2021/10/22━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

☆★☆ TEN's magazine 第992号 ☆★☆

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こんにちは!天川 彩です。

先週までは、半袖で過ごす日もありましたが、ここ数日は
急に寒くなり…そろそろ秋物の洋服を、と思っていたら今
日は寒すぎて…アルパカのカーディガンを着ています。

例年なら、一番気持ちの良い季節のはずですが…。
この急激な温度変化で体調崩してしまわないように、皆さ
ん気を付けてお過ごしくださいね。

さて、先週新たに11月のトーキングフェザーのお知らせを
したところですが、嬉しいことに、facebookでもお知らせ
と写真もアップしたところ、トーキングフェザー用の羽を
プレゼントしてくれたアラスカに住むハイダ族の友人から
「新たな羽をプレゼントしたいので、送ったよ」と連絡が。

なんとも嬉しい限りです。

お陰様で、残席もわずかとなってきました。
気になる方は、ぜひお早めにお申し込みくださいね。
【トーキングフェザー・HP】
http://www.office-ten.net/talking11.html

ところで、先月今月と私は沢山の映画を観ているのです
がその中でも特に印象的だった映画『ONODA 一万夜を越
えて』です。既にブログに書きましたが今日はメルマガ
にも書こうと思います。

今月末には衆議院選挙がありますね。

私たちの意思を唯一公平に伝えられるのが選挙。二度と
愚かで、この上なく不幸しか生み出さない戦争が繰り返
されないように、私たちは今一度それぞれの責任で選挙
に行かなければならないように思います。


1970年初頭。私が子どもの頃は、まだ第二次世界大戦の
名残りがところどころにありました。

街中を歩くと、戦地から戻った軍服を着たままの方が路
地で物乞いをしている姿を見たり、尊敬する先生から、
特攻隊の生き残りとして今を生きる覚悟の話を聞いたり
したこともあります。

そんな中、特に驚いたのが、戦後30年も経ってから日本
に戻ってきた日本兵、横井庄一さんと、小野田寛郎さん
の存在でした。

横井庄一さんは「恥ずかしながら戻って参りました」と
いう言葉が印象に残った方でしたが、小野田さんは最後
の日本兵と呼ばれたように、兵士のままの鋭い眼光が子
ども心に怖かった記憶があります。

1945年、日本は終戦を迎える中、小野田さんは終戦を知
らされないまま約30年間、フィリピン・ルバング島で秘
密戦の任務を遂行。その任務を自ら解いたのは日本が高
度成長期となった1974年のことでした。

そんな小野田さんの30年間の孤独な戦いを描いたのが、
映画『ONODA 一万夜を越えて』です。

驚くべきことは、フランス人の監督が作った映画だとい
うこと。
フランスで出版された「ONODA 30 ansseul enguerre」
(著:BernardCendoron)という小野田さんの30年を
書いた本を原案に映画化されたものなのです。

過日、私は同70年代、社会を揺るがした公害問題を取り
扱った映画『MINAMATA』も観ました。この作品はアメリ
カのハリウッド作品で、こちらの方が話題になっている
ので見た方も多いかと思います。ただ、こちらの映画は
史実を元にしているものの、脚色部分が多く、真実の物
語の中に、作り話を混ぜ込んでいたので、映画を観た人
が水俣問題を歪めた状態で記憶してしまうのではないか
と懸念します。

一方のこの映画は、小野田さんの30年の史実をかなり忠
実に描いた作品で、壮絶な、そして孤独な日々を戦い続
けた一人の人間ドラマとなっていました。

監督はフランス・パリ出身のアルチュール・アラリ。
小野田役は、青年期を遠藤雄弥さん、成年期は津田寛治
さんがそれぞれ演じています。

この映画は、第74回カンヌ国際映画祭2021の「ある視点」
部門のオープニング作品として選ばれ、上映後にはスタ
ンディングオベーションが鳴りやまなかったそう。

3時間にも及ぶ長編映画ですが、淡々としながらも緊迫
している30年間の物語でした。

実はこの映画の配給会社から試写のお知らせを受け取っ
た折、私は小野田さんの映画なら是非とも観なければ!
と思ったのですが、それには理由があり…。

小野田寛郎さんは、和歌山県海南市にある頭の宮 宇賀
部神社で宮司を務めてきている家柄の人だと知っていた
からです。

この神社は「頭の宮」から通常「おこべさん」と親しま
れているのですが、何故、頭の宮なのか。

神社の伝承によれば、この辺りの地は名草戸畔(なぐさ
とべ)という女性の長がおさめていたといわれてます。

古来より女性が長となっていた場所は多く、紀の国では
そんな女性リーダーには戸畔(とべ)という称号がつい
ていました。

ある時、初代天皇となるイワレビコ、神武軍が東征の為
「毛見ノ浜」に上陸。それを迎え撃つ名草戸畔率いる地
元軍が立ち向かったのですが。名草戸畔は命を落として
しまうのです。更に頭、腹、足の三つに切り裂かれてし
まいますが、地元の人々の手によって、それぞれの亡骸
が各地に葬られ祀られました。

それらが宇賀部神社(頭)、杉尾神社(腹)、千種神社
(足)であると伝えられており、今はそれぞれの箇所に
ご利益がある神社として地元の信仰を集めています。

そんな名草戸畔の頭を先祖代々お祀りしているのが小野
田家なのです。

その辺りのことを詳しく書いてあるのが、なかひらまい
さんが書かれた『名草戸畔 古代紀國の女王伝説』とい
う本です。確か10年以上前になりますが、この本を中原
さんからネットで購入させていただいた折、小野田さん
の名前を見て驚いた記憶があります。

神社の中には、小野田さんにまつわる看板や碑が幾つも
ありますが、笑いの尊さについて書かれたものや、戦争
は絶対に起こしてはならないという文章など、小野田
さんだからこその真実味を持って迫ってきます。

映画『ONODA一万夜を越えて』は、今、全国公開中です。

こんな時だからこそ是非、観てほしい作品です。


さてさて。今週は(も?)日中はハミングバードの新商
品に明け暮れ、朝晩は執筆に明け暮れた一週間でした。
ハミングバードの新商品、この前パフェやケーキ出たば
かりなのに?

そう思う方も多いかと思いますが、実はオリジナルチョ
コレートも開発していて…。
本当は今週の木曜日から発売予定でした。でもチョコレ
ート工房から届いたものが、こちらのリクエストとは違
うものだった為、送り返すことに。

内心どうしようかな~妥協できる範囲だし…と心は揺れ
動いたのですが、やはり納得がいかないことはするべき
ではないと思い、発売は延期。

こんなことも、時には必要ですね。

でも、焼き菓子は2週間に一度新たなものが入荷してお
り、またまた新鮮で美味しい珈琲&カカオニブ焼き菓子
入ってきました。

早速続々と売れていくので、タイミングによっては入荷
待ちもあるかもですが、今ならオンラインショップから
でも直ぐに発送できますよ♪
https://hummingbird-japan.com/

さーて。明日と明後日は、夫の還暦のお祝いに、家族で
山梨・長野方面へ行ってきます。
夫のご先祖様は信濃村上水軍なのですが、そんな名残を
辿りに行ってきます。

家族旅行は多分、十年以上ぶりです。
今から遠足前の子どものように、ワクワクしています。


aya