2005/04/01━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ☆★☆ TEN's magazine 第159号 ☆★☆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ http://www.office-ten.net こんにちは!天川 彩です。 東京では、昨日桜の開花宣言が出され、ようやく春めいた陽射しになっ てきました。 皆さんのところでは、どうですか? 月日が経つのは早いもので、もう4月。学生ではないですし、会社の年 度変わりでもないので、大きな変化はありませんが、今日から4月だと 思うと気持ちが新たになるので不思議です。 今朝、事務所のポストに、地元神社の氏子会のお札を貼りました。 ここの場所に事務所を構えて5年。やっと一つの区切りがついたような気 がしたので、先月、会社として氏子会に入ったのです。 その折に頂いたお札を、4月1日に貼ろうと何故か心に決めていたので、 今朝、厳粛な気持ちで貼り付け、郵便受けの文字も新たにしました。 その後、御下がりとして頂いていた紅白菓子を食べたのですが、何とも 気持ちが改まるような時間でしたよ。 さて、そんな新たな春、皆さんに新たな情報です。 今年の6月、オフィスTENはアイヌ月間のようになります(笑)。 まずは、毎年大人気の「アイヌ・エコ体感ツアー」を開催。そして月末 には「アイヌの叡智とユーカラを聴く会」と題したイベントを企画しま した。詳しくは、本文をお読みくださいネ。 それから、友人の青樹氏が、アイヌの「イヨマンテ〜熊送り〜」と沖縄 ・久高島の「イザイホー」の映画上映会を都内で5月に行うそうです。 http://www.tokyopros.com/gift/index.html アイヌのイヨマンテと久高のイザイホー、どちらも今から約30年前のと ても貴重な映像で、普段なかなか観ることが出来ないものですよ。 興味のある方は、是非行ってみてください。 久高島といえば、久高島でドキュメンタリー映像を撮り続けている友人、 大重潤一郎監督がこのほど3年半の歳月をかけて撮った、記録映画「久高 オデッセイ」を完成させました。この映画では、独特の古き祭祀文化を残 す久高島に住む人々が、現代社会の中でその伝統を喪失しつつも、いかに して霊性の深みから再生の糸口をつかむかをメインテーマとしています。 実は大重監督は、昨年秋、撮影途中にして脳出血で倒れ、九死に一生を 得て生還。現在は、リハビリをしながら車椅子生活となっていますが、 本人の強い精神力と多くの人々の協力とで、先月、国際宗教学宗教史会 議世界大会の場で初上映が実現しました。 残念ながら、私自身は岡崎の「お産の家」での童話詩ライブと重なって いた為、行くことが出来なかったのですが、この映画の完成に拍手を送る と共に、友人であることを心から誇りに思います。 いつか監督を招き、この作品をオフィスTENでも上映をしたいと思っ ていますので、楽しみにお待ちください。 前書きが長くなってしまいましたが、今週は久〜しぶりに、熊野の撮影 雑記の続きを書きます。 少し堅い文章になってしまいましたが、お付き合いくだされば幸いです。 前回までの話を忘れた方は、お手数ですがHPにアップしているメルマ ガバックナンバー第150号(1月7日発行)をお読み頂けると嬉しいです。 ……………………………………………………………………………… ◇◇今日の目次◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇ ◇◇ …………………………………………………………………………………… 1・撮影雑記=======「森羅万象への旅路」13 2・TEN占い======今週は「メディスンカード占い」 3・最新イベント=====アイヌの叡智とユーカラを聴く会 4・天と大地に感謝する旅「森のイスキアと白神山地ツアー」 5・ナチュラリストになろう「アイヌ・エコ体感ツアー」募集開始 6・編集後記=======ひとりごと …………………………………………………………………………………… 【1】◇◆撮影雑記◆◇ …………………………………………………………………………………… ■「森羅万象への旅路」13 現在、日本の国土の中で森が占める割合は、67%あるという。 世界平均の25%と比べると、緑豊かな国といえるだろう。 しかし、その約半数の山々は植林の森林なのだ。実は日本では、国家事 業として明治の頃から約百年近く伐採と植林が繰り返されてきた。 特に戦後、住宅復興の為に多くの森から優良な木々が切り倒され、その 代わりに木材価値が高い杉や檜が一斉に植林されたらしい。 太古からの森を原始林と呼ぶのに対し、樹齢が揃った森を一斉林という そうだが、この一斉林を育てるには、優秀な樹木を育てながら間伐や枝 打ちなどの手入れをこまめにしなければならない。 しかし、輸入木規制が緩和されてから、日本の林業自体がどんどん衰退 してしまい、一斉林への手間がかけられなくなってしまった。 その結果、間伐されないまま放置された多くの林は、それぞれ十分な根 を張る事も出来ないひ弱な木の集りとなり、更に重なる枝で覆われた暗 い森は、陽が射し込まない為に下草も生えない、保水力を持たない山々 となってしまったのだ。 余談になるが、現在これほどまでに、花粉症で苦しむ人が増えたのも、 戦後、国土の四分の一を杉や檜の一斉林にしてしまった要因があるよう に思うのは私だけだろうか。 熊野古道というと「鬱蒼とした暗い杉林と苔むした石畳」というイメー ジがまず浮かぶかもしれない。 しかし、実際のところ明治初頭までは、自然林の清清しい森の中を歩い て熊野詣でをしていたそうだ。 明治時代に森林が伐採された背景には、明治39年、政府が発令した神社 合祀令というものと関連している。 神社合祀令とは、1町村1社を原則として、明治政府が記紀神話や延喜 式神名帳に明記されている神社以外を認めず、日本に古来から点在して いた八百万の神々を祀る神社を排除することを目的としていた。 多くの神社には、原始林が広がる鎮守の森があり、そこには樹齢千年に も至るようなご神木が存在していた。それらの樹木は高値で売れるとい う利権と絡み合い、争うように神社が取り壊され、鎮守の森が崩壊して しまったのだ。 なんと、日本各地で閉社に追いやられた神社の数は、合祀令発令からわ ずか3年間で5万社もあったという。 熊野は古来より自然崇拝が根本にあり、そこから神道や仏教、修験道な どに広がり混交して成り立った場でもあり、樹齢年数の多い巨木も多々 あったことから、他の場より合祀の対象となりやすかったのだろう。 この時代に、熊野の森は壊滅的な打撃を受けた。 そこに、真正面から立ち向かったのが世界的粘菌学者の南方熊楠だった。 熊楠は、自然と人間の共存を常に見つめ、エコロジー(生態学)という 言葉を日本に初めて持ち込んだ人物でもある。 破壊されようとする鎮守の森や倒されようとするご神木を守る為、熊楠は 中央政権へ猛烈に抗議し、時には投獄されたりもしながらも活動を続けた。 熊野の森は壊滅的な状態にあったのだが、彼の功績で辛うじて、若干の原 始林などが守られた。 その熊楠が、研究の為足繁く通った那智の原始林は、今も豊かな美しい 水を蓄えている。 那智大社のご神体として名高い「那智の滝」の源流も、この那智原始林 から懇々と湧き出ているのだ。 私達は、那智大社の朝日宮司より特別な許可をもらい、この尊い源流を 撮影させてもらうことにした。 撮影当日の朝、正式参拝でお祓いを受けた後、全員わらじを履いて那智の 滝源流へと向かった。 つづく… …………………………………………………………………………………… 【2】◇◆TEN占い◆◇ …………………………………………………………………………………… 所詮、天川 彩が占っているものですので、あまり深刻にとらえず、気 楽に楽しんでくださいね。 今週は[メディスンカード]で占ってみました 2005年4月2日(土)〜4月8日(金)あなたの運勢 <1月生まれ> 何かを作り出す力が欠如してはいませんか?また、順調に物事が進んで いる人を羨ましがってはいませんか。自ら動き、人の成功も喜ぶあなた になってください。 <2月生まれ> 直観力を高めてください。ふと思いついたことや、連絡をとろうと思う 人には、速実行してみましょう。 <3月生まれ> 今進んでいる方向に抵抗してはいませんか。無駄に力をいれずゆるやか に流れに任せてみてください。思わぬ喜びがありそうですよ。 <4月生まれ> 今やろうとしていることは、本当にあなたにとって必要なことですか? 今週は、なるべく新しいことにチャレンジしようとはせず、現状を維持 してみましょう。 <5月生まれ> 予想外の出来事が起こるかもしれません。でも、あなた本来の力を信じ て前向きに対処してください。今週はその為にも頭の回転を良くしてく ださいね。 <6月生まれ> 自分に嘘をついてはいませんか?また、自分に無頓着になってはいませ んか?今週は、自分を十分に可愛がってあげてください。きっと全てが 新鮮にみえますよ。 <7月生まれ> 忙しすぎて疲れが出てきてしまうかもしれません。イライラが募り人 に当たってしまう可能性があるので、今週は極力休むことを心がけてね。 <8月生まれ> 古い習慣を脱ぎ捨てるときがやって来ました。あなたの輝かしい未来の 為にも、執着を捨ててみてください。 <9月生まれ> あなたの心の深いところで望んでいることから逃げないでください。明 確 に目的を持ったならば、後は恐れず進むだけです。 <10月生まれ> 様々なことが思い通りにならず、じたばたしてはいませんか?今一度冷 静に全てのことへ感謝してみてください。きっと何もかもがうまく進ん でゆくことでしょう。 <11月生まれ> 新たな始まりに少し怖がってはいませんか。恐怖心を捨てて一歩一歩進 んでみてください。新たな発見がきっとあるはずですよ。 <12月生まれ> 狭い視野で物事を判断してはいませんか?顔を上げてもっと周りを見渡 すと、見るべきこと学ぶべきことが沢山あることに気が付くはずです。 …………………………………………………………………………………… 【3】◆◇最新イベント情報◆◇ …………………………………………………………………………………… お待たせいたしました! 久しぶりにたっぷりアシリ・レラさんの魂の語りと出会ってください! ●●●●● アイヌの叡智とユーカラを聴く会 ●●●●● 【出 演】:語り部 アシリ・レラ(北海道・二風谷在住) 【日 時】:2005年6月26日(日) 開場12:30 開演13:30 【会 場】:めぐろパーシモン小ホール 【住 所】:東京都目黒区八雲1-1-1 ◇東急東横線 都立大学駅徒歩7分 ◇バス 渋谷駅・目黒駅・多摩川駅・都立大学駅 「めぐろ区民キャンパス」下車すぐ 【入場料】:前売2500円 当日3000円 ※全席自由席 アイヌの伝統継承者であり、語り部でもあるアシリ・レラさん。 彼女は、カムイユーカラ(神々の叙事詩)の中で、文化の神オキクルミ が降り立ち、生活や文化を伝われている場としてうたわれているアイヌ の聖地、北海道・二風谷に生まれ育ちました。 今、生きとし生ける全ての「いのち」の為に、民族に伝わる叡智とユー カラ(口頭伝承されている叙事詩・神話)を携えて、魂の底から私たち に語りかけます。 どうぞ、大切なメッセージをあなた自身で受け取りに来てください。 お申込みなど詳しくは http://www.office-ten.net/rela-yukala/top.htm …………………………………………………………………………………… 【4】◆◇天と大地に感謝する旅◆◇ …………………………………………………………………………………… お陰さまで大好評! まだ、今でしたらお申込みいただけます。 天と大地に感謝する旅 Walk18 「森のイスキア〜白神山地 東北ツアー2005」 ●2005年5月12日(木)〜5月15日(日) ●東京発着 98,000円 3泊4日 全行程食事つき ●大阪・名古屋出発もできます ●定員 25名 (最低施行人員15名 定員に達し次第、締め切らせていただきます) 叙情豊かな『ランプの宿』でゆったり温泉につかったり… 新緑に輝く世界遺産『白神山地』を歩いたり… 岩木山麓にある『森のイスキア』で 佐藤初女さんから、おむすびの握り方を教わったり… 最後は、『三内丸山』で縄文の風を感じてみたり… なんて、贅沢な旅なのでしょう… <手配> ワールドエキスプレス 大阪府知事登録旅行業者代理業第5275号 前回参加者の感想 http://www.office-ten.net/tabi-tohoku2003-5-report.htm お申込みなど詳しくは http://www.office-ten.net/sirakami2005/top.htm …………………………………………………………………………………… 【5】◆◇ナチュラリストになろう!◆◇ …………………………………………………………………………………… 毎年大好評の「アイヌ・エコ体感ツアー」を今年も実施します。 【アイヌ・エコ体感ツアー】 〜3泊4日 北海道・二風谷〜 *先住民族の知恵に学ぶ、スペシャルプログラム* 2005年6月9日(木)〜6月12日(日) 東京発着 78,000円 大阪・名古屋発着 88,000円 ◆往復航空運賃・道内観光・道内移動交通費・ホームステイ・ エコプログラム・食事代 全て含む ◆募集人員20名 (最低施行人員10名 定員に達し次第、締め切らせていただきます) ◆初日と最終日には牧場や温泉ビール園など道内観光プログラムつき。 <手配> ワールドエキスプレス 大阪府知事登録旅行業者代理業第5275号 このツアーでは、アイヌの聖地、北海道・二風谷に行き、 アシリ・レラさんのところにホームステイしながら、 先住民族に伝わる生活の知恵の数々を実体験として学びます。 山の中に入り、山菜を摘んでアイヌ料理を教えてもらったり、 薬草の見分け方を教えてもらったり、 夜はアイヌ刺繍を習得したりしながら、 自然と共に生きる叡智を、存分に学んでください。 日本の先住民族アイヌの語り部であり、 シャーマンでもあるアシリ・レラさんのもとで、 「生きる」という本質にゆっくりと触れてみてください。 お申込みなど詳しくは http://www.office-ten.net/rela-natulalist/2005/top.htm …………………………………………………………………………………… 【6】◆◇編集後記◆◇ …………………………………………………………………………………… 今月は、ほとんどの時間を熊野の映像編集と随筆に費やす予定だ。 東京に居ながらにして、気持ちは熊野へ…。 なんとも、いい時間になりそうだ。 aya ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発行者 天川 彩 Copyright 2001 OFFICE-TEN All rights reserved. 情報の転載は大歓迎です。