2018/03/17━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆★☆ TEN's magazine 第811号 ☆★☆
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こんにちは!天川 彩です。
先週は天河から戻って来たことを書きましたが、日曜日から北海道に
行っており、一昨日帰って参りました。そして休憩する間もなく『天
河・鈴緒のプロジェクト』関連の準備で走り続けているので、自分で
も少しオーバーワーク気味だなぁと思います。
出来る限り、心身ともに休むことを心掛けながら動いていこうと思い
ます。
さて。今回の北海道ですが、いい出会いやいい学びが沢山ありました。
アイヌ文化とオホーツク文化。その違いを改めて肌で感じ、日本という
国はやはり不思議がいっぱいだなぁと感じます。
千歳アイヌの女性シンガーグループ「RANKO」さんたちともいい出
会いとなりましたよ。共に踊ったりアイヌ式ゲームをしたり、5月のイ
ベントについてしっかり打ち合わせをしてきましたので、まもなく情報
公開です。
楽しみに待っていてくださいね?。
それから、名古屋方面の皆様?!先週もお知らせしましたが、名古屋で
のカチーナ展を今月末から4月1日にかけて開催しますよ!
会場となるギャラリーは、東京の原宿にあるギャラリーさんが、新たに
名古屋でOPENさせた空間。カチーナ展は、その輝かしき第一号とな
る催しになるのだそう。
なんとも縁起がいいですよね。
昨日は、ギャラリーオーナーさんとスタッフの方が、わざわざHopiショ
ップにお越しいただき、沢山有意義なお話をしました。
名古屋及び中部地方の皆さ?ん。本物のカチーナ連れて参ります。どう
かご縁あるカチーナと出会って欲しいです。
「平和の民ホピ族と精霊カチーナについて」トークイベントも開催しま
すので、ぜひ、そちらにもお越しくださいね?。
今週は連載中の「20年という歳月を思う」6をお届けします。
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◇◇今日の目次◇◇ ◇◇ ◇◇◇◇ ◇◇<
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1・コラム・風の文様=========「20年という歳月を思う」6
2・TEN’s占い =======今週は「タロット・カード占い」
3・お知らせ= ==========「Hopiカチーナ展 in 名古屋」
4・編集後記 ====================「あとがき」
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【1】◆◇コラム・風の文様◆◇
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□「20年という歳月を思う」6
『縄文』へ最初に意識を向け始めたのは、いつからだったのだろう。
思えば、私は子どもの頃からアイヌ文化に興味があり、20代の頃にテレ
ビで見た御柱祭りに魂が燃えた。
でも、しっかり意識の中に残ったのは22年前。『縄文 まほろば博』と
いう展覧会に行った時のことだ。私にすると、いや大半の日本人も同じ
だろうが、それまで「縄文」といえば、原始的生活をしていた時代とい
う認識しかなかった。
それが青森の三内丸山の発見により、日本人は、はるか数千年も昔から
素晴らしい文化を継続して暮らしてきたということがわかったのだ。
以来、私は縄文という時代に尺度を合わせながら生きるようになった。
関西から東京にやって来て間もなく、私は「縄文キック」というイベン
トに誘われ、舞台監督を務めた。そしてオフィスTENの事務所を東京
に移して、一番最初に飾ったのは「縄文のこころ」という文字が鏡文字
で書かれたものだ。
その書は、青森のある人物が書いたものをわけてもらった物なのだが、
見た瞬間、まさにオフィスTENの仕事が記されているように感じた。
私たちの仕事は、今の時代に「縄文の心」を取り戻す為の仕掛けをして
いくようなものなのだと漠然と思っていたからだ。
その意識は、設立当初から今に至るまで変わっていない。ただ、20年前
とは時代が違う。かつて私が「縄文」という言葉を連呼していても、振
り向いてくれる人は少なかったが、今は縄文関連の団体も多く誕生した。
縄文女子という縄文好きの女の子たちも急増し、縄文をテーマにした映
画も、間もなく公開されるという。
また、先住の民への意識もかなり変わってきている。かつては日本も海
外も、偏見や差別が平然とまかり通っていた時代がかなり長い間続いて
きた。しかし、今は違う。
それぞれの民族の文化や伝統から叡智を学ぼうという流れになってきて
いる。
北海道に行くと、それを顕著に感じることが出来る。少なくとも十年ぐ
らい前までは、アイヌの人々の文化は、観光施設に行かなければなかな
か触れることもなかった。しかし、今は様々な場所で「イランカラプテ」
というアイヌ語で「こんにちは」を意味する言葉が書かれている。
札幌駅にはアイヌの男性像が改札前に立ち、千歳空港にはアイヌの専門
店が素敵なグッズを並べている。
2020年、東京オリンピックの年には、現在の白老のポロコタンと呼ばれ
る場所に、国立アイヌ博物館がOPENとなり、オリンピックのセレモ
ニーにもアイヌの人々が登場する話も進んでいるという。
私が最初に出会ったアイヌの人は、二風谷のアシリ・レラさんであるこ
とは、これまで幾度も書いてきた。レラさんに協力してもらっての「ア
イヌエコ体感ツアー」も何度も行ってきた。交際範囲が広がったのは、
生まれ故郷、北見にある常呂遺跡に行き、オホーツク文化を知ってから
だ。道東のアイヌの人たちの文化も知りたくなり、たまたま白糠アイヌ
の人々と繋がり、カムイノミ(アイヌ神事)に参加させて頂いた。
その時に千歳アイヌの人々がゲストでやって来られていて、そこで、
また、たまたま誘われて、千歳でもカムイノミに参加させて頂いた。
こうして、アイヌの人々との交流は広がっているが、やはり自分のルー
ツに繋がるオホーツクが更に知りたくなった。
先日もfacebookで書いたが、北海道は日本の他の歴史とは表記が異なり、
北海道を除く弥生時代を迎えた頃、北海道は続縄文文化という時代が続
いていた。そして、飛鳥時代から平安時代が始まる頃までオホーツク沿
岸は「オホーツク文化」と呼ばれる時代を迎える。北海道の歴史の中で
擦文文化、そしてアイヌ文化と歴史が移り変わる頃、この文化は無くな
っていくが、網走のモヨロ貝塚の発見から、熊信仰を持っていた人々が
オホーツク海を渡ってやって来たことだけはわかっている。
それが後にアイヌの人々の熊送り儀式、イオマンテに繋がっていったと
されている、というのも後に学んだ。
モヨロ貝塚には、六角の建物の中に熊の頭蓋骨が祭壇のように重ねられ、
石で作られた熊の頭も出土している。オホーツク文化を持っていた人々
は、長い間、謎のオホーツク人という呼び方がなされてきたが、近年、
サハリンのニブフだという説が主流になり、また北に帰ったのではなく、
北海道全道に広がっていったと考えられている。
18年前に常呂遺跡で出会った、東大の教授をされていた考古学者の宇田
川洋先生との出会いも私にとっては大きい。
幾度か常呂まで押しかけ、また先生が東大を定年退職で退官される時に
は東大での最後の授業も受けさせて頂いた。
そんな宇田川先生との再会は、Hopiカチーナ展を札幌で開催した時だっ
た。会場となっていたギャラリーと、先生が第二の人生の舞台として選
んだ、文化サロン的居酒屋が、目と鼻の先ほどの距離だったのだ。また
それ以上に驚いたのが、ギャラリーのオーナー中森氏と宇田川先生が旧
知の仲だったということだ。
再会した時には、先生は既に喉頭癌で声帯を失っておられ、特殊な機械
を喉に充ててしか会話をすることは出来なくなっていたが、カチーナ展
を札幌で開催する度に、必ず先生のお店に立ち寄り、夢中になってお喋
りに興じた。
そんな先生の居酒屋は、多くの人に惜しまれながら昨年末で閉店。今後
は第三の人生として執筆活動に専念されるという。
私が歩む先には、大好きな人々が足跡を残している。金田一京助先生、
司馬遼太郎先生。そして宇田川洋先生。金田一先生も司馬先生も、既に
鬼籍に入られており、作品からしか学ぶことは叶わないが、宇田川先生
から直接学べたことは幸せなことだったと思う。
…つづく
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【2】◆◇TEN’s占い◆◇
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所詮、天川 彩が占っているものですので、あまり深刻にとらえず、
気楽に読んでくださいね。
今週は[タロットカード]で1週間の運勢を占ってみました。
2018年3 月17日(土)?3月23日(金)
<1月生まれ>
周囲に配慮しつつ動いたならば、あなたの思った方向に物事が動いて行
くでしょう。今週は、人の心をまず第一に考えてね。
<2月生まれ>
平凡な日々に退屈になってはいませんか。でも、そんな時間が実は尊い
ということを、改めて思い返してみてね。きっと、すべての時間が愛お
しくなるはずですよ。
<3月生まれ>
様々な選択肢があるはずなのに、選ぶことを諦めたり、他人にその判断
を委ねたりしていませんか。今週は、先々後悔しない様、今の選択が正
しいのかしっかり考えてみてね。
<4月生まれ>
大切に思うことがあるならば、言葉にして言い表しましょう。あなたの
思いは、きっと今なら届くはずですよ。
<5月生まれ>
自分の事ばかりに興じて、他のことに気を回すことを忘れてはいません
か。そのまま突き進むと、予定していたことも当てが外れてしまうかも
しれません。他人への思いやりを。
<6月生まれ>
直観力が冴える一週間となりそうです。今のあなたなら、どんな困難な
山も簡単に乗り越えて行けそうですよ。
<7月生まれ>
これまで真面目に計画してきたことが実を結びそうです。努力家なので
周囲からの信頼も得られそうですが、頑張り過ぎないように肩の力も抜
いてね。
<8月生まれ>
ムードメーカー的な役割となりそうです。また、人望もあるので、リー
ダーシップを取ると良い結果に繋がりそうですよ。
<9月生まれ>
心穏やかに過ごせる一週間となりそうです。また、古いものにも縁があ
りそうなので、新しい感覚の場所などより、文化が残っている場所に行
くと、何かに繋がるかもしれません。
<10月生まれ>
今まで頑張ってきたことに光が差し込みそうです。また、収穫の時期で
もあるので、思わぬ報酬があるかもしれません。今週は、素直な気持ち
で受け取ってね。
<11月生まれ>
押しの弱さで、気持ちがずっと迷い続けてはいませんか。今週あなたに
必要なことは、決断力です。まずは、動いてみてね。
<12月生まれ>
心が安定した一週間となりそうです。自然豊かな場所や、のどかな場所
に行くと、さらにあなたの中に、新たな感覚が芽生えるかもしれません。
今まで家の中に閉じこもっていた人は、まずは足を外に向けてみてね。
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【3】◆◇お知らせ◆◇
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名古屋及び名古屋近郊の皆さ?ん!ぜひお越しくださ?い!!
『HOPIカチーナ展in名古屋』
平和の民“ホピ族”の精霊カチーナが
☆────名古屋にやって来る ────☆
2018年3月30日(金)?4月1日(日)
<3日間限定>
http://www.hopi-japan.com/2018-nagoya.html
【会場】「ガレリア名古屋・栄 -Galleria Nagoya Sakae-」
名古屋市中区栄2丁目7ー15白川ビル2F(1Fは「Cafeいち」)
【交通】市営地下鉄 伏見駅5番出口より徒歩6分
【時間】11:00?19:00(最終日17:00)
カチーナをはじめ、ホピジュエリーやHOPI族の関連グッズ
ネイティブ関連グッズも多数販売。
□■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■□
トークショー「平和の民ホピ族と精霊カチーナ」も開催いたします。
ホピ族と関わって20年になるHOPIショップオーナーであり、
作家の天川 彩による貴重な話をぜひ聞きにいらしてください。
皆様のお越しを心よりお待ちいたしております!
【日 時】3月30日(金)19:00?
3月31日(土)14:00?
※各回 1500円(要予約)
【トーク】天川 彩(作家・プロデューサー)
お申込み http://www.hopi-japan.com/2018-nagoya.html
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平和の民と呼ばれるアメリカ先住民HOPI族。
アリゾナの乾いた大地の上で数千年にわたり暮らす彼らは、人口は約
1万人足らずですが、並外れたアーティスト性と高い精神文化を持つ
人々として世界中に知られています。
HOPI族の人々は、自然界すべてのものにカチーナ(精霊)が宿る
と信じ暮らしていますが、それは私たち日本人の八百万の神に対する
捉え方とよく似たものです。
精霊人形「カチーナ」とは、そうしたHOPI族の人々が自然界のス
ピリットを木に彫り込み色付けをして作り上げたもので、人形にも精
霊の魂が宿っていると信じられてきました。
カチーナ(人形)は、彼らの深い精神性の表れという意味合いと、可
愛らしくユーモラスな姿によりピカソやアンディ・ウォーホル、水木
しげるといった、数多くの芸術家や表現者たちにも愛されてきました。
今回、名古屋で本物のHOPIのカチーナ人形を見ていただき、
縁ある方々のお手元に旅立つ機会になれば、という思いから、
名古屋市中区に新設のギャラリー「ガレリア名古屋栄」にて
◎詳細はこちら 『カチーナ展in名古屋』
http://www.hopi-japan.com/2018-nagoya.html
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【4】◆◇編集後記◆◇
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北海道から戻って来たばかりですが、来週は「縄文・土偶ツアー」で
またしても北。青森から函館へ。
その準備を進める中で、ふと、とある縄文博物館の学芸員の方の顔が
浮かび連絡をしてみると、各地の学芸員をご紹介くださり、それぞれの
場所でレクチャーしていただけることになりました。縄文考古学者の人
々はみんな優しい人ばかり。Hopiの世界と共通した感覚を感じます。
aya