会うこと、出会うこと』

人間は、生きている間にどれくらいの人々と接することができるのだろ
うか。

家族や親戚はもとより、学校で出会う人々や、職場での上司や同僚、習
い事や近所の人たちなども入れると、その数は膨大なものになるだろう。
しかし、いくら同じ時間同じ場所で過ごしていても、その場限りの付き
合いということも多々ある。

仕事をしていると、頻繁に名刺交換が行われる。
だが、名刺交換の時点で、目の前にいる人との付き合い度合いを計り知
ることはできない。だからこそ、私は「これがいい出会いでありますよ
うに」といつも願いながら、名刺を渡すようにしている。
私は、仕事で出会う人とは仕事だけ、などとは全く考えていない。
仕事であろうがなかろうが、一期一会。
一人でも素敵な友人と多く出会えた方が、人生楽しいと思うのだ。

先日、ある人が事務所へ私を尋ねてやって来てくれた。
今までにも、イベントが終わった後、幾度か話しかけてくれたりしたの
で会ってはいたが、正直なところ名前程度しか、その人のことを知らな
かった。
しかし何時間か話し込むうち、その人ときちんと出会ったように感じた。

出会いとは、感情に触れ合った時から始まるのかもしれない。

何かに以前も書いたが、いつかはお会いしたいと思っている人が2人い
る。一人はダライ・ラマ法王。そしてもう一人は宮崎駿監督。
ダライ・ラマ法王には、まだお会いする機会はないのだが、宮崎駿監督
とは、昨年ロサンゼルスのカレー屋さんで偶然お会いした。
しかし、あまりの驚きと嬉しさから、ほとんど意味のない会話しか出来
なかった。

そう…。私は会いたかったのではない。出会いたいと思っていたのだ。
だから、改めて願い直すことにしよう。
そうしたら、きっといつかは宮崎監督ともダライ・ラマ法王とも出会え
るかもしれない。