆ 
  
━━━━━━━━━━━━━━━━━━ http://www.office-ten.net

こんにちは!天川 彩です。

早いもので、今日から9月ですね。
東京は朝から冷たい雨が降っていて、半袖だと肌寒いぐらいでした。
今年は梅雨明けが遅かったこともあり、夏らしい気候の日が短かったで
すよね。夏休みらしいお休みは、今年は結局2日間しか取らなかったの
ですが、その分家族と接する時間がしっかり持てたことや、新たな友人
との出会いが多々あったよい夏でした。

過去と未来とを繋ぐ時間として「今」があるのだと思います。
人との出会いや関わりは、どのように変化していくのか、誰にも予測が
つかないので、一期一会を大切にしていきたいと常々思っています。

さて、今週のコラムは先週の続きです。
少々長くなってしまいましたが、正直な気持ちを書きました。

……………………………………………………………………………………
◇◇今日の目次◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇
……………………………………………………………………………………
1・コラム・風の文様=「阿蘇の民・高千穂の民」後編
2・TEN占い======今週は「メディスンカード占い」
3・天と大地に感謝する旅=「阿蘇・高千穂と黒川温泉ツアー」
4・募集中=======「久高オデッセイ」全国完成披露上映会!
5・編集後記=======ひとりごと
……………………………………………………………………………………
【1】◆◇コラム・風の文様◆◇
……………………………………………………………………………………
■「阿蘇の民・高千穂の民」後編

高千穂。

ここは、日本神話の中で、アマテラスの孫といわれるニニギノミコトが
天から降りられた場として、古事記、日本書紀にも記されている重要な
場所だ。

しかし、私は日本神話の中で、この「天孫降臨」という神話が、どうし
ても、長年素直に受け止められずにいた。ただ各所の神社に詣でる度、
大祓詞(おおはらいのことば)の中に、必ず登場する高千穂から目を逸
らしてばかりいてはいけないような気もしていた。

一昨年から昨年にかけて、およそ一年間、熊野の地に入りDVD「熊野
大権現」を撮影していた時から、その思いは強くなっていたように思う。
ニニギノミコトの子孫ワカミケヌノミコトは、およそ二千六百年前、高
千穂から東征として熊野に入り、橿原で日本初代の天皇、神武天皇とな
った。

1万年続いた縄文時代が、弥生時代に移り変わっていった背景が、ここ
に見えるような気がする。

ある学説では天はアマすまわち海。つまり海を渡ってきた民族が、元々
日本に土着していた民族を征服して、統治していった話が古事記となり
天皇は神の子孫として、祀られる存在となったとしている。

私も概ね、その説が有力であろうと思う。

狩猟採集民族として、平等性のもと穏やかに暮らしていた日本先住の民。
そこに稲作と共にやってきた渡来の民が、支配階級をつくり、土地のテ
リトリーや貧富の差を生み出していった。
それが、二千年以上の時を超えて現在までまだ続いているといっても過
言ではないだろう。しかし、その文化を受け入れながら、同時に先住の
民から受け継いできた八百万の神々に祈るという自然信仰も日本人のD
NAの中にしっかりと引き継がれている。

私は、高千穂神社の宮司様に「天孫降臨」を、日本人としてどう受け止
めたらいいのか、素直に質問をしてみた。

宮司様は「稲作文化、お米を主食とする文化を倭の国に伝えに来た天孫
族が、最初にこの高千穂にやって来た、と考えてください」と言われた。
そして「高天原から千の稲穂を持ってやって来られたので、ここが高千
穂なのですよ」とも付け加えられた。

確かに、今私たち日本人の生活の中に、お米は欠かすことはできない。

私は失礼を承知で「その一族は、朝鮮半島からやって来た一族なのです
か?」と質問をしてみた。すると、宮司様は「もしかすると、そうかも
しれませんが、朝鮮半島の文化には、日本式の参拝形式のようなものも
今の日本と類似した文化や伝統のようなものもないので、そこを考える
と、そうとは言い切れません。ただ、稲作文化をもたらし、国として統
治していったことは事実でしょう」と言われた。
その日、宿で出されたお茶碗の中のご飯を口に入れた時、感慨深い思い
がした。

高千穂の山里では、収穫が終わった秋から冬にかけて毎晩のように何処
かで夜神楽が繰り広げられている。人々が神に感謝の祈りを捧げながら、
神々と共に楽しむ御神楽。神話に基づいて、集落ごとに行われている夜
神楽は、今や高千穂の観光の一つにもなっている。

高千穂ではシーズンではなくとも、高千穂神社の横の会館で、ありがた
いことに毎夜、手ごろな料金で夜神楽を鑑賞することができる。
一時間あまりの夜神楽なのだが、メインは天岩戸開きだ。高千穂の観光
案内地図に天岩戸神社が載っていたので、二度目の訪問の折に、天岩戸
神社も尋ねてみた。参拝した後、この神社の宮司様にいろいろとご案内
いただいた。
しかし、神話の中では、天孫降臨前の天上の話であったはずの天岩戸が、
目の前のそれであり、アマテラスは大昔この地で暮らされていた、とい
う説明に、どうしても合点がいかず、再び悩んでしまった。

この高千穂の地に暮らしている方々は、そのあたりをどのように解釈さ
れているのか知りたくなり、道の駅の観光案内所の方に素直に質問して
みた。

すると窓口の方が、高千穂の文化や歴史、民俗学的な分野における第一
人者の方がいるから、その方を尋ねてみてください、と地図に連絡先を
書いてくださった。

翌朝、私たちは早速尋ねてみることにした。
その方は、普段は役所で働きながら、代々神官の家筋で、ご自身も神官
として奉職されているTさんという方だった。
Tさんとしばらく話しているうちに、伝説のお話は多々あれども、観光
的な要素と混同しないよう高千穂の真髄を案内しましょうと、突然私た
ちを車で案内してくださる流れになった。
最初に向かったのは、国津神(土着の神)で道開きの神様であるサルタ
ヒコと、天津神(天孫の神)で天岩戸の前で、お隠れになっているアマ
テラスを岩戸の外に出すために踊ったアメノウズメノミコトが結婚され
たという荒立神社だった。神社の宮司様は留守だったのだが、この神社
と深いご縁があり、神官の資格も持つTさんが、神殿の上のご神体の前
まで連れて行ってくださったのだ。

五年ほど前になるが、明治神宮で「東京サルタヒコ!」という催しを開
催したことがある。テーマは、道ひらきと国津神と天津神の融合。サル
タヒコとアメノウズメノミコトをモチーフにした大掛かりなイベントだ
った。
時を経て、この神々の前に座ろうとは、思いもしていなかった。私は縄
文と弥生の調和の世界を、その荒立神社の神殿でしっかりと感じていた。
その後、Tさんは高千穂の里山や、地元の方々の信仰の地を次々と案内
してくださり、夕刻まで付き合ってくださった。

Tさんは、普段、高千穂観光のガイドをする方ではない。ただし国内外
の要人や学者や研究者などが高千穂にいらした際、県などから依頼があ
って同行することは多々あるという。梅原 猛先生も四回案内されたと
いうことだった。だから、私たちのように、突然尋ねて行った者が案内
していただけるなど、幸運としかいいようがない。
そんな話を聞いていたにも関わらず、私は勇気を出して別れ際、無理な
お願いをしてみた。今度のツアーの際に、皆さんを案内していただけな
いか聞いたところ、Tさんがその日のスケジュールを空けてくださると
いう、嬉しい返事をいただいた。

私は、高千穂や阿蘇の神々は、やはりご縁のある方々を呼んでいらっし
ゃるのだ、と確信した。

縄文のエネルギーがそのまま残っているような阿蘇。そして稲作文化が
最初に入った高千穂。この二つの地に生まれ育ち、それぞれの役割の中
で生きてこられたSさんとTさんに出会えたことは、偶然とは思えない。

日本人が、そして私自身が何処からやってきて、何処へ向かっているの
かを探る旅は、まだ始まったばかりだ。
阿蘇・高千穂には、その原点があるような気がしてならない。

 
…………………………………………………………………………………
【2】◇◆TEN占い◆◇
……………………………………………………………………………………
所詮、天川 彩が占っているものですので、あまり深刻にとらえず、気
楽に楽しんでくださいね。
                          
今週は[メディスンカード]で1週間の運勢を占ってみました

2006年9月2日(土)〜9月8日(金)あなたの運勢

〈1月生まれ〉
今週は夢に意識を向けてみてください。大切なメッセージやヒントが夢
となって現れてくる可能性がとても高いですよ。

〈2月生まれ〉
自分の動きを少し止めて、周りの人の動きを見てみてください。今何を
するべきなのか、判断がつきそうです。

〈3月生まれ〉
なかなか問題が解決せず、心が疲れてはいませんか。その問題はあなた
自身が想像の中でつくらせているかもしれません。冷静にもう一度考え
てみてください。

〈4月生まれ〉
おおらかな思いを忘れ、落ち着きを失ってはいませんか。深呼吸をして
あなたの強さを思い出してください。

〈5月生まれ〉
心の奥底に眠るあなたの夢を思い出してください。まずは自然とたわむ
れてその感覚を取り戻してね。

〈6月生まれ〉
あなた自身の力を疑ってはいませんか。あなたの頭を覆っている雲を払
って現実にしっかりと向き合ってください。大地に足をつけ歩んでね。

〈7月生まれ〉
思ってもいなかった贈り物が届きそうです。それは物質的なものではな
いかもしれませんが、あなたにとって大切な宝物になるでしょう。

〈8月生まれ〉
自分自身に制限をかけてはいませんか?あなたの可能性は無限大です。
新たな場所や、あらたな対人関係など枠をはずして広げてください。

〈9月生まれ〉
動くときがやってきています。あなた自身や家族のために勇気をもって
挑戦してみてください。今週はタイミングの時なので、とても強いパワ
ーが出せるはずですよ。

〈10月生まれ〉
今週は責任が問われる週となりそうです。一番大切なことは真実を生き
ることです。どんな場合にも信念を持ってまっすぐに行動をしてくださ
い。

〈11月生まれ〉
自分の感情から逃げてはいませんか。自分を騙し続けていても物事は前
へは進みません。勇気を持って正面から自分の感情と向き合ってくださ
い。

〈12月生まれ〉
今週は本能を信頼して動いてみましょう。予想外の出来事も直感に従っ
て動けば良い方向に向かうはずですよ。



……………………………………………………………………………………
【3】◆◇天と大地に感謝する旅◆◇
……………………………………………………………………………………
  
    天と大地に感謝する旅 Walk23

      『阿蘇・高千穂と黒川温泉ツアー』
     〜縄文と弥生と現代が交わる時空の旅〜
  
   2006年9月27日(水)〜9月30日(土)
       3泊4日 羽田発着

   http://www.office-ten.net/23/top.htm
     
定員20名(最低施行人数 8名)
(定員に達し次第、締め切らせていただきます)

  
****************************************************************

地球創造の息吹が今も尚続く火の国、阿蘇。
そして天孫降臨の伝承地として、
また神楽の里として名高い、高千穂。

縄文と弥生の融合点のような、
日本の原点を思わせるこの二つの地へ、
満を持して、皆様をご案内いたします。

阿蘇で圧倒的な自然の大パノラマを満喫し、
高千穂で、幾つもの日本神話と峡の神秘に触れ、
今や、日本一の人気を誇る黒川温泉郷で温泉三昧。
とっておきの宿では40種類もの自家製漬物など
奥阿蘇の味を、十二分にご賞味ください。

高千穂と奥阿蘇は、通所のガイドブックには
紹介されていない、特別な場所へ
地元の方が案内してくださいますよ。

阿蘇と高千穂。
その極みの旅がここにあります。



●先週に引き続き、行程をちょっとご案内…
****************************************************************
<3日目> 9月29日(金) 
この日の朝は、幻想的な滝が流れる高千穂峡まで散策しましょう。高千
穂峡を下から眺めるボートこぎを楽しんだり、雄大な景色を楽しんだり、
思い思いに朝の時間を過ごしてください。この日は、今や、日本一の呼
び名も高い人気の黒川温泉郷で長時間のフリータイム。

懐かしさあふれる温泉宿は、湯治場の雰囲気を残しながらも、それぞれ
に工夫が施され、情緒溢れるレトロな街並みを歩くだけでも楽しくなり
ます。3軒の温泉旅館の露天風呂を満喫できる入湯手形を持って、温泉
三昧の時間を過ごしてください。夕刻、黒川温泉の賑わいから離れ、奥
阿蘇の宿に参ります。ここは知る人ぞ知る温泉宿。囲炉裏端で食事しな
がら、ゆったりとした時間の流れを満喫してください。       
             

                   宿泊 奥阿蘇の宿 やまなみ
                      
****************************************************************
<4日目> 9月30日(土)

最終日の午前中は、阿蘇の緑の中を小一時間ほどトレッキングします。
阿蘇生まれ、阿蘇育ちの阿蘇達人が案内してくれるのは、とっておきの
古代儀礼の場所。観光旅行では決して行くことのない場所で、阿蘇の風
を満喫してください。午後からは、大人の人気エリア、阿蘇小国で過ご
します。阿蘇両神社近辺ではご利益があるとされている富くじ三社詣を
いたしましょう。地熱の里で、阿蘇の力を感じながら最後の温泉タイム
も楽しんでください。 そして一路熊本空港へ
 
                    夕刻 羽田着


*ただいま、HPでも阿蘇・高千穂大特集です。
写真で、それぞれの見所やグルメ紹介などもしていますので
是非ご覧ください。

http://www.office-ten.net/23/top.htm

****************************************************************
企画提供 (有)オフィスTEN
旅行主催(株)ワールドエキスプレス兵庫県知事登録第2−250号
手配:ワールドエキスプレス大阪 大阪府知事登録旅行業者代理業第
                          5255号
****************************************************************
……………………………………………………………………………………
【4】◆◇全国で開催します◆◇  
……………………………………………………………………………………
☆来週末は、関西上映会です。チケットがかなり動いてきております。
当日は売り切れも予想されますので、お求めはお早めに!   
     
       映画『久高オデッセイ』完成披露上映会
     http://www.office-ten.net/kudaka/top.htm
        
   

自主上映の輪が広がるように、まずは私たちが全国を巡り、各地で完成
披露上映会を行います。
久高オデッセイをご覧になりたい方、「久高オデッセイの」自主上映を
考えておられる方など、ぜひお知り合いやご家族、お友達をお誘いあわ
せの上お近くにエリアの完成披露上映会へ是非お越しください。
皆さまのお越しを心よりお待ち申し上げております。

病気により完成披露上映会に立ち会うことができない大重監督にかわり
私、天川 彩が全国の会場でご挨拶をさせていただきます。

■料金   
◆◇完成披露上映会のみの特別プログラムあり◇◆

一律  【前売り】1800円 【当日】2000円 
(全席自由)

----------------------------------------------------------------


■詳しくは、HP内の各情報のページをご覧ください 

http://www.office-ten.net/kudaka/top.htm

●完成披露上映会in関西● 大阪会場

 日  程  2006年9月9日(土)
 時  間  開場18:45 開演19:15 
 会  場  クレオ大阪中央 セミナーホール
  (地下鉄・谷町線・「四天王寺前夕陽ヶ丘」駅
                   下車3分)


●完成披露上映会in東海●名古屋会場

 日  程  2006年10月7日(土)
 時  間  開場13:45 開演 14:15
 会  場  長久手町文化の家 光のホール
  (地下鉄・東山線・「藤が丘」駅 
        〜リニモ「はなみずき通」駅
                  徒歩7分)

●完成披露上映会in九州●福岡会場

日  程  2006年10月8日(日)
 時  間  開場13:00 開演13:30
 会  場  福岡アミカス ホール
  (西鉄 天神大牟田線 「高宮駅」
                  徒歩1分)

●完成披露上映会in東北●仙台会場

 日  程  2006年10月11日(水)
 時  間  開場18:30 開演19:00
 会  場  せんだいメディアテーク スタジオシアター
  (地下鉄 泉中央行き「勾当台公園」駅
                  徒歩5分)

●完成披露上映会in北海道●札幌会場

 日  程  2006年10月22日(日)
 時  間  開場13:00 開演13:30
 会  場  モエレ沼公園HIDAMARIスペース1
  (バス 大通バスセンターから直行バス「モエレ沼公園」
                  徒歩5分)


*申し訳ございませんが、何処の会場も予算の関係上、小さな会場で1
回限りの完成披露上映会となります。各会場とも当日までには売り切れ
が予想されますので、観覧ご希望の方はお早めにお申込みいただけます
よう、お願い申し上げます。

…………………………………………………………………………………
【5】◆◇編集後記◆◇
……………………………………………………………………………………
先日、東京の丸の内ホテルに用事があり向かった。入り口が分からずキ
ョロキョロしていると、熊野のヤタガラスの旗が、目に飛び込んできた。
旗を出していたところこそが、目的地の丸の内ホテルだった。
急に熊野が恋しくなり、事務所で久しぶりにDVD「熊野大権現」を観
た。自分でいうのも可笑しいが、やはり幾度見ても感動する。
まだ観ていない人は、是非観て欲しい。自画自賛だが、本当にいい作品
だと思う。

                         aya
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

発行者   天川 彩

Copyright 2001 OFFICE-TEN All rights reserved.
情報の転載は大歓迎です。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━